第十六話夢
あの戦いから一週間ほどたった、黒川は相変わらず次の曲を作っている。黒川の立ち直りはかなり早い、言い方はあれだがメンタルが強いといえる
蛇山は黒川にふと思ったことを聞く
「なあ黒川」
「どしたの?」
「夢追えてると思うか?」
黒川は数分間悩んだ後
「ほら、私たちってさなんか変なことしてるわけじゃん?」
「変なこと?」
「ほら一度しかない学生生活を全部音楽に捧げるわけでしょ?」
黒川は身振り手振りで説明する
「俺は将来それで食っていくつもりだから」
「だからさ、そういう常識の檻なんか気にせずに自分のやりたいことをできてれば私は十分かな」
蛇山は少し笑みを浮かべた後
「すごいな、黒川は」
「葉月は?夢追えてると思うの?」
「俺?」
蛇山は即答した
「俺は…もうちょっと後かな?」
今日はみんな集まったので新曲の通しをすることにした
「葉月ぃ!詩音!もっと声量上げろ!」
「日和ぃ!ベースの速度もっと落とせぇ!」
「圭介ぇ!シンセが遅い!」
「龍生ぇ!ペダルのリズムがずれてるぞ!」
最近の店長の指導がかなりスパルタになっている、セッ〇ョ〇までとはいかないが…
「ふぅー今日も疲れたねぇ…」
床に寝っ転がっている黒川と澤村、すると店長が走りながら迫ってきた
「みんな…」
「兄ちゃん!?どうしたの!?」
圭一郎が告げた、その内容とは…
「別のライブハウスから招待されたぞ!」
「おおおおおお!」
皆から歓喜の声が上がる
澤村がうれし泣きで店長に抱き着く
「よかったぁー!私たちの功績が認められたんですね!」
「あぁ!今日は打ち上げだぁー!」
「失礼」
盛り上がった雰囲気を蛇山が静止する
「どこのライブハウス何ですか?」
店長がスマホで地図を開く
「えっと…そもそも俺がもともと働いてたとこの神谷さんって人のライブハウスでね」
店長が見せてくれたライブハウスの写真はとても近寄りがたい雰囲気だった
その異様なライブハウスの姿を見てみなが絶句する
「何だこれ…?血みたいなのついてるけど…」
「さっさ流石にペイントだと…思う…いやそうであってほしい…」
「ひええ…」
圭介は圭一郎に聞く
「兄ちゃん、これはどこにあるなんて場所なの?」
「立川の駅らへんにあるGOD立川ってとこ」
「すげぇ名前…」
少し不安がありつつも、スネークスキンの夢はまだ、始まったばかりである…
立川光源高校
この高校の教室の隅で昼ご飯を食っている二人がいた
「潤は食べなくていいの?」
「俺はいいや、そのパン買ってきたやつ?」
「うん」
すると教室に入ってくるガラの悪い男がいる
「なぁ、山野のやつは〆たか?」
「はい」
ギロッ
一緒に座っていた赤髪の男は黒髪男を睨む
「おい!」
それをオレンジ髪の男が止めようとするが黒髪の男はこちらに近づいてきた
「どうした?榊原?」
赤髪は視線を逸らす
「ふっまあいい、そういえばお前に用があるんだ、ちょっと屋上にこい」
「わかった」
黒髪はオレンジ髪に近づく
「眼鏡君や、俺らみたいなやつとは関係気を付けな…」
「うん…わかった」
主従関係に結ばれているこの二人
黒髪の男は立川の不良組織、光源クルーのリーダー柘植和也赤髪の男はNo.2の榊原潤
この時は誰も知らなかった、光源クルーがのちに嵐を巻き起こすことになるとは…




