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空の愛し子  作者: uta
16/17

顔合わせ

「まぁ、みんな。取り敢えずソファーに座ってくれ。部の活動について説明するから。」


 アナスタシアとグレイス、オルキは、ソファーに座った。サラン先生は反対側のソファーに座っている。すると、サラン先生はこちら側に座ったアナスタシアを引っ張り、反対側のソファーに座らせた。オルキは面白そうにそれを眺めながら、いつの間にかお菓子を食べている。


「では、活動内容を説明させてもらうね。基本的には、決闘祭に向けた戦闘能力向上に努めてもらう。教えるのは基本、学長と俺だ。土刻と日刻を除いた授業終わりに、部活動を行っている。」


「そうね〜、でも、結構楽しいこともあるわよ?例えば、ダンジョン遠征とか!お弁当を持っていって、みんなで食べるのよ。」


「そうだね、でも、ダンジョンでそんな事を言っているのは君だけじゃないかな。」


 アナスタシアは笑いながら、胸の下に手を組んだ


「みんな、ビビリなんだもんね〜!私は強いから、気にしてないわ!」


「ですね、流石部長っす!やっぱ他とはちげぇーなぁー!」


 オルキはタイミングを見計らって、アナスタシアさんを褒めちぎる。それを聞いたアナスタシアは更に機嫌を良くしていた。


「取り敢えず顔合わせも済んだし、授業終わりで疲れているだろう。一旦解散にしようか。みんな、お疲れ。」


「お疲れ様〜!ねぇ、グレイスくん、オルキ。」


「どうしました?アナスタシアさん。」


「部長、どうしたんすか?」


「せっかく同じ部活に入ってくれたんだし、三人でご飯にいこうよ。なんと、奢っちゃうよ!」


 オルキは神様に祈りを捧げるかのように、地に膝をつきアナスタシアさんに感謝を述べていた。


「本当ですか、ちょうどオルキとご飯に行こうと話していたので良かったです。ご馳走になりますね。」


 サラン先生は微笑ましそうにしながら、僕達の話を聞いていた。すると、ソファーから立ち上がって、ズボンのポケットから財布を取り出し、チケットのような物を取り出した。


「そっか、そうゆうことだったら、気を付けて行ってきてね。アナスタシア、これ持っていきな。」


「ええ!いいの、サラン先生。これって食事券でしょ?」


「仮にも副顧問だしね。それを使って、生徒同士で楽しんできなよ。」


 そう言うと、サラン先生は一足先に部室をでていった。 


「グレイスくんとオルキ、苦手な食べ物ってなにかある?大丈夫そうなら、ステーキ屋さんにいこうよ!」


「マジすか!いきますいきます、是非とも御一緒させてくださいよぉ。」


「うん、僕もステーキは好きだし、お願いしますね。」


 僕達はそのまま校舎を出て、10分程歩いた所にあるステーキ屋さんに入った。内装はとても綺麗で整っており、置いてある観葉植物等、見ているだけで清潔感が伝わってくる。


「いらっしゃいませ、3名様でよろしいでしょうか?」


「うん!あってるわ。」


「では、席をご案内させていただきます。」


 案内されたテーブル席に座り、三人でメニュー表を眺める。


「これとか美味しそうじゃない?グランカウの厚切りステーキ!」


「じゃあ、僕はそれとオレンジジュースにしますね。」


「オルキも決まったなら、注文しよっか。」


「ええ、オレは決めましたよ、部長。」


 アナスタシアが店員を呼び、三人分の注文を済ませた。


「そういえば、グレイスくん。今のうちに、得意なことを教えてよ!試験で剣を使ったってゆうのは聞いたんだけどね。」


 きっと、サラン先生から聞いていたのだろう。


「ええ、試験では確かに、剣を使いました。ですが、本来得意なのは大剣なんですよね。父親に剣を教わったんですけど、父親も大剣使いだったので。」


「そうなんだ!確かに背も高いし、納得かも!魔法剣が使えるらしいけど、魔法はなんの属性なの?」


「空属性です。といっても、まだまだ使いこなせてはいませんが。」


 アナスタシアは興味深そうに笑みを浮かべ、少し体を前に倒し、テーブルに肘をついた。


「すごいね。女神の愛し子なんだ。じゃあ、もしかして固有魔法も使えちゃったりする?」


「ですね。ただ、模擬戦で使ったりするには殺傷力が高いので、あまり使わないですが。」


「ああ、確か、空属性の固有魔法はみんな同じなんだよね。一度だけ私も見たことがあるけど、あれは人に撃つ!って感じじゃなかったなぁ。」


「オレも見たかったな。グレイス、今度使うときはオレも呼べよ。」


「機会があったらね。あ、料理が来るんじゃない?」


 店員さんが料理を持ってきて、テーブルに置いた。美味しそうな香りが漂っており、みんなですぐに食べ始める。

 肉厚でありながらもよく脂が乗っており、フォークで切り分けた断面から肉汁が溢れ出ていた。

 あまりの美味しさを前に、あまり時間もかからず食事を終えた僕達は、先程の食事の感想を言い合いながら寮へと戻るのだった。

 


 

 

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