第21.5章 戦闘準備
デラーズとリリネッドに取り付いて体を乗っ取っているココは自信の部屋に入りモニターで様子を見ていた。リリネッドが付けている剣やコートなどを脱ぐ捨てて、リリネッド(ココ)はデラーズの真横に座り腕を組む。
「ああ~、デラーズ様、こうしてあなたに触れられるようになるのは最高です」
「何言っているんだ実験の中にも入ったことがあるだろう」
「それでもこうして丈夫な体は手に入らないから…」
「さすが勇者というべきか」
「ねぇ~もう私、我慢できない」
「駄目だ、王に報告する前にその体を調べる必要がある」
「も~う、そんなところも好きよ」
「俺もだ、ココ」
リリネッドは意識があるが身動きが出来ず困っていた。
「(ど~しよう…多分、みんなは心配ないけど村の人達に迷惑かけちゃう)」
そう思いながら画面の仲間たちとシンノスケの様子をみる。
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地下4階の暗がりでライトが薄く当たる場所。
ナギは薄暗い中でうごめく影が自信を囲むような気配を感じていた。
「これは」
薄暗いライトが影の者を映すそれはアンデッドだった。
「じゃろうな…じゃがこの数は…」
同じ顔のアンデッドがナギを攻撃をしかける。
ナギは腰の剣または刀を抜いて攻撃をかわしながら斬りかかる。
その瞬間、真横か弾が飛んできて瞬時によけるナギ。
すると声が反射してどこにいるかわからにがスマザが喋りだした。
「よく躱した。だが、アンデッドの攻撃とこの俺の攻撃から逃れられるかな?」
「出来ないと思われているのが屈辱じゃなの~。(気配がなかったこやつ、もしや…)」
アンデッド達は攻撃を仕掛け、スマザは見えない所から撃ち込んでくるのでナギは苦戦し始めていた。
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地下2階の食堂通路にて。
「もっと場所なかったのか?」
「悪いね、ここの施設は戦闘するためにあるわけではないんだ。スマザやフンガと違ってね」
「はあ~ん」
「それにこの先が食堂になっているけど君が立つ両方の部屋は俺の研究室で実験室でもある」
「だからここにしたんか?」
「そうだよ」
アルトは笑顔で答えた。仲間のガンスの首を絞めながら。
「あ…アルト、離してくべ」
「いやだよ」
「ちゃ、ちやべぬ」
「お前は前々から汚ねぇ~と思っていたんだ」
「いや、いあべて」
「さよなら」
アルトの体から水の様な液体が出てきてガンスの体に入っていた。
ガンスの体はどんどん膨らんでそのまま破裂して死んだ。
飛び散る血はアルトに当たる前に液体で守られ当たる事はなかった。クロウも魔術の壁で防ぐ。
「これで集中できるね」
「ああ、そうだな」
クロウは少し怒った風な口調で答えた。
「どうしたの、怒ってる?」
「いや、怒ってねぇ~よ。ただ」
「ただ?」
「内の勇者様が嫌いなタイプだなって思っただけだよ」
クロウは魔力を体に纏う。
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地下3階の広い場所にて、フンガとシンノスケが戦闘を開始していた。
フンガが殴る攻撃を繰り返しシンノスケがそれに耐えながらガードし続ける。
「コノママ、耐エ続ケル気カ」
「神に感謝ですね」
「ナ二ガ」
「これも運命ですよ」
「オマエガ俺二、殺サレルノガカ?」
「違いますよ」
シンノスケは攻撃してくるフンガの拳を受け飛ばしてガードやめシンノスケはフンガの胸ぐらを掴んでそのまま投げ飛ばした。
「私は神父であり僧侶を学んだ者ですので無駄な殺生はしないいたしません。ですが…」
シンノスケの顔色が悪くなったと同時にいくつか目が鋭く、目の下には一本線が入り、髪は逆立った。
「この姿でなら無駄ではないし、殺生をいたしてもいいでしよう」
シンノスケはアンデッド化してフンガに立ち向かう。
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少し前に戻り、一行とシンノスケは施設に入り向かう途中でみんなが話し合った事を思い出す。
「無理して戦わなくもいいんだよ。でもね…でも、もし戦わないとダメだったときは本気で相手してあげてね、弄ばないこと。わかった?」
「強いのかお前の仲間は犬っころ!」
クロウはガンスに問う。
「当たり前べだ!! オマエたちなべて、殺されべまえ」
「だってよ」
「それは楽しみじゃ!!、早く斬りたいの~!!!」
「そうだシンノスケ」
「はい?」
クロウはシンノスケに頼みをした。
「出来るか?」
「わかりませんができるところまでなら」
「まかせた」
扉前が見えるところまで来た。
「じゃ~、みんな気を付けてよ」
「お前が言うな!」
「リリネが一番最初につかまりそうなのじゃがな」
「ハハハァ、勇者様に限ってそんなこと」
「そうだよ、クロウもナギも私をバカにしすぎだよ」
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クロウとナギは思う
「「やっぱ、捕まったじゃん」」
はい、戦闘開始!!




