読者と作者の変化のズレ
多くのテンプレ批判の根幹にあるものは作者の嫉妬が多いと思われがちだが、私はそうは思わない。読者の食傷感の方が上だと思う。何故なら作者より読者の方が圧倒的になろうじゃ数が上だからになる。もちろんエッセイカテの読者は作者が多いって偏りは把握してるつもりだけど。
さてこの読者の需要にこたえるすべはあるか?なら無い。私は以前書いた、頭をあまり使わない物語はすぐに飽和状態になる。物語の面白さとは受け手の知性によって刺激が多くなって複雑になっていく。これを排除してるのだからいろんなパターンの物語が出来るわけが無いんだ。
これはもう漫画やアニメなどで経験されたもので、実写がこれよりマシなだけ。漫画アニメは実写作品よりさらに頭を使わない。私が何故頭をあまりとあまりを省くか?の理由はここにある。物語の中で度を超えて頭を使わないからだ。だから負担が少なく疲労感が無いから面白いんだ。
似たようなものがわんさか作られて何十年も続くってのが当たり前にある。何故なろうだけこんな大騒ぎするのか?ラノベはすでにそういった停滞時期に入って無いか?そもそもラノベの生え抜き作家の活気が落ちたからなろうの書籍化が始まったのだろう?
テンプレ批判が無意味なのは、どうにもならない事への不満をぶつけてるからになる。人が生身で空を飛ぼうとするぐらい意味の無い言及なんだ。
じゃこれからどうなるのか?漫画アニメのそうだが、このうんざりした状況が10年も続けばよく分からないが変化してるんだ。その根拠は具体的には分からないが、何か10年ぐらい前の作品って古いんだ。それは現実世界の時代性じゃない。創作が独自に進化する創作の中の閉じた時代性になる。
テンプレ批判に言いたいのは、お前らちょっとぐらい待てないのか?ってせっかちに対するいらだちなんだ。レジで待たされて客と店員の関係みたいなものだ。店員は手を抜いてるわけじゃないが、客はイライラしてるんだ。でも仕方ない事にそんなイライラされても困る。イライラを出してないものからすると、イライラを出す客にむかついてくるんだ。
店員が多少はかわいそうだからだ。思いやりがあまりに無いじゃないか?となる。だって仕方が無いのだから。イライラするのは私も同じだが、それを出したら店員が気の毒だから出さないんだ。結局私は作者擁護なんだと分かる。限界でやってるのだから仕方ないじゃないか?って優しさや気遣いだと思う。私だって全く思わないわけじゃない。
結局、そのテンプレを好意的に接してくれるファンのおかげで、10年後の変化に立ち会えることになる。お金が絡むとこれがスムーズに行かない。滅亡してしまうジャンルも数多くある。それで変化の可能性の芽すら潰してしまう。無料だとそれが多分可能だろう。数が多いから10年は大げさでも、多分変化すると私は見てるんだ。
作者は小さな変化しか作れない。読者は大きな変化しか多数の人は刺激にならない。このギャップからなろうから人が消えていくだろう。それに危機感をあおって書くとする。だがどうにも出来ない事で人が去っていくのは仕方ない。結局無料だから、それでも残る人が長い期間の変化を支えるしかない。
そしてその何年後かに変わった刺激を育てたものは誰か?飽き飽きした作品を読んでくれた今読者も悪いと批判者達が言ってしまってる読者なんだと。これは有意義な読者で、下らない批判読者の言葉の何倍も作る事に貢献している。
私は前に批判エッセイの擁護をした。それは物語全体では正当性があるからになる。だが分けて頭をあまり使わない漫画的物語=ラノベでは、それはなりたたない。逆に害悪でしか無いと180度違う立場で考えている。
私は漫画アニメで刺激的なものがどんどん創られる創作史を体験したことは初期しかない。そしてそれは実写映画がすでに経験してることで、漫画アニメもそういう時代を迎えて、なろうもネット小説として一つのジャンルとしてそういう成長期を過ぎた大人の時代に突入したという事。
そういった時代に突入してからポンポン変化が激しい画期的で斬新な新しいものが出来る事はまず無い。
頼むから無意味な言及はやめてくれ。不愉快だ。批判があるべきだと本当に思ってるのか?私は読者としても思ってない。批判じゃない、言っても仕方ない不満のイライラを作者にぶつけてるだけ、それをイチイチ言わない人間にとってそれは不愉快極まりないのだ。私の様に限界を分かっていて言わないわけじゃないと思う。
不満を言うのを禁止するってのは確かにおかしいだろう。だが、そういったものが過度になれば法律に触れるものになると言うのは社会の常識で、そういったゾーンまで突っ込むのを一般的には抑えてるんだ。そして何より問題は、その愚痴が批判と呼ばれる正当性のある意見と同様に扱われるように正当化する態度が頭にくる。
これが一番好きじゃないから書いてる。批判の批判とかぐちゃぐちゃしてきておかしいとかそんな話じゃない。そもそも批判になってない。だって意味が無い不満を作者にたたきつけてるだから。
これは絶対の法則なんだ。作者の作る変化より、多数派の読者の期待する変化は大きいんだ。初期の創作はこれを満足させてくれるが、やりつくして成長期が終って大人の時代に突入した創作は大半の読者にとって面白くないんだ。そこからは読者も同様に大人に変化し無いといつまでたっても過去の子供の創作に子供の読者がいたような時代と同じ態度を取ってしまう。
批判がどうたらじゃない、文句をイチイチ表面化しない読者より幼稚だからむかつくんだ。数年待てば変化する保証はあるのか?ならない。漫画アニメで得た経験則だから。なおかつ最悪のケースもある。特定のパターンジャンルが絶滅したものもある。ただそれはテンプレ化によってではない。現実に対する時代性のズレで、創作の閉じた時代性が原因じゃない。
なろうぐらい続いた創作がテンプレ化ごときの問題で潰れることは経験上無いと書いておく。なろうの衰退は、新規の若い世代が入ってこないことで生じる。それがテンプレ化にあるのか?なら分からん。正直関係ないと思う。