表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/97

プロローグ

お待たせしてすみません!

3か月目開始します!

プロローグは短いので、15時にもう1話更新します!

 祭壇の上のステンドグラス越しに、カラフルな光が落ちている。


 向かい合って、エルシーの右手を握って、穏やかに微笑むフランシスの顔は、純粋に、とてもきれいだと思った。


 昔のことはほとんど覚えていないけれど、今も昔も、彼が優しいことだけはわかる。


 エルシー、と柔らかい声でエルシーの名前を呼んだフランシスは、驚くほど真剣な顔で続けた。


「俺は、お前の口から、ここを出て俺のそばで生きたいと言わせてみせる」

「……え?」


 何を言われたか、エルシーはすぐには理解できなかった。

 エルシーの家はここ――修道院だと告げたのに、どうしてそんなことを言うのだろうか。


 混乱するエルシーに、フランシスは続ける。


「正妃の座はあけておく」


 本当に、何を言っているのだろう。

 フランシスはお妃様選びの真っ最中で、残り、十か月足らずで正妃を選ばなくてはならないのに。

 息を呑んで固まるエルシーに、フランシスは笑う。


「俺はお前が好きだ。エルシー」


 エルシーはただただ息を呑んで固まってしまって、彼のその告白に、何も返すことはできなかった。



 それは、里帰り期間を迎えたエルシーが王宮を去り、幼いころから暮らしていた修道院に戻ったあと。

 ――一連の事件がすべて終わったあとの、ことだった。




お読みいただきありがとうございます!


~以下、宣伝です~~~

「殿下、あなたが捨てた女が本物の聖女です(一迅社ノベルス様)」の3巻が12月2日発売予定です!

アマゾンさんなどではすでに予約もはじまっています!

こちらもどうぞ、よろしくお願いいたします!


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ