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Snake Skin  作者: 中野震斗
S1嵐
27/42

第二十七話GOD立川

後ろから拓殖を蹴り上げた人物はフードとキャップそして、夜道のせいで見えなかったが紙袋を持っている


「誰だ!」


拓殖がバットを持ちフードの男に反撃しようとするが、バット跳ね返される


「ちょっとこれ持って」


「え?」


持っていた紙袋を榊原へと渡す


「いい香り…ハンバーガー?」


そしてとてつもない威力の蹴りで柘植を蹴り飛ばす


「てめぇ!」


怒りに我を忘れた拓殖は自分が素手のことも忘れ、フードの男に殴り掛かる


「弱い」


男は懐から鉄パイプを取り出し


ゴキッ


「がぁ......」


そして柘植を殴打し気絶させた


「……………」


そして無言のままこちらに近づいてきた


「来るなら来い」


といい藤森は構えるがフードの男は榊原の方に向かっていた


(これか?)


すぐさま榊原がバーガーの袋を渡す、すると


「おーこれこれありがと」


そして男がフードとキャップをとると金髪の端正なルックスが現れた


「俺のこと覚えてる?」


その男に二人は見覚えがあったが


「まぁどうせ知ってるだろうしね、今日は顔見たかっただけなんだ~」


そういって男は去っていった


「会議に遅れちゃったからねぇ誰かにあいたかったんだ」


口調は明るいものの妙にテンションが低い得体の知れないこの男は


「じゃ、またな」


と独り言を言いながらキャップを着けなおし颯爽と去っていった。その後榊原が藤森に話しかける


「なぁあいつ…」


榊原が次に何を言うかわかっているように藤森は遮って言う


「村雨だな…………」





GOD立川で早速バンドバトルに向けての練習が始まっていた


「鳴神?ちょっとテンポが速いよ」


「おう!」


「……そこペダル踏むの忘れてる」


「おっおうよ!」


(あの二人、やり取りがラーメン屋みたいだな)


カバーの曲と成れば練習する側はまだ負担は少ないがオリジナル曲と成れば違う、作曲する側の負担も増えるのだ


「ここは……いやーちょっと……」


そうブツブツ言いながら作曲している黒川、そして練習に励む四人


「…………………………」


「……………」


澤村と川の陰キャ二人組は無言のままひたすらに練習を続けていた


(…ちょっと気まずいな)


(私…なんか話した方がいいかな?)


二人とも会話はなかったものの考えていることは同じだった。するとライブハウスのドアを開けるものが者がいた


「てんちょーさん!いる?」


ドアを開けて入ってきたのは四人の女子高生だった


「んー声が聞こえないからいなさそう…」


とスマホをいじりながら言う青髪のけだるそうな少女


「えー今日こそ色々聞きたかったのに…」


と落胆する活発な赤髪の少女


「まぁそういう人だから神谷さんって」


金髪の少女が前にでていった


「というか知らない人がいる」


そして後ろからひょこっと黒髪のロングヘアーの少女も出てきた


「..........誰です?」


蛇山は見慣れない人物たちに少し戸惑いつつ


「自己紹介とかした方がいいかな?」


赤髪の少女が話始めようとすると


「私は...」


青髪の少女が肩に手を置いた


「別にいいでしょそんなの、それより神谷さん探そ」


そう冷たく言った


「やっぱ君は冷たいなぁ...じゃ後でね」


急いでいるのかこちらにはまともな挨拶もせず別のところに行ってしまった


「…なぁ結局誰だったんだ?」


鳴神が蛇山に聞く


「俺も知らない…多分バンドバトルに出る人とかじゃないか?黒川とかそういうの詳しい知ってそ…………」


黒川を見ると今までにないくらい目をキラキラと輝かせていた


「…………どうした?知ってる人なのか?」


先ほどの四人がいた方向を見続けている黒川をゆすってみる


「はぁ!ごめん何だっけ?」


意識を戻した黒川にあの四人のことを聞いてみると、また目をキラキラさせながら言う


「あの人たちはね、最近人気の高校生ガールズバンドなんだ」


黒川は画像を見せながら皆に説明し始める、写真の四人は右から、黒髪、赤髪、金髪、青髪……ではなく狼の仮面を被った別の人物が移っていたの順番で並んでいた。


「まずこの黒髪の人がROYさん、ドラム担当の人」


そのROYという人物は目が細くゴスロリファッションをに見つけている


「……………かわいい……………」


とつぶやく鳴神の声が聞こえたするが、とりあえず今は無視をすることにした。


そして次々とメンバーを紹介する


「これがベースのNJIKAIさん」


そのリアルな狼の仮面を身に着けた人物を指さす、恐らく画面に映ってなかったあの青髪の少女だろう


「あとこの人がOKIYUさん」


赤髪の少女は改造した制服にマイクロビキニをかぶせたきわどい恰好をしている


「最後にボーカルのTIHORIさん」


ボーカルであろう金髪の少女はバニーガールの格好していた


「改めてみるとみんな凄い格好だな…」


「この人たちとバンドバトルで戦うってことか…」


場は一瞬ひりついた


「俺たちももっと練習しないとね」


皆は各々の練習に戻り始めた





「みんなーちょっと来て~」


神谷さんに呼ばれホールに集まると、やはりそこには一石一鳥のメンバーが並んでいた


「あれ?やっぱりさっきいた人たちだよね?」


金髪のリーダーTIHORIすぐに蛇山たちのことを認知していた


「どうも~」


自分たちは足元にも及ばない先輩のバンドのはずだが、蛇山はとてつもなく軽い挨拶をした


「えぇ…」


もちろん皆はその蛇山の無礼な態度に少し引いていた


「ははっ!面白い子だね」


その失礼な態度を受けてもTIHORIは全く気にしているようには見えなかった。


「ん~どうしよ、互いに自己紹介でもしてもらおうか」


自己紹介といっても名前くらいしか言うことがないがあちら側から始めてくれるらしい


「私は千歳千穂李ちとせちほりあ、本名でいいよね?」


TIHORIは本名で話し始めた


(うぉぉぉぉ!あの人たちの本名を聞けるなんて!)


黒川は一人心の中で盛り上がっていた、その後もNJIKAI、OKIYU、ROYはそれぞれのことを本名で話し始めた


海堂虹乃かいどうにじので~す」


沖野優香おきのゆうか!よろしくね!」


柳田やなぎだロイ…」


(ROYさんはロイのままなんだ…)


メンバーの一人柳田に対し鳴神は一目ぼれしてしまっていた


「なっ鳴神龍生です…どうも…」


鳴神は恋愛などしたことがない、初めての感情だった


「……………」


(あれ?なんかひかれた?)


柳田はめったにしゃべることがないためコミュニケーションにはとても苦労しそうだ


「え~改めてみんなは一回戦で戦ってもらうから頑張ってね」


「戦ってもらうって改めて何やるんですか?」


蛇山の問いに神谷さんはホワイトボードをわざわざ取り出して説明を始めた


「まあザックリ言うと三人の審査員がそれぞれ点数を出すんだ、それで決める」

「点数はその演奏の技術や曲の完成度にも左右される」


そして神谷さん説明が終わった後はホワイトボードを元の場所に戻した


(何でホワイトボード出したんだ?)


「まぁでも今日から敵ってことかな?」


千歳のその発言から、少し場がひりつき始めた


(そっか……バンドバトルから出世した人も結構いるんだよな)


(ガチで進むためにはここで優勝するしかない!)


そうバンドバトルは言わば小さなライブハウスから抜け出すためのチャンス、プロの世界に行くための登竜門ともいえる


「そっすね」


(あっやっと喋ってくれた)


「じゃお互い頑張りましょう!」


そして蛇山が会話を切り上げた


「じゃ俺らは練習戻りますね」


それぞれが練習に戻る中鳴神は柳田のこと気になって仕方がなかった


(あの人ドラムって言ってたよな?同じポジションだしどこかでお近づきになんて......)


そんな下心丸出しの鳴神を蛇山は遠目でまるで心の中を見透かすようにまじまじと見ていた


(どうしたんだこいつ?もしかして恋でもしたか?)


「行くぞ鳴神」


「おっおう!」


再び練習に戻ることになったもののこの恋の行方は如何に…





一石一鳥はある特徴がある、それは圧倒的な癖の強さだ


「行くよ!一石一鳥!」


リーダーであるTIHORIの圧倒的な存在感を放つボーカルとギターは他の追随を許さない。


そしてもう一人のギターOKIYUが放つTIHORIとのセッションは聞いたのもが誰もが認めるであろう実力である。


ベースのNJIKAIは一見狼の仮面を被った見た目に目が行ってしまうが、そのベースは本物……プロにいてもそん色ない実力を持っている。


しかしドラムのROYはドラムはうまいものの周りと比べると少し普通な印象を受けてしまうがビジュアルなら一番の人気を誇っておりリアコ勢が一番多いメンバーとされている


その四人が織りなすハーモニーが魅力の今を時めく高校生ガールズバンドが一石一鳥だ


そんな一石一鳥の特集記事を黒川は見ながら作曲をしていた


「やっぱ凄いな~あこがれちゃうよ~」


自分たちは一石一鳥には追い付けないかもしれない、でも彼女らと演奏で戦うことができ載るならば、それは作曲者としては本望なことだろう…


(鳴神なんか調子悪いな…………)


鳴神の心の中は柳田ロイに心を惹かれていた


(あれは何を見てるんだ?)


ドラムの練習をしながら、鳴神の見ている動画を後ろからこっそり見てみる


「わぁ!なんだよ!びっくりさせんじゃねえ…」


鳴神が見ていたのは一鳥一石のライブ映像…基柳田のドラムを見ていた


「お前…ドラムの研究でもしてるのか?」


「あっそうそう!あの人のドラムとか一回見ていたいなって…」

(あぶね~誤魔化せた~俺が柳田さんに恋してるなんてバレたならどうしよ……………)


だがしかしそのすぐ近くにいた川は内心思っていた


(ドラムの柳田さんを見るめが明らかに練習とかじゃない…もしかして柳田さんに恋してるのか?)


流石は優等生といったところだろう、鳴神の心の中はお見通しだった


(柳田さんに恋をするのは別にいいけどその気持ちが練習の妨げにならないといいけな……………)


川はそう思う中、澤村にもある考えがあった


(この曲、ラスサビだとシンセサイザーとベースが目立つな…ちょっと川君に聞いてみようかな……………)


澤村が少し離れている川のところに行く途中、澤村は何故かあの時のことを思い出していた


(川くんあの時の傷とか大丈夫なのかな…)


澤村は光源クルーの襲撃で川が身を挺して自分を守ってくれた時にできた傷が少し気になっていた


(私のせいで追わせちゃったみたいなものだよねあれ…でも傷とかは残っていないといな…)


澤村はそんなことばかり考えていたため前が見えていなかった


ガツンッ!


「痛た!」


そんなことだから頭を柱にぶつかって倒れてしまった、すると


「澤村さん?大丈夫?」


川が手を差し出してきた


「あっありがと」


川の手を取った瞬間澤村はあることに気づいた


(私もしかしたら)


澤村は頭をブンブンと振りそれを否定しようとした


「どうしたの」


「何でも!大丈夫だよ!私は!」


少しテンパっている澤村を川は不思議そうな目で見ながら


「あ僕はこっちにいるね」


「うっうん!お互い頑張ろ!」


澤村の言葉に川は笑顔で返した


「うん!」


澤村は心の中で思う


(確かに川くんは私の助けてくれたことあるけど!)


そして澤村から少し距離を置いた後川は自分の胸を抑え心臓の鼓動を確認する


(なんか緊張した~!女子に自分から話しかけるなんてあんまりしたことないからな…)


川は少し考えた後自分の中のある感情に気づいた


「もしかして僕…」


そして澤村もあること思っていた


「もしかして私…」


(澤村さんのことが…)

(川くんのことが…)


(好き!?)

(好きなの!?)


恋に落ちたものが一人から三人に増えた瞬間だった…

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