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序章

 心地良いそよ風。暖かな気候。ほのかに甘く優しい香り。


 それがしは静かに目を覚ましました。そして眠い目を擦りながら自らの体をゆっくりと起こしました。目の前に広がるのは、どこまでも続く広大な見知らぬ草原の景色。


 ほのかに甘く優しい香りが、再びそよ風に乗ってやって参りました。これはキンモクセイかな? 心を和ませ落ち着かせてくれるどこか懐かしい香り。


 香りのする方を見ると、一人の女性のか細い背中が見えてきました。日差しに照らされ、美しく輝く黄金色こがねいろの長い髪。

 彼女は草の上で足を崩しながら、草原に咲く野花を摘んでいます。某はそんな彼女の美しい後ろ姿につい見惚れてしまっていました。


 すると彼女がこちらに振り向きました。


 透き通るような白い肌。長いまつ毛に希望に満ちた綺麗な緑色の瞳。某は心の臓を貫かれ、一瞬にして彼女に恋焦がれてしまいました。


 彼女は某に優しげな笑顔を浮かべてくれました。そしておもむろに立ち上がり、こちらにゆっくりと歩み寄って来てくれています。


 カモシカのように細くて長い脚。折れてしまうのではないかと心配してしまうほどか細い腕。豊満かつ清らかなで柔らかそうな乳房。悩ましげな曲線を描く滑らかなくびれ。これまた柔らかそうでいながらにして、引き締まっていて上がったお尻。


 全体的に絶妙かつバランスのとれた完璧なプロポーション。


 そんな彼女は罪深くも、純白のビキニアーマーなる物を身に着けているではありませんか。某は目のやり場に悩まされてしまいました。そんな彼女の出で立ちを目の当たりにしてしまうと、嫌でも某は惚けてしまいます。


 すると彼女はもうすでに某の隣に腰掛けていました。そして某に寄りかかり体を預けてきました。某の腕にすがり付く彼女の豊満かつ清らかな乳房の柔らかみが、ビキニアーマーの胸当て越しに伝わってきます。

 

 胸当ての素材は絹製で、彼女の乳房の柔らかみがダイレクトに某の腕へと伝わってくるではありませんか。


 興奮、安らぎ、幸福、そして背徳。


 様々な感情が某の心の中で入り混じり、何だか訳の分からない複雑な感情が生まれてしまいました。


 「勇者様……」


 彼女はその綺麗な瞳をうっとりとさせながら某の顔を見つめてきました。


 なぎさ殿、どうかお許しを……。


 某は現実世界に残してきた我が妻に対し、心の底から懺悔したのでありました。


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