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辺境に飛ばされました  作者: 海鳴り
トライデント編
44/45

それぞれの戦い 1

 ドライグが力を完全に解放したのを合図に他の四匹も力を解放する。


「どーよ?これが俺らの力だ」

「これは・・・純粋にすごいですね。最上級には一歩及ばないものの、上級よりは数段上でしょう。あなたたちは加勢に行きなさい」

「「はっ!」」


 その力の大きさにさすがに危機感を覚えたのか側近の上級悪魔を援護に向かわせようとするアスモデウス。でも甘い。


「らあっ!!」


 誠二は光の速さで加勢に向かう上級悪魔を蹴り飛ばす。


「《スキルデリート》発動」


 そこで一瞬止まった隙を突かれ、変な光をくらってしまう。


「な…んだ?特に何も起きないが」

「フフフ。この封技の魔石は対象の究極スキルだけを無効化する効果があるんです。しかし一つの究極スキルにしか効きませんし、効果も一時間ほどしか続きません」

「なにっ!?」


 言われてみると熱や光が作れなくなっていることに気づく。


「やばい?」

「ええ、結構。二人は早く加勢に向かいなさい」

「「はい」」


 アスモデウスの命令を遂行しに行く二人の悪魔。誠二はその後ろ姿を見ているしかなかった。それほど今の状況は悪い。


「フフフ。では始めましょうか!!」

「・・・《紋華青蝦蛄モンハナシャコ》起動。やるしかねえか」


 今ここに最強の勇者VS大悪魔の戦いが幕を上げた。




「とりゃー!」

「くっ!」


 こちらはフェイと一人の上級悪魔の戦い。悪魔側は圧倒的に不利だった。彼、アルバリオンは近接型。対しフェイは最上級の魔法をバカすか撃つ。それにコミカル生命体であるフェイは誠二の本気のパンチでもなぜか死なない。ジ〇ンプで攻撃を受けてもパンツが破れないのと同じだ。とにかく死なない。それがフェイのアビリティ『不老不死β』の力なのだ。つまり何が言いたいかというと。


 アルバリオンには勝ち目が無い・・のだ。


「あいすえいじ!!」

「くそおおおおおおおおおお!!!」


 またもフェイが笑顔で打ち出した魔法を全力で回避し、打ち消す。


「はあ、はあ、はあ。強すぎるだろうがっ!!」


 ここの戦いはあっさりと決まりそうである。アルバリオンは冷や汗を垂らした。







 そして最初の一撃にて勝負が終わりかけているところもあった。


 ルナのところである。ルナは最初の一撃で、悪魔の右側を食いちぎった。残っていた左側の体からは内臓がこぼれ落ち、大量の血液が噴出していた。


「あ、へ?…あ、あ」

「ふん。我が主に逆らうからこのようなことになる。次生まれ変わった時には十分注意するんだな」


 つまらなさそうに吐き捨てると、彼女は彼女の最大の技を出した。


「絶対零度」

「う、うわあああああああぁぁぁ…………」


 堅牢な氷の檻で悪魔を凍らせ、砕く。たった十数秒での決着だった。しかし彼女はすぐに主のもとに帰らない。こちらに向かってくる二体の悪魔に気がついたからだ。


「相手をしてやるか。暇つぶしになるといいが」


 彼女は今までの淑女の鏡のような態度が嘘のような口調で悪魔に向かっていく。彼女は頭に血が上るとこんな感じになるのだ。






「やりすぎでっせ、ルナはん…」


 悲壮感マックスで遠くにいるルナに文句を言っているのはハットリ。彼はルナとドライグとは違い、完全な人型へと変わっていた(擬人化ではない)。しかし人ではない。なぜなら背中から八対の鋭い脚のようなものが生えていて、牙と爪が鋭いからだ。むろんこの足は蜘蛛の足である。


Name:ハットリ

LV:18

NO,5:蜘蛛超人イクトミ

Rank:伝説級━3

Skill:究極スキル《イクトミ》

Ability:超再生

STATUS

HP:SS-

MP:A

At:SS+

De:SS-

SP:SSS+

Mi:A

Hi:SSS

Next:━


「うう、後で叱られても知りまへんで」


 そう言いながら敵の拳を受け流し、腹に発頸をたたきこむ。


「がはっ!」

「まだまだでんなあ」


 ハットリの武術は誠二の直伝だ。なので実はハットリが一対一の人型との戦闘で一番強い。


「まだわて蜘蛛手も使ってないで?」

「くそっ!《ダークブロウ》!!」


 上級悪魔である彼女エルニアのシンプルゆえに強いダークブロウ。しかしゼロ距離で放たれたその技もかわされ、逆に腕を切り刻まれる。


「がっ、あっ!」


 ハットリの糸を使った武術である。頑丈な糸をピアノ線のように使って斬ったのだ。誠二もさすがに糸を使った武術についてはあまり知らなかったので、これについては拳法をベースにした我流である。


「じゃ、そろそろ終わりましょか」

「な、めるなっ!!」


 余裕すら感じられる彼に負ける要素などなかった。






 機械の軌道音のような音が場を支配している。


「対象を確認。直ちに殲滅に移ります。《ファイアボール》《アイスボール》」

「こんなかす技で俺が止まるかああ!!」


 ゴムレスとカザリオの戦闘。自動殲滅兵器となったゴムレスにとっては彼は的でしかなかった。


「耐えきりました。次のレベルに移ります。《ファイアブラスト》《アイスブラスト》《スピードストーンボム》《フレイムランチャー》」

「こざかしいっ!《スターレイン》」


 魔法の応酬が続く。ただしそこでさらに男か女かわからない声が響く。ゴムレスだ。


「上級土魔法を確認。《ファイアキャノン》《フレイムバスタード》《ウインドパイルバンカー》《ダイヤモンドフリーズ》《グラビティエリア》回避を確認。《アグニ》《コキュートス》《テンペストバースト》《アースクエイク》《マテリアルデリートスラスター》・・・消滅を確認」


 そしていきなりの上級魔法の連発に驚き、回避したところを最上級魔法で滅多打ちにされ、カザリオはあっけなく滅んだ。


「任務終了」






ルナVS性別すら出て来なかった人

Win  Lose

ゴムレスVSカザリオ

Win   Lose

 

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