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Snake Skin  作者: 中野震斗
S1表裏一体編
42/43

第四十二話池袋へ

一瞬で一触即発の状態となった場は混乱で渦巻いていた。


「佐鹿…お前真実(マジ)でか?」


佐鹿は懐からバタフライナイフを取り出す


「あ~あ~…帰ったら気分晴らすためにコ〇ダ行こ」


そうナイフをカチャカチャと鳴らしながら一気に天道への距離を詰める。


俊敏はえーよ!」


一瞬で詰められた距離に対し天道は顎を蹴り飛ばす。だが天道にはそんな攻撃へでもない。天道は空かさず前のめりで殴り掛かってくるがそれをまるで時を飛ばしたかのように一瞬でそれを受け流した。

そして天道を圧倒する佐鹿を見た周りはどうすることもできず。ただ佐鹿の強さを再認識することしかできなかった。


佐鹿純生…一年足らずで不良の上位そうにまで相手ができるこの男に、ますます興味がそそられて行く…


天道と佐鹿という普段なら考えられないマッチが行われる中、サークル666の高橋は掲示板を開きすぐに話題にする。


(こんなん東京中の不良なら興味ないわけないだろ!)


だが天道は正拳や裏拳を繰り返す一方、佐鹿は受け流し続ける。互いに一歩も引かぬ状況且つ、同じことの繰り返しで誰も入るスキなどなかった。


「飽きるんだよ!」


天道の回し蹴りが炸裂し顔面を蹴り、佐鹿を吹き飛ばす。だがそれで倒れる男ではない、すぐに立ち上がり、天道のすねを蹴る。


(普通の人間ならかなりダメージを受けるはず!)


だが天道には何のダメージも聞いていないような雰囲気で佐鹿に殴り掛かる。放たれた拳を受け流すが右側から着た拳に対し、左からも力強いフックが佐鹿の顔面に直撃する。


(クソ!流石は"改造人間"か!)


少しの隙が出来た佐鹿の胸ぐらを掴み激しく腹部と顔面を殴打する。


(全く隙が出来ない!)


格闘ゲームで言うハメ技でじりじりと佐鹿を追い詰めていく。


(スキを!スキを見つけないと!)


蹴り上げようとした足も、降り上げようとした拳を、そんな暇もないくらいとてつもないスピードと弱い攻撃でヂリヂリと追い詰められている。これがBIRD筆頭のウルフガングに背くということだ。


(もうあれを使うしか…)


懐からナイフを取り出し天道の左足目掛けて刺そうする、だが硬い金属音はなるもののナイフが通らない。


「お前!」


そして天道も足に仕込んだナイフでこちらを切ろうとするが、負けじと跳ね返す。そこからは激しいナイフでの攻防戦が繰り広げられた。


「天道…ここでお前の命事終わらせてやる…!」


「佐鹿ー!」


足のナイフとバタフライナイフが互いにぶつかり互いの喉目掛け今に刺そうとなった瞬間


「馬鹿かてめぇら!」


その戦いの間に入り、天道と佐鹿の顔面を掴み互いを吹き飛ばしたのは、藤森だった。そして佐鹿の髪を掴み顔面を殴る。


「なぁ…てめぇ脱退ぬけるんだろ?んじゃとっと去ねや!」


だがもう一度降り上げた拳を掴み藤森に反撃をしナイフを向ける。


「クソが…てめぇ…!」


するとボスの横にいた女がこちらに近づく


「明日夜…渋谷デベロッパーズと蛇山葉月でウルフガングと戦い存続を決めます…」


その一声で周りは一瞬にしてざわめく。


「場所は池袋です…」

____________________________________

「ってことだ協力してほしい」


ライブハウスの数少ない椅子に座り佐鹿が坦々と話していた。ちなみに数少ない椅子の一つは蛇山と鈴木の戦いで壊された。


「圭介くん、鳴神くん…この人知ってる?」


「さあ?」


「見たことはある…」


川と澤村はもちろん、鳴神もあまり面識はなかったため困惑を隠しきれていなかった。


「何で純くんいんの…」


客が来たため、飲み物を私に来た黒川だったが元カレがいるなんて思ってもみなかった。


「あ、そういえば詩音はここでバイトしてんだったな、ごめんちゃい☆彡」


「まあバイトじゃないけど…なんか他のバンドの人っぽかったし…」


蛇山は眼前の佐鹿を睨みつつ


「協力?前言ってたやつだけど…寺尾と鈴木は戦力になるのか?」


「だからお前を呼んだんだよ…なんか他に頼れそうな奴いないか?」


蛇山の視線は迷わず真直ぐな眼差しで鳴神を見る。


(一緒に地獄へ行こうぜ!)


(その依頼受けた!)


と目で会話しているようだった。


「また喧嘩するの?」


澤村が二人に話しかけるがその顔はどこか心配そうだった。だがその隣に黒川が来る。


「あの二人なら…多分大丈夫、だから信頼してあげて…」


澤村は小さく頷いた。

____________________________________


渋谷~池袋間の電車での距離は早くて20分ほど、この微妙な距離の時間でウルフガングの情報について馬鹿な二人に何とかインプットさせる。


そして池袋駅に着くと大量の如何にもな人物たちが集まっていた。よく見るとその中に寺尾や鈴木がいる、これは渋谷デベロッパーズのようだ。


「鳴神に蛇山?なんのようだ?」


移動中に鈴木が二人に突っかかろうとするが、今回の抗争の場所である公園に着くと圧倒的な気配を感じ撤退する。


「なっなんだ…!?」


群衆の中からメリケンサックと木刀を両手に持った緑髪の男とオールバックの金髪の男が出てきた。


「何かさあ…こいつら初めてだし名乗った方がいいの?」


と金髪の肩に手をかけ言う


「まぁ…裏マナーといううんですかね?ようわかりませんけど」


木刀二本を引きずりながら高らかに宣言を名乗る


「俺はウルフガング幹部紀村乃武彦!今回の抗争を仕切らせてもらう!」


大胆に手を広げ話し始める。


「事の発端は昨日!渋谷デベロッパーズリーダー佐鹿純生の裏切ると我らウルフガングのリーダー天道悠仁に襲い掛かった!その延長戦となる!」


紀村の後ろからぞろぞろろウルフガングのメンバーがくる中群衆をかき分け背の高い白髪と眼鏡をかけた紫髪が出てくる。


(眼鏡の方…あれが天道)


この二人の名は言わずもがなウルフガングNo.2の真崎厚治とリーダーの天道悠仁である。


「とっとと初めて…とっとと終わろうぜ~」


そして両社のぐんが並びすぐさま互いに走り出した。


「先にてっぺん取らせてもらうぜ!天道!」


いきなり天道に下手糞な右ストレートを放ったのは渋谷デベロッパーズ幹部太田あきらだ。


「カスッ!圧倒的、言わずもがなカスッ!」


天道はそんな攻撃たやすく受け流し、空手をもとにした突きを放つ。太田は一瞬よろけるものの何とか気合で立ち上がる。


「クソがぁあ!これでも俺は幹部なんだよぉ!」


お互い、メガネ同士での対決になるかと思われたが天道の回し蹴りが顔面にクリーンヒットし太田を強く吹き飛ばす。


「おい、お前幹部なんだろ?」


周りの雑魚など気にせず吹き飛ばし、幹部を自称する太田の元へ向かう。


「うぅ…」

(本当に幹部なのに…しかも元リーダー…)


倒れたまま少ししか動かない太田の顔面をそのまま踏みつけた。


「はぁ…大した努力もしないで過去の栄光にすがり続けたタイプだ、よく見たことある。」


そこで渋谷デベロッパーズ元リーダー太田は大きな屈辱を覚えた。ちなみに眼鏡も割れた。


一方他の場所でも殴り合いが続いていたが。中々幹部VS幹部の構図にならないため、地味な攻防戦が続く中場が一気に動き出す。


「次はこっちだな」

蛇山の行く道に


「めんど…」

天道が


「クソッ!何がどうなってやがる!?」

鳴神の行く道に


「いた」

紀村が


「おっいんじゃーん」

佐鹿の行く方向に


「互いに好都合…ですね」

真崎が


図らずも幹部VS幹部の構図になり場は一気に盛がある。その陰で殴り合うもの


「以外に倒れねーな!」


「こっちのセリフや!」


ついでに宮下と寺尾もかち合っていた。

____________________________________

「こっちから行かせてもらう!」


天道の回し蹴りを蛇山はガードする。足を掴もうとするもすぐに逃げられ中段突きを打ち込まれる。


(こいつスピードが!)


こちら側からもストレートを出そうとするが見極められよけられてしまう。


「ここだ!」


だがそれはストレートに注意をそらすため、すぐさま左からのフックが天道の顔面に当たる。流石の天道もこれには反応できなかった。


「お前…結構威力アンじゃん!」


天道の拳を振り払い、蛇山はどんどんと殴るがそれは強敵不足であった天道を喜ばせたに過ぎなかった。


「もっと本気で行こうぜ!お互い」


「は?お前何言って…」


そのコンマ0.1秒もない次の瞬間すさまじい速度で前蹴りと突きを交互に放つ、その異次元のスピードと安定の攻撃力で天道は蛇山を圧倒した。


(まずい!早すぎる!)


そして久しぶりに強い敵と会えたことに喜びを覚え笑みがこぼれるのを我慢するため、一瞬口に手を当てた。

____________________________________

こちらでも真崎と佐鹿による戦いが続いていた。


「ナイフ出したらどうです」


そう冷静に言うものの、佐鹿に猛烈なタックルをする。


「へぇ…じゃそんなこと言うならちょっとでも隙見せてよ!」


だが真崎の扱う格闘技であるレスリングは蹴りや殴りが強うわけではない、だがこれはルール無用の喧嘩である。当然本来なら使用不可な蹴りもここでは可能だすぐさま真崎は佐鹿の腹に蹴りを入れる。


「がっ…はぁ…」


2m近い身長の男に蹴られたら一溜りもないのは明白だろう、佐鹿は距離を取り腹を抱える。


(痛てぇ…!こんな痛いの生まれて初めてだ!)


だがそこで一瞬のスキが出来た。佐鹿は合気道をベースにした戦闘を行うものの…


「これ…使っちゃうか☆彡」


本来の得意な技術はナイフである。


「へぇーバタフライナイフなんか使ってるんですね。」


佐鹿のナイフの突進と同時、そこに落ちていた大き目の石でそれを迎え撃つ、そしてナイフと石が激しくぶつかり合う、それは火花をも出そうな勢いだった。


「殺しはしないから安心しなって」


「殺される確率が0.1でもあるなら対処しないと」


そして二人ともの石とナイフがずれ今度は蹴りが交差しぶつかり合った。

____________________________________


石とナイフがぶつかり合う中同じ武器同士…木刀と木刀が激しくぶつかり木屑をまき散らしていた。


「誰なんだよ!てめぇは!前時代ヤンキー男ぉ!」


かなり語気強く言い放つと同時にはめているメリケンサックを使い、紀村は鳴神の顔面目掛けフックを打とうとする。だがそれを木刀でガードする。


「ふー…あの時友達誰もいなくて誰にもネタにされないのを苦に木刀買ってよかったぜ…」


そして紀村のうなじを木刀で殴ろうとするがいつの間よけられ逆に背骨を狙われてしまう。


「クソッ!緑野郎!」


ガムシャに一心不乱に降り続けるも気合と根性だけでは紀村には勝てない。


「ここだよぉ!」


紀村は木刀を降り上げ鳴神はそれで迎え撃つ、だがそれはブラフだった。


「おら、よぉ!」


木刀がある上を見ていた鳴神のすねに思い切りのいい蹴りが飛ばされる。


「がっあ!」

(いって~!!まじで我慢しないと!)


だが鳴神は諦めず木刀を跳ね返し


「はぁ!?」


一本吹き飛ばすことに成功した。

____________________________________

渋谷デベロッパーズVSウルフガングが開戦、ほとんど面識のない彼らが戦う道は後に思わぬ結末を招くこととなる。

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