第103章 Heavenly Bride
リンテン国の被害はそこまで大きくあったわけではなかった。東区広場の全体の建物の被害が多数に西区エリアの一部の崩壊が多少、北区の被害はなく。城の内の王専用の避難所のぐらいに障害がでた。
だが、西区、東区の住人と北区の一部の人が早く避難したことで怪我人や死人が出る事はなかった。
兵士や戦士などにも死人はでなかった……。
魂空祭は延期して2日後にやる事になった。
今回の事件についてレックリュウ王は国の人たちに説明をする。城の上のバルコニーでマイクの前に立ち大広場にいる国の人たちに喋る。そこに集まれない者達は国中にあるスピーカーで聴く。
「まず、結論から言って私、レックリュウ王はクセイバー騎士に殺されそうになった。だが中央国の隊長たちと、我が息子のマコルトが助けてくれたことで命は助かった。感謝しなくては。クセイバー騎士は助けてくれた息子・マコルトの命も狙っていた。その被害が街の中で起きてしまった。彼は魔帝界の者と繋がりそして力を貰いこの国の王へとなるためにおこなったと言っていた。だが安心しなさいクセイバー騎士はすでに命を落としている。クセイバー騎士に仕えていた兵士は中央国の隊長たちが捕らえている。」
レックリュウ王は悲しみを飲み込んで続けて話す。
「街で起きたことだがまず、国に魔帝王の幹部が3人現れていた。クレイバー騎士を助けに来たんだろう。それに対象してくれたのが勇者・リリネッドとその協力者だ。勇者は幹部を一人倒し、魔帝王の幹部2人を追い払った。勇者と協力者が居なければマコルトも助かる事はなく並びに私もこうして、皆の前で喋る事はなかった。だがそこでクセイバー騎士の使いの者だった良き兵士で勇者の協力者のアイラン兵士は亡くなった。そして……わ…我が……」
悲しくなり涙を流すレックリュウ王。国の皆が心配と不安が積もる。
「(伝えなければ!) わ…我がむす……めの……カリンは……い…意識が不明の状態だ。娘をこの状態にしたのが魔帝王だ!! 魔帝王がこの国の結界を破壊し入ってきて我が娘を!!」
レックリュウ王は怒りと悲しみを歯を食いしばって皆に伝える。
「魔帝王を相手にしたのは勇者だ。勇者・リリネッド。彼女が魔帝王にダメージを当てたことで国から出て行った。そして勇者の仲間によってカリンが命を落とすことなく助かったが、意識が戻らず眠ったままなのだ。今回の事件は他国の伝える。そして中央国の者に行ってやる、魔帝王への支配という闇の恐怖は勇者によって光り輝くと」
城の中でベッドの上で眠るリリネッドをベッドの横の椅子に座り、レックリュウ王の話を聴いてリリネッドを見るクロウはこれまでの状況を整理する。
自分がここまで起きた中で失敗はないと思いながら。
●●●
クロウがまだ牢屋に入っていいた時の事。
ステンバーは人の姿に変えた所をクロウに見せた。
「俺はこの姿でアイランという名前で暮らしている」
「はあ~」
「俺は人間の世界で暮らしたい。だが魔帝の者達がそれを許さないだろうな。魔帝王には王様としてやっていると半端な嘘をついてしまっているし」
「その話を俺にしてなんになるん?」
「もしもの事だ。もしも俺に何かが合ったら。いや、そうじゃなくても……カリンを助けてほしい。この国の王女で俺の……」
「はいはい、大切な人ねぇ。言わなくてもわかるわ。でもなんで俺に?」
「見ただけでわかる、お前は他の者とは違うオーラを感じる。隠してるようだが強者の実力を持っている」
「買い被りだぜぇ」
「勇者の仲間だろう」
「それ言われるの弱いんだよなぁ~」
「命の危機にはお前をここから出す。安心しろ。それまで大人しくしてろ」
そう言ってアイランはその場を去る。
「めんどくさぁ」
クロウが腕を枕にして寝転ぶと同室の天空人・ザヤマエルムが話しかける。
「カリンというのは王女と言っていたな」
「そうらしいなぁ」
「俺はその王女について調べる為に来たんだ」
「なんじゃそりゃ?」
クロウがザヤマエルムの方を見て寝転ぶ。
「天空界と人間界の間には次元の波があるのは知っているか?」
「ああ、それがあるから天空の者が物を下に落とそうが人間界には被害はない。大昔には人間界と天空界を繋ぐ塔があっちこっちあったよな? まああっても厳重な許可書がないと入れなかったけどな。いまは一個しかなかったよなぁ~。それが?てかもったいぶるな何が言いたい!」
「40年以上前に天空人の行方不明者が増え始めたんだ」
「ん?」
「とある少女が大きな穴に落ちたのを周りいた者達が発見した。その穴はすぐに閉じたんだが噂だとそこから落ちたんじゃないかって話が広まった。だが下は次元空間になっいるから、皆が諦めていた」
黙って聞くクロウ。
「そして5年後、とある人間界を極秘に調査していた者からこの国の王妃は天空人じゃないかって話が上がったんだ。天空人同士は見ればわかるからなあ」
「(なんでわかるんだよ。気持ちわりぃ)」
「驚いた本当にこの国の王妃になっていたんだ」
「つまりあの王様は天空の奴と結婚して子供も作ったんか!」
「らしいな。王妃に接触して話を聞き、一度は天空国に戻り。会議をした」
「(話が長いなぁ~。コイツ、全然結論から言わないじゃん)」
「天空兵は極秘でこの国の見守る事になった」
「ほう」
「それから何年もの間、俺達、天空人はこの国の王妃を見守り続けたが16年前、王妃は亡くなった。王妃の最後の言葉は『娘をお願い』だった」
「その娘がカリンっていう子か。それでお前達はカリンって子を見守っていたのか?」
「ああ、俺は怪しい奴だって掴まっちまったけど」
「ただのドジッかよ」
「そんでもし君がカリン王女を助けるなら、協力する」
「助けるって決めてないのだが……。まあ~余裕があれば助けるよ」
その後、クロウは魔帝界の騎士団の魔物に捕まっているカリンを助けて、魔法を掛けた。
●●●
天空人二人とクロウ、ユウ、そしてクロウと一緒に投獄されていたザヤマエルムが戦っている時の出来事。
「アイツらお前の仲間じゃないのか?」
「天空界は今は二大戦力に分かれているんだよ。俺が所属しているジェムン軍と魔帝界と手を組んでいるルギアラ軍と。俺達の前にいるのがルギアラ軍だ」
「それはそれは」
ユウはクロウに気になる事を聞いた。
「カリンに何をしたの?」
「何って? ていうか、わかってるくせに」
「一時的な魔法……と時間系と再生系…複雑な魔法を他多数を組み合わせている。こんな魔法の使い方をしているなんて、まるで」
ルギアラ軍のギマンチェル、ヤスエホールがすこしピリピリした様子で喋りだす。
「戦闘中にごちゃごちゃと余裕を」
「お前らそんなに早死にしたいのか?」
ルギアラ軍の二人はそれぞれ武器を取り出して襲い始めた。
そして数十分後、強烈な殺気と重い圧力を感じて空を見上げるとリンテン国の結界が破れて入って来た魔帝王が見えた。
クロウは魔帝王を見つけて、胸騒ぎをして走り出す。
ルギアラ軍のところにルギアラが現れ、二人の首根っこをもってシュッンと消えていなくなった。
「な、何が起きたんですか?」
「どうやら、戦いは此処までという事です。俺も行きます」
「えぇ!?」
「気を付けて、いまヤバい奴が下りて来た」
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場所は変わり、数分前。
オルガとリボンは話し合う。
「リリ……勇者は嫌いなんっスか」
「アイツに生き方が嫌いなだけだ。正義を持たないアイツが嫌いなんだ」
リボンはそんな言葉を聞いてオルガに言う。
「貴方は勇者とどれぐらいいた? アレはねぇ、一緒にいないとわからないんスよ。て言っても自分も最近知ってんですけどね」
「話だけじゃ~わかんねぇ~って事か?」
「うん」
オルガは少し考えた後、リボンに言う。
「いま、魔帝界の魔物が人間達に力を渡している者が現れている。検討はつてはいるが……まあ~気を付けろ……」
と話している、強烈な殺気と重い圧力を感じて空を見上げるとリンテン国の結界が破れて入って来た魔帝王が見えた。
「王、なぜ!?」
リボンは震えはじめた。
「お前、大丈夫か?」
「解らないっス。急に恐ろしい視線を感じて」
少し心配しながら魔帝王の方を気にするオルガ。
「結界が壊れた。ルギアラの気配も消えた。魔帝王が現れた。さて、どうしたものか」
リボンは倒れこむ。
それを見てオルガは大きなため息をした後、リボンを抱えて走り出す。
●●●
リリネッドの話と何となくの場所でたどり着いたシンノスケはムマリの家へとたどり着いた。
中に入るのに多少の揉めてしまったがなんとか家にはいる事が出来て、ムマリの呪いの魔術を見る事が出来た。
「これなら僕に治せる。だからその~……。」
シンノスケの回りに危険な武器を持ったメイドたちが構える。
「大丈夫ですよ、この方は」
シンノスケは呪いを解きながらムマリに言う。
「ムマリさん、この呪術は危険ですよ。この国は他の国と違って大きいし、すぐにこれを解けることができるはずだろう」
ムマリは寂しそいな顔をしていう。
「私はこの国の人間じゃない。この国の王は優しいけど、どこか仰々しくって他人行儀で……。」
シンノスケはそこまで踏み入れる事はしなかった。
その後のシンノスケは外に出ると強烈な殺気と重い圧力を感じて空を見上げるとリンテン国の結界が破れて入って来た魔帝王が見えた。
「アレは?」
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魔帝界に帰って来た魔帝王は怪我を治してもらっている時にルギアラは聞く。
「なぜ、ステンバーの女を?」
「アイツは国に縛られていると思った。だから女を消せば自由になると思ったんだ。まさかあんな顔をするとは思わなかった」
「人間を知りたいくせに何もわかってないですね。そして貴方は貴方が思っているほど貴方の力は周りに被害が起きていることも」
「ルギアラ、ステンバーがなぜあんな顔したのかわかるのか?」
「状況が分かりませんが……わかりますよ」
「そうか……。」
魔帝王とルギアラは傷が治るまで黙ってた。
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リリネッドは目を覚ました。クロウや、レックリュウ王が集まる。
リリネッドは自分がしたことを知って驚いた。
「うっえぇ! 私がそんなことを!」
リリネッドはアイランと一緒にカリンを探していた時、アイランがどこかを見て走り出したのを見て追いかけたところまでは覚えているらしい。
クロウ、シンノスケはリリネッドが元気になるまで城にいようとしたがすでにリリネッドは元気だった。
「じゃ~、もうやる事やったし、行こうか」
そう言ったリリネッドに否定する理由もない二人は従うことにした。
3人が旅の準備をしている時、レックリュウ王とマコルト、そしてムマリが集まった。
「この国を救ってくれてありがとう」
「もう行くんだね」
「はい、あ、でも最後にカリンちゃんにあいさt」
リリネッドの前にザヤマエルムがスッと現れた。
「説明はあとで」
「え?」
「貴方を天空界に連れて行く」
ザヤマエルムはリリネッドを抱き抱えて真上へと飛んで行った。
天井をぶち抜きながら飛んで行った。
クロウが追うをと動くもまだ完全に魔術が安定してなく使えなかった。
「っくそ、忘れてた。アイツのトラブル体質」
「やっと会えたのにまた離れ離れですか」
二人が心配しているそこに、リボンとオルガが現れた。
「いや~諸君。困っているようだなぁぁぁああああ!!」
「お前、何しに!」
「上に行きたいんだろう。行かせてやるよ」
「条件は何ですか?」
「俺に勇者を見せろ」
オルガはクロウ、シンノスケ、そしてリボンを連れて天空界に向かった。
魔帝界と天空界の戦争まであと……3日。
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とある日の事、カリンはベッドで寝てている。窓から桜の花びらが舞い部屋の中にヒトヒラ入って来た。
ベッドの近くに男の影が近づく。カリンの顔に桜の花びらが落ちたのを見て男はそれを取る。
男は少しベッドから離れ、テーブルの上に置いてあるコップに水差しの中の水を入れる。
カリンは瞼を上げて目を覚ます。
最初に入ったのは窓から見える空。どこまでどこまで広がるその青い空は良くも悪くもみんな平等に広がるその空を見てカリンは綺麗だという。
カリンは部屋の中にいる男を見て笑顔から悲しくなり涙を流したと思ったらまた笑顔を見せてニッコリとした。カリンの体から白い羽が落る。
100話越えでリンテン国篇が終わりました。
次は天空界篇……ではなく、勇者以外の話を語りましょうかねぇ




