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保育士は嗚咽する
初めまして、処女作です。
失踪しないようにがんばります
「うっ..ヒグッ」
26歳蛇腹 一一アラサーにもなるいい大人が目鼻を赤くして帰宅した。
「ふざけんなよ毎度毎度よぉぉお!!」
気の弱い男、ハジメは枕に顔を押し付けて1日の鬱憤を嗚咽と混じえて吐き出した。
彼は最近巷で増えてきている男性保育士の一人であり女性主体の職場で苦しむ社畜であった。不幸にも環境には恵まれず、毎日理不尽な上司や御局様に叱られ「モンスターペアレント」と呼ばれる悪質な保護者のクレーム対応や担当行事の資料作成、教材発注における備品整理、受け持っている2歳児クラスにいる一人一人の成長発達記録や個人ケース記録、2歳児保育室の壁を彩る壁面装飾の作成等々膨大な量の仕事に追われ、心身共に擦り切れており、彼の目は死んだ魚の目を通り越して虚ろであった。
それでも保育で子ども達に対してテンションを上げて関わらなければならないため、そのストレスは並のものではなく3年も勤めれば自身の感情が希薄になるの想像に易いものであった。
初めまして。失踪しないようにちまちまやっていきます