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あくやくれいじよおうに、あたちはなる

この世の全てが悪役令嬢モノに埋まってるってばよー。

「ちちうえー! わたくし、あくやくれいじょうになりますのー!」


「「「ガタッ」」」

 藪から棒に、いったい何を言い出すのでしょうか、この娘は。家じゅうの視線が痛いです。


 確かに、此所は、転生者・転移者、前世の記憶を保ったまま、あるいは何らかの切っ掛けで、前世の記憶や、この世界における「お約束」を、前世の創作物の「設定」としてメタ的に「思い出す」人々の コミュニティの中心ではあり。


 また、この家に住まう者も、この末の娘を除いては、そうした前世の記憶持ち達の集団には違いないのだが。


 さきほどから、ニコニコと天真爛漫な笑みでもって、甚だ物騒な抱負を語り始める人生の新人に、

どんな面接官を演じるべきなのか。内心戸惑いつつ。


 ここは中世ヨーロッパふうの、剣と魔法の世界。


 語る本人は「ごくごく普通の、平凡な市民」、前世は過労死した「ちほーこーむいん」、おしごとがだいすきなフレンズだったんだね。


 奥さん、つまり娘たちの母親は、この世界の、とある長命種族からの政略結婚。

といえばありがちだが、これまた前世は語り手本人と同郷、つまり「和食を含む日本食」でカラダが構成されていたクチ。


 語り手本人の前の前の世代あたりから、転移者・転生者が寄り集まって

ひとつのコミュニティを作り出し、三代目はまあ、さほど辣腕のスーパーマンでなくとも勤まる程度の安全牌。


 末娘の爆弾発言により、家じゅうから一斉に元凶扱いされているのは、日頃の行状、前世からの「活字中毒」、創作物全部集める病。


 さあて、われらが末の娘御は、いったいどんな「悪役令嬢」を目指すのでしょうかな。

やっぱアレだ「家族につまはじきにされた復讐」とやらでまとめてザマァされちゃうんだきっと

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