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Partner light  作者: しんる
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Partner light1

ギャグです。

広大な森にひと筋の光の柱

夜の森はその光を飲み込もうともがいた。しかし

結局勝ったのは柱

光は夜の闇を吸い込み


Partner light #1


光の爆発

音もなく

振動もない

静かな爆発

それが唐突におさまると

後に残るのは闇の森

ただの森

何もなかったようにたたずむ


森の中は昼間でも薄暗い。

そこを18歳ほどの男が歩く。

髪の色は深い蒼。瞳はアメジストの様

背にクレイモア、つまり両手剣を背負っている。

いかにも剣士、である。

・・・

俺は息を吐く。

こういうモノローグを自分で入れるのはかなり楽しい。

ついでに今までのところで嘘はついていない。

俺は今年18歳になる男だし、不釣合いな高価なクレイモアを担いでいる。髪は濃い青だし、目は紫だ。

ほら、うそじゃないだろ、って小説じゃあ見てもらえねえよな。

てことであとは読者の皆様の想像にお任せだ。イメージメイクってやつだな。

かっこよく想像してもらいたいところだ。

さて、なぜ俺がこんなところにいるかというと・・・なぜだ?

森に入ったのはいいが方向がわからなくなって・・・・

・・・迷子か

肩を下ろす。

ふと立ち寄った森にこんな強敵がいるとは・・・

さすがの俺でも予測不可能だったぜ。

どうすっかなー。

そのとき俺は異変を感じた。なんか暗くなったんだよ。

太陽はまだ真上にある。いちおう上を向いて確認

やっぱ真上だ・・・まぶしいぜっ。

そして突然太陽よりまぶしい光が背後から俺を襲った。

まさか「ナントカ」っていうエネルギーか?下手すると被爆するやつ

俺はそこから離れようとした。怪我したくねーもん。

なんでかなあ?

こういうときこそ俺の本能は、身体は、危険を求める。

つまり走っちゃったワケよ、光に向かってね。

身体が危険を求めたのか本能が好奇心に誘われたのか、んなこと俺はしらねー

ただ走っちゃたことは確かだよ。

どんどんまぶしくなっていくもん。

ここまできたら全力疾走だ。毒をくわばら皿までとかいうじゃねーか。それだよ。

とにかく全力疾走っ

俺はいまや自分の意思で危険に近づいている。

変な男だよな、俺も。

さっきとぜんぜん違うこと考えているぜ。やになっちまう。

そんなこんなのうちにめちゃくちゃまぶしくなっていく。

そしてまぶしい光の中俺は見た。

何をかというと・・・

女の子だ

ふつう、こうゆー場面で出てくる女の子は綺麗でか細くて倒れているってもんだろ。

綺麗か、などはまぶしくてわからんが、その子は、しっかり二本の足で立っているくっそー王子様風に「大丈夫ですか?」とか言いながら抱き起こしてみたかったぜ。

まあ、そんなことはほっといて。

「・・・」

無言、双方が。最初に口を開いたのは女のほうだ。

「この森で人に会うのは久しぶりだ」

そりゃそうだろ。三日もさ迷い歩いているのに人っ子ひとり見かけねぇ。だから

「俺も人に会うのは久しぶりな気がするぜ」

って言ってやったね。そしたらその女フフンと鼻で笑いやがった。

「当たり前だ。ここは『魔の森』人は恐れて入ってこん」

「なんてこった!んな危ない場所にのこのこ入っちまったわけか!いますぐ出よう・・・って、出られないんだったーーー!!」

女がまた鼻で笑った。

「おかしなやつだ」

「よけーなお世話でい!」

「そうか。助けてやろうと思ったが、余計なお世話か」

普通はここで手のひら返して頼むのが筋だろう。俺が筋の通った人間に見えるか?見えるって奴は俺のことを勘違いしているな。

「案内して、その料金がっぽり貰おうって魂胆か?」

「おまえのような貧乏人にどんな料金が払えるというのか?」

俺も俺なら女も女だぜ。口がうまいとゆーか、敵を作りやすいとゆーか。ま、損な性格だよ。

「おまえは面白いな」

女が言った。うるせー。よく「おまえはひとり漫才が得意だな」とか人に言われるけどなりたくて面白い奴になったんじゃねーよ。ついでにひとり漫才は特技じゃねーぞ。俺は深緑の髪に同じ色の目をして、ミニワンピース着てニーソはいてる、「ないすばでい」のねーちゃんをにらむ様にして見た。

ん?そういや光が消えてる?

「さっきの光はなんだったんだ?」

俺は独り言のようにつぶやいた。すると女が

「光が消えたことにきづいていなかったのか?あれは私の技だ」

「おまえの?光技が使える奴は珍しいんだろ」

魔法に無知の俺も聞いたことがある。伝説の光使いの話。確か・・・

「1000年にひとり生まれる、だそうだ」

「んな、人事みたいに・・・自分のことだろ?」

「まあ、よいではないか」

ああ。おまえのことなんかどーでもいいぜ。

「私はこの森をめったに出ない。森の外は広いのだろう?」

いきなり何聞くんだコイツは

「当たり前だろ」

「さっき森の外に連れて行く料金の話をしただろう」

「ああ」

俺が振ったんだからさすがに覚えてるよ。

「森の外につれていってやろう。代金は少しの間だけでもいい、いっしょに旅をさせてほしい」

「交換条件か?」

「代金だ」

俺は少し考えた。メリットは色々ある。たとえば森から出られること、これが大きい。そしてデメリットは?まず他人にあわせた行動、俺はこれがとても苦手だ。ただし今回の場合少しでいいらしい。森から出るためにはこれしかない。

「いいぜ。ただし絶対森の外につれてけよ。絶対だぞ」

「それは約束しよう」

女は言った・・・・って。

「名前きーてねーな」

「おまえの名前も聞いてないな・・・わたしはパール・レフージュだ。よろしく頼もう」

「ん。俺はソラス・エイプリル」

俺は簡潔に名のった。

「四月、だな」

「し・・・四月」

今日俺についた新しいあだ名=四月

もういいやって気分です。

 

てことで現地の人に助けてもらった俺。

無事に森の外まで出てこられた。いかった、いかった(よかった)。

その矢先である。あのどこから出してるのかわからん高笑いが聞こえたのは。

「オーホッホッホッホーーーーー」

見上げた木の上に誰かいる。あんな高笑いして・・・

「煙とナントヤラは高いところが好きだというのは本当だな・・・四月」

「四月じゃねー」

すかさず突っ込み。入れないとこれから後どうなるかわかったもんじゃねぇ。

「まあ、あたくしを無視するおつもり?」

高笑い女が言った。年は俺たちと同じぐらいだろう。長く紅い髪を結い上げてる。

ご苦労なことにこんな森の中に着物風の服(歓楽街で夜会う方)でご登場だ。

「とう!!」

なんで飛び降りるために木にのぼんだろ?つーかあの格好で木登りかー。

女はすたりと降り立つ。着物のすそ大きくめくれていた。

「あたくしはアンジュラル・バーミリオン。光の方を倒しに参りましたの」

こっそり暗殺せいや、と思っている横でパールは何かを考えていた。なんだ?心当たりでもあるのか?

パールがポンと手をうった。女に指を指して

「あんず」

歓楽街着物女=あんず

「あんず・・・ですって・・・?」

「おまえのあだ名は今日からあんず。」

ボーゼンとしているあんず(笑)。おれはにやりと笑いつつ言ってやった。

「じゃ、よろしくあんず。じゃあ行くか・・・真珠」

「ん」

パールの奴は真珠でいいらしい。これも決定だな。

光使いのないすばでい=真珠

「じゃあな、あんず」

「ばいばい、あんず」

俺と真珠はその場を去ろうとする。

「おまちなさい!!」

振り返るとわなわなと振るえたあんずが立っていた。

「あたくしを無視して・・・・あんずなんて・・・こんな屈辱初めてですわ!」

恥じる心があるならばまず服をどうにかしろって歓楽街。

「尋常に勝負しなさい!」

俺はにへらと笑った。ここんとこ身体を動かしてなかったんだよな。いろんな意味で。

「うっしゃー!その喧嘩、俺が買ったー!!」

高らかに宣言

「いいですわ・・・勝負っ」

俺はすらりと剣を抜く。かまえる。

相手は魔法使い。なにが出てくるかわからん。

相手の出方を待つ俺。相手は色鉛筆を取り出した。なげるのか?

赤の色鉛筆を動かす。突然飛んでくる何かを紙一重でよける。さっきまでいた場所が燃え上がった。

「色使いか!」

「そうよ。赤は炎の色。あたくしの色に染まりなさい。オーホッホッホッホーーーーー」

相手が高笑いをしている間に俺の考えはまとまった。魔法使いの欠点、接近戦に弱いこと(たまに強い奴もいるが)そこをつく。

俺が走り出したのを見て相手も高笑いを止めて攻撃に移ってきやがった。

紙一重でよける俺。かっこいい!

そしてあんずに近寄りしゃがみこむ。いきなり視界から消えた俺をあんずは探す。そして俺はあんずの目の前に現れる。あのびびった顔、見せてやりたいぜ。そして俺は最後の動作に入る。最強の攻撃。

あんずのあごに手を当て顔を上げさす。

そして俺はかっこよく笑う。

「お前には戦いなんて似合わないぜ。」

開いているほうの手で相手の唇をなでる。

「〜〜〜〜〜」

あんずは声も出ない。服装だけだったか歓楽街。

「お・・・・・覚えてらっしゃいっ」

緑の色鉛筆を振り、風とともにあんずは消えていった。


「どういう頭なのだ?」

真珠が俺に向かっていった。

「だってあんな夜の歓楽街風の格好してたら男ならそうするって」

あんまり自信がないが。

「・・・かんらくがいってなに?」

その言葉に俺は固まる。

もしかして

物凄く世間知らずを連れてる??


先が思いやられるぜ・・。



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