最終話「スキマに棲むキミへ。――新しい日々の始まり」
1.朝焼けの学園
校舎の窓から差し込む柔らかな朝日。
黒い霧は消え去り、いつもの穏やかな学園風景が戻っていた。
智久は深呼吸をして、静かに目を開ける。
「これが、普通の朝……なんだな」
2.それぞれの未来へ
凛はクラスメイトたちの前で、明るく笑顔を見せていた。
過去の罪悪感を乗り越え、今は自分らしく輝いている。
澪は詩を書き続け、今度は自分の言葉で誰かの心を温めようとしている。
真白は少しずつ感情を学びながら、智久の隣で静かに微笑む。
3.智久の決意
教室の窓際で、智久はゆっくりと呟いた。
「心のスキマは、これからもずっとある。
でも、もうひとりで抱え込まない。みんなと一緒なら、きっと大丈夫だ」
4.最後の約束
真白がそっと智久の手を握る。
「これからも、君と共に歩んでいきたい」
智久は優しく微笑み返した。
「俺もだよ、真白」
二人の間に、穏やかな未来への約束が静かに芽生えた。
5.エピローグ:スキマに棲むキミへ
物語は終わったけれど、彼らの心にはまだ、少しの痛みと優しさが残っている。
それこそが、人間らしさであり、生きる証。
智久はそっと呟く。
「スキマに棲むキミへ。いつだって僕は、君の隣にいるよ」




