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第18章 山の中の教会

これまでのあらすじ


世界は魔帝国に支配されていた。

勇者が使っていたとされる剣がとある城で見つかりそれを侍女(リリネッド)がなんやかんやで勇者になり、胡散臭い魔法使い(クロウ)を連れて冒険にでた。途中でナギという少女剣士を仲間になった。

旅をしていくと勇者に頼みごとを沢山されるも勇者は嫌々ながらも承諾することになった。

幾度なく襲ってくる敵にクロウやナギが戦い、勇者は旅をしていく中でどんどんチート感が増していく

そんな彼らの冒険がさらに加速ていく…の出会…った?


 リリネッド達がいた北区領域から西区領域に移動した一行は天界の塔へと向かっていたがクロウがある事に気が付いた。

それは死聖の(しせいのもり)は方向をちゃんと決めて出たい所に出る事は出来ず、別のところに出てしまう面倒くさい森であった。(出がおおいなぁ)


 一行は入って「真っすぐ行こう」と安直な考えで行ったため出たかった場所からかなり距離がある場所に出てしまったのだ。


「引き返すのは面倒」という多数決で前へ進むことにしたのだ。


 前振り終わり。



 ●●●



 リリネッド一行は林の道の途中で休憩を取っていた。クロウは持っていた地図を見る。

「駄目だ、場所が全然わからん」

「元々どこからでる予定じゃったんじゃ?」

「天界の塔へ行くルートは森を出て北区と西区の境界線の間にある霧たちる・()()()()()()()()を入った先にあるんだよ」

「そうじゃったんか」

「それなのに間違ったせいで…。とりあえずこうなったら双方山に向かうしかないな」

「大妖精に会いに行くんだっけ?」

「そうだよ、一瞬忘れてただろう」

「大丈夫、任せてよ、私は勇者だよ」

「心配の鼓動が止まらないよ」



 ●●●



 一行は()()()()に着いた。

「ナギ、俺は宿に行って部屋を取っておくからこの馬鹿を見とけ」

「わかった、任せておけ」

「うっえぇ…」


 クロウが宿の方に行きナギはリリネッドを近くのベンチに座らせ目から離さないよう近く屋台で飲食を買うナギ。

「大丈夫だよ~何もしないよ~安心してよ~」

「お主は目を離すと変なのを引き寄せるから安心できんぞ」

「問題児みたいに言うんだね」

「リリネッドよ、自覚ないんか?」

「私じゃないよ、問題を持ってくるのいつもナギかクロウじゃん」

「なんでじゃ!?」

「問題に首を突っ込む二人じゃん」

「それは時と場合が違うじゃろうが!」


 リリネッドは黙って買って来てもらったチョココロネを食べる。

 ナギは横に座ってサンドイッチを食べる。

「ところでリリネッドよ」

「なに?」

「僧侶の力が使えるということはもう僧侶を仲間にしなくてもいいという事じゃな」

「そうなるね」

「何か使えるのか?」

「解らないよ」

「わからない?」

「そうだったな」

「そうだよ」


 二人が話しているとクロウがツッコむ。

「不毛はなしやめてもらっていいか。いい話がある来い」



 ●●●



 クロウが連れてきたのは酒場だった。

 酒場の奥に行くと女性が座っていてクロウが話す。


「この人は()()()()()()()()()さんだ。その人が本当にふさわしい仕事を教えてくれる人だ。ジョブチェンジするきっかけをくれる人だよ」

「はいはーい、よろしく!」

 フィリナは明るく元気にあいさつした。


「勇者様はあと一枠残ってるだろう、何がいいかって考えてな」

「「なるほど」」


 リリネッドはフィリナの前に座る。フィリナは手を触れ目を見て額と額を合わせたりした。だが、フィリナは難しい顔をしていった。

「どうした?」

「なんでしょうか、こんなの初めてです。何も感じない。この方がふさわしい物出てこない」

「マジか、リリネッド…」

「リリネ…」

「「(勇者やってなかったら終わっていたって事か)」」

 クロウ、ナギは悲しい表情でリリネッドを見る。

「その顔は何?」

リリネッド引きつった顔になった。


「それ以外は無理か?」

「はい、無理ですね。向いてないです、やるとしても多分使いこなせないか、負圧で終わる可能性があります。まあ~指導者がよければ一般的にはよくなるかなって感じですかね」

「指導者問題か…」



「指導といってもこの村に優秀な僧侶や猛獣使いがいるわけでもなかろう」

「まずリリネッドが覚えらえるかどうかだけどな。それにあと一枠が開いてるからそれもついでに考えとかないと今後にもな」

「でも、どうするんじゃ、優秀な奴なんてそうそう」


と話しているフィリナが言った。

「優秀な僧侶ならいますよ」

「「何!!」」

「いや、ハッキリとはわかりませんよ、この村の奥にある山の中にある教会があってそこは昔、僧侶を学ぶ事ができたって話と、そこで一人で住んでいる人がいたなって思い出しただけなのでだからそんな怖い顔をしないで!!」



 ●●●



 一行は山の中にある教会に向かう事にした。

「腕が良ければリリネッドが僧侶として使えるってことじゃな」

「僧侶として使えるようになっても伸びしろがないからなぁ~」

「まいっちゃったよねぇ~」


 ごちゃごちゃ言っている間に教会に着いた。

 教会は古びているが扉が開いていた。中はカーテンで閉められていて少し薄暗く日の光が少し当たって見えなくはないぐらいだった。


「すまない、旅人者だ僧侶を学びに来た、誰かいるか?」


すると奥の部屋の扉が開いて黒いコートを着た人物が出てきた。

「大きい人が出てきたね」

「暗くって顔がわからん」


 黒いコートを着た人物は出て来た扉から動かずその場で話す。

「すみません、もうそう言ったことはしてないんだ。お祈りや呪い払いならしてもいいが」


 そう言ってその人物は扉を閉めて奥へと戻っていった。

「なんか愛想悪いね」

「人見知りか、引きこもりなのか、コミュ障か、はたまた人間嫌いか…それでも」


 クロウがポケットに手を突っ込んだまま扉に近寄りそのまま足蹴りで扉を開けた。

「ここまで着て帰れるか説明と理由を要求する」


 クロウはニヤケ面でそういった。


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