Hormith-U-winyless(ホーミス・ユー・ウィニィリス)

人以外の血族がほぼ滅んだ世界で国と反乱軍の戦争中、反乱軍の前に吸血貴が現れた事で動き出す物語。

人同士の戦いと、全く違う特性を持つ異血族の心の機微の話。

「自分が〝なに〟の為に戦うのか、自分が納得出来る答えを一つだけ用意しとけ。
そうすれば、流れる血の痛みを正当化出来る。
たとえ、この戦いが〝間違っている〟と分かっていても、俺はここから離れる訳にはいかないから」

「彼は〝完璧な王〟だ。
…彼と血が繋がっているとは思えない程、自分と違って優秀だ」

「私は人ではない。
不老不死ということも風習も考え方も感情の起伏も、全て違う。
だが、知ったことで幸せになり、分かったことで不幸になった〝アレ〟は、私の中にもある。
私は〝アレ〟を愚かだとは思えない。
…知ってしまったからだろうか」

その差異に何を思う。