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辺境に飛ばされました  作者: 海鳴り
トライデント編
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新スキルと過去の英雄

≪誠二視点≫


 さてさてみな様は「いくらなんでもイカサマなしで役満二連発は無理だろ」と、思いの方がいるかもしれません。実はできた理由が一つあるのです。それこそが


「超感覚?」

「そ。俺のスキルで一番すごいかもしれない」

「そうなんか」


 今話してるのは焼き鳥屋のおっちゃんだ。あの後色々賞とかもらって、お嬢様と屋敷でお話しした。そのあとも色々やることがあったので昨日は食べに来れなかったのだ。


「ほれ、優勝祝いだ食え」

「お!あんがと~。昨日は疲れたよ」

「だろうな」


 昨日俺が勝った方法と最後の試合で使ったスキルについて話していたのだ。


「それで?超感覚だっけ?」

「うん。簡単に言うと感がめっちゃ良くなるんだ」


 このスキルはかなりすごい。ちなみに上位スキルだ。答えが分かるって方が正しいか?殺気や戦いの勝ち方、うまい店の場所、罠の位置、人の善悪、相手の弱点などなどがなんとなくわかる。 昨日のことを例にすると、捨ててはいけない牌や、今回の場で自分が上がれる役が分かる、などなど。


 正直昨日はイカサマをしなくても勝てた気がするが。


「じゃあ坊主の勝ちは最初から決まってたってことか」

「まあ、そりゃあね。こっちは来る牌まで分かるんだし。まあ、本当になんとなくなんだけど」

「それでも十分だ」

「相手がどんな攻撃してくるかも分かるんだよね。あ、これうまい!」


 正直もう戦闘で俺が負けることってないと思うな。邪神も結構あっさりと倒せそう。


「ま、明日からも試合だろ?がんばれよ」

「うん」


 そうやっておっちゃんと話しながら焼き鳥をぱくついていると鐘の音が聞こえた。時間を知らせる鐘。正午らしい。


「そう言えばこの鐘ってなんていう鐘なの?」

「真実の真ってかいて真鐘マジのかねだ」

「へ~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なめてんのか?」

「聖獣「紅蓮」様が作った鐘らしいぜ」


 またか。「紅蓮」って転生者なのか?いや、麻雀のほかにもチェスとかも広めてるから多分そうだろうな。


「そいつ有名なんだな」

「あたりまえだ。昔神を信仰してるやつらの集まりがあったんだよ」

「?聖国じゃなくてか?」

「違う。旧聖国だ」

「旧?」


 ちなみに俺たちを召喚してのはこの聖国だ。


「昔は屑の集まりだったんだが紅蓮様が潰して作り直したんだ。だから今はかなりいい国らしいぜ」

「へー。いいことするなその聖獣」

「大通りをちょっと行ったところに銅像があったぞ。見てこいよ」

「……そうだな、そうするか。じゃあなおっちゃん」

「まいど」


 俺はおっちゃんと別れて大通りのほうに歩いて行った。




 大通りに出てしばらく歩いたところに銅像を見つけた。それはその、何と言いますか・・・


「超魔物っぽい」


 それはぱっと見クマだった。

 違うところは二本足で立ち、鋭いかぎ爪を持ち、獰猛そうな顔に強靭な肉体、鋭い牙。太くたくましい腕以外は柔らかそうな毛で覆われている。


 その姿は魔物そのものだった。


「これに転生してこいつはどう思ったんだか」


 まあ、オークとかよりは10000000000000000000000000倍ましだけど。つーか、かっけえなこいつ。そんなことを考えているとルナが後ろから話しかけてきた


「主。今日はもうお戻りくださいとソフィア嬢が」

「ん。了解」


 いつからいたんだ!?お前!と聞きそうになったがいつものことなのでスルーすることにした。


「帰るか」

「はい」


   *  *

「明日は武力の部です。あなたが負けるとは思っていません。全力を出し切ってください」

「おう」


 俺は今お嬢様の屋敷で明日の競技の説明を受けている。


「殺しても罪に問われませんが降参した相手を殺すと死刑になります」

「まじ?」

「まじです。あと場外に出されても負け。ちなみにテイムした魔物を使うのはありです」

「ふ~ん」


 じゃあ武力の部はともかく総合力の部ではみんなを解禁しようかな。


「質問はございますか?」

「武器はともかく道具は?ポーションとか」

「道具は戦闘に直接使うもの以外は禁止されています。毒針はいいけど回復アイテムはだめです」

「了解。じゃあ俺はもう寝る。また明日な」


 聞きたいことは聞いたので明日に備えて寝ることにした。


「はい。おやすみなさい」

「おやすみ」


 お嬢様に挨拶をして自分に振られた部屋に戻る。お嬢様の顔が赤いことは気にしないことにした。


   *  *


『さあやってまいりました!武力の部!!各国で雇われた腕利き達がしのぎを削る一対一の戦いです!!今日を含めて四日かけて行っていきます!!!最後までお見逃しの無いようご注意ください』


 どっと観客が湧く。安くない入場料を払った彼らにとって試合を見逃すというのはあり得ないことなのだろう。


『さあさあ始めましょう!トライデント武力の部!第一試合!!右側の・・・


 司会者が観客の心をつかみながら進行させるのを聞き流し、俺は目の前の存在に目を向ける。それは強い気配。この戦いを楽しませてくれるであろう物達。


「氷姫ルゼッタ・マウシスに雷帝クエル・ソーサイン…か」


 どちらもSランクとして名をはせているらしい。今日焼き鳥屋のおっちゃんに聞いた極秘情報だ。


「楽しみだなあ。本当に楽しみだ」


 今俺の顔を見た奴はどう思うだろう?狂気の顔をしてるように見えるのかな?なにはともあれ。


「楽しみだ」


ちなみに聖獣「紅蓮」は金色〇ガッシュベルの19巻に出てくるレ〇ンというキャラに似ています。理由は主に二つ

①、作者がこのキャラが好きだから

②、「紅蓮」の前世の日本人がこのキャラが好きだったから。


聖獣「紅蓮」の話を間話として書いたのですが、これもあれもと欲張っていたらなんか30話ぐらいまで行く予感がしたのでやめました。作者にしてはいい判断です。別の小説として投稿しておきますので興味があったらぜひ読んでください。本編でそれはありえなくね?みたいな展開になったらこっちで辻褄を合せようなんて思ってませんよ?・・・思ってませんよ?

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