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21人のバイオリン⑦

とりあえず更新!

ロジック座。

結構昔からある映画館らしい。僕は映画が好きなのでよくここに見に来ている。

お客さんの入りはそこそこといったところだ。

経営しているのはツルピカ頭のおっさん。よく僕が来るので話しかけてくる。おもしろいおっさんだ。名前は?と聞いたら「渥美寅次郎あつみとらじろう」というらしい。おそらく嘘だろう。

あとはバイトの吉岡満夫さん。無愛想だがいい人らしい。(渥美さん談)


僕等3人が映画館にはいるとロビーはすいていた。

「いらっしゃーい」元気に渥美さんがチケット売り場で言った。

「おう!坊主!お友達も一緒かい?」

「渥美さん・・・坊主って呼ばないでくださいよ・・・・」坊主と呼ばれるのは何となくイヤだ。

「なに?知り合い?」と時元と荻谷さんが不思議そうだ。

「あぁ。よく来るんでおぼえっちまったんだ!なぁ坊主!」

僕は無視して

「ロジック座の経営者。渥美さん。」

「・・・・・なんのチケットですか?」と、ぼそっと声が聞こえてきた。

「おぉぉう!!」ビックリした。満夫さんか!

「こちらは満夫さん。えっと・・・一番開始が早い映画のチケットを下さい。」

「ビックリしないでくださいよ。えっと・・じゃぁこれですね。五番スクリーンです」

と3枚チケットを渡してくれた。

「はい。料金は今度でいいですよ。」と言う満夫さん。

「え?」

「急いでるんでしょう?」「そうだぞ坊主!早くしねぇと追いつかれっちまうぞ」

・・・知ってたのか・・・・

「捕まえなくていいんですか?」

「あたぼうよ!100万円より常連さんだってんだ!そうだよな?満夫!」と答える渥美さん

「もちろんです。頑張って逃げてください。」と無表情で言う満夫さん。

「ありがとうございます!」

と言って僕等は5番スクリーンに入った。

「はなすんなら入り口の横のスペースで話せよ~」と渥美さんが後ろで言う!

わかってますって。


入ったらお客さんは2人しか居なかった。

僕等は入り口に入ってすぐの小さなスペースへ移動する。ここなら誰にも迷惑をかけない。

「まず、どうしよっか。後2時間は大丈夫」と荻谷さん。

「とりあえず一息つきましょう。」と僕が言う。

「そうだな。まずは少し休もう」と時元が寝っ転がる。

(地面はきれいだが僕と荻谷さんは寝そべらずに座っていた)


10分後

「おい!二人ともケータイを見て見ろよ!」

と時元が小さく叫んだ。

「?」

僕がケータイを開くとメールが来ていた。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

参加者のみなさま


みなさまにはこちらからオペレーターをつけさせていただきます。

何か不具合。資金の不足。その他質問等はオペレーターにご質問下さいませ。


なお、最年少の時元様、神柳様は二人一組とさせていただきますのでオペレーターは二人で一人となります。大切な物も一緒に隠しておきます。


神柳様のオペレーターの番号

090-9876-××××

(時元様と共有です)


ご健闘をお祈りいたします。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「これってどういう事だ?」

時元はわからないと首を振る。

荻谷さんにも同じ内容で番号が違うメールが来ている。


「・・・・・かけてみようか?」と時元が言った。

僕等は上映中に電話をかけるわけにもいかないので渥美さんに相談したら

「おう!じゃぁこっちにこい!」5番スクリーンの映写室へと案内してくれた。

「じゃぁ終わったら声かけてくれよ!」といって渥美さんは去っていった。

ありがたい。しかも誰もいない。


「じゃぁかけてみるか・・・」時元が電話をかけた。僕は時元の電話のスピーカーボタンを押す。

緊張で手がふるえる。


プルルル プルルルルル ガチャ

「ヤッホー!時元君?それとも神柳君?」と元気な女性の声が聞こえてきた。

「あれー?誰もいないのぉ?」とスピーカーから聞こえてくる。

「はい・・・」時元が答える。

「やったー!君は時元君?神柳君?」

「時元です・・・」時元が疲れているように見えるのは気のせいだろうか?

「そっか~♪私はあなた方のオペレーターをつとめさせていただきます、@のエリコっていいます!よろしくねぇ~~~~♪チュッ♪」


ブチッ!

時元が電話を切ってしまった。


そして無言で僕の電話を指さす。

僕がかけるのか・・・・・・・・・・・・・


プルル ガチャ

「やっほー!なんで切ったのぉ?」

僕は電話を切るのを我慢して話を聞くことにした・・・。




続く








とりあえず更新!

渥美さん&満夫さんの本ネタはわかりますよね?

表で掃除してるのは、源公さんかな?

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