第二十一話しんじっ
南田の拳が蛇山の顔面にクリーンヒットする。南田智、デブ…言い換えればふくよかな体系でかなりの重量級だ、そんな奴のパンチを受けてしまったら痛みは計り知れない
「葉月!!」
そう叫ぶ黒川を他の構成員が抑える
「お前らは黙ってみてろ」
三人は松岡の言葉に黙っていることしかできなかった
ブン!
南田が大きく振りかぶる切れば
(デカブツが!!)
蛇山は南田の腹をとてつもない勢いと速さで殴るが南田には効いているように見えない
「どうした?それまでか?」
南田の拳をバックステップで避ける
黒川、澤村、川の非戦闘員はただ見ることしかできなかった
(私に何かできれば…)
そう思った澤村は二人に耳打ちする
「………………」
「!!」
澤村の作戦に二人は驚いた表情を見せた後、すぐさま行動にでる
バシッ
「いて」
澤村は男の一人の顔面を殴り、隙を見せたところを抜け出す
「何だ?女?」
しかし、運が悪かった…たまたま殴った男は幹部の男松岡翔だったのだ
「命が惜しくないみてえだな」
降り上げられた拳を澤村はガードをする
「ぐ…!」
(痛っ!)
澤村は前鈴木相手には勝つことができた、しかし今回は相手が違う、鈴木は言うなればただのチャラ男だが松岡は本物の不良だ
「懲りねえみてえだな」
松岡はもう一度拳を降り上げた、すると
「やめろーー!」
川が叫びながら松岡に突進する
「川君!?」
「澤村はいったん逃げて!」
松岡は体制が崩れたものの、また立ち上がる
「死にてえのか?」
松岡は何度も川を殴る、それに対し川も拳を振るうが松岡には効いていない
松岡はメリケンサックを取り出し、川を殴り続ける。フラフラになった川を澤村は支える
「川くん…もうやめて」
泣きそうになっている澤村に川は言う
「澤村さん…僕はただ…みんなにケガしてほしくなかっただけで」
ボロボロの川を抱きかかえる澤村を松岡は後ろから殴ろうとする
「こっち!」
すると誰かを連れてきた黒川が戻ってきた
「なっ…」
黒川が連れてきたのは意外な人物だった
情報屋名取士郎、依頼のためならどんな手段も問わない男、そんな彼はとんでもない情報を手に入れてしまった
「あいつらに伝えないと!」
名取は走り出す
喧嘩を吹っ掛けてきた光源クルーの奴から聞き出した情報…それはこの不良の界隈を揺るがす一言だろう
「急げ!」
すると、光源クルーの面々が道を塞いでくる
「…邪魔だ!」
「ダメだな、あの情報を漏らした奴がいたってことだ」
名取はため息をつき、警棒を取り出す
「なぁ」
構成員のうちの一人がとなりの構成員に聞く
「あの情報ってなんだ?」
もう一人は呆れた顔で言う
「三年だけに共有されてるあれだよ」
「あああれか」
そして複数人の光源クルーと名取がぶつかり合った
不良の界隈に嵐を巻き起こす情報、それは…




