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テスト  作者: Leiren Storathjis
2/2

テスト2

翌日、空は朝からどんよりとしていた。天気予報では午後から雨と言っていたが、午前中のうちに小雨が降り始めた。私はそれを理由に、家でゆっくり過ごすことにした。


窓の外では、雨粒がリズムよく窓ガラスを打ち、遠くの電線に止まったカラスが羽をすぼめてじっとしている。静かで、やや寂しげな雨の音は、いつも私に過去の記憶を引き寄せる力がある。


ふと、高校時代のある雨の日を思い出した。傘を忘れてびしょ濡れになった私に、クラスメイトが無言で自分の傘を差し出してくれたあの日。お礼もちゃんと言えなかったけれど、あの行為は今も強く心に残っている。


雨は冷たいはずなのに、その記憶はどこか温かい。人の優しさは、ときに天気の記憶すら変えてしまうのだと、私は改めて思った。


午後、雨は止み、道端には小さな水たまりができていた。昨日出会った猫のことを思い出しながら、私は再びあの公園へ行こうかと考えた。

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