初進化をしよう
今回は前回が短かったので長めです。
というわけで11層を攻略しテンションを上げて上に来たんだが。
「多くね?」
そう多いのだめっちゃいる。え?意味分かんないって?いやだってさ…
「多すぎだよ!」
そう多いのだ300匹くらいいるのだ…………Gが。
「この!ゴキブリみたいに集まってきやがって!ゴブリンどもがあああ!」
なぜこんな目に会っているのか、それは20分前にさかのぼる。
「おお!なつかしきゴブリンだ!」
そう12層にはゴブリン達がいた。それぞれ5匹のゴブリンを1匹のゴブリンリーダーが引き連れていた。
小鬼×5
下級━2
LV7
棒術Ⅱ・剣術Ⅱ
小鬼 隊長
下級━5
LV8
棒術Ⅱ・剣術Ⅲ・指揮Ⅱ
「よし倒すぞ」
と、まあ普通になめてかかってた。そこにそいつは現れたんだ。
鬼の好物きび団子
レア度3
鬼がこのんで食べる団子の匂いを発する石
「石かよ。てかきび団子が鬼の好物だったら、桃太郎は鬼にきび団子を使って交渉すれば終了じゃねえか。それはその……色々まずくね?」
俺はその石に突っ込みを入れていて気づけなかったんだ。それがどれだけの力を持つかを。
「ガウ!」
「ん?どうし………たぁ!?」
そう、きづいた時にはもう大量のゴブリンに囲まれていたんだ。俺は手に持っている石が原因だとわかったから、すぐそれをしまった。でももう遅かった。そして……
「今に至る…と」
くそっ、失敗したな。いやいやここはポジティブにいこう。きっといいことある!それにこの状況は結構使えるんじゃね?修業みたいなもんだろこれ。
「とりあえずここにいるゴブリン全部殺すぞ!話はそれからだ!」
「おっけ~」
「ゴーー!」
「シュ!」
「ガウッ!」
とりあえず…。今回は安全性重視だな。
「よし、まずはあの奥の部屋まで走るぞ!」
「おっけ~」
「ゴーー!」
「シュ!」
「ガウッ!」
俺たちの後ろにはおあつらえ向きな出口が一つしかない部屋があった。そこに全速力で走りこむ。
「ゴムレスとルナはそこで敵を食い止めといてくれ」
「ゴーー!」
「ガウッ!」
二人が返事をして入口に立ちゴブリンの相手をし始める。これでしばらくは安全だろう。
「フェイは部屋の真ん中にいてくれ。ハットリはフェイに危険が及ばないように牽引糸でバリケード作ってくれ。それでゴブリンは入れないけどフェイならぎりぎり通れるくらいの隙間をあけといてくれ」
「シュ!」
牽引糸とは蜘蛛の使う様々な糸の中でも最高の強度を誇る糸だ。おそらくゴブリンの攻撃でもすぐには突破できないだろう。今回はフェイのことを気にしてる暇がないからな。そして待つこと5分白い塔が出来上がった。もちろんフェイのバリケードだ。
「今から俺たちはあの入口のところで戦闘を開始する。フェイは後ろから回復魔法で援護してくれ。ハットリはここに残って俺たちが取りこぼしたゴブリンを殺してくれ」
「わかった~」
「シュ!」
よし、殺るか。
「ゴムレス!一度バックだ!俺が前に行く!」
「ゴー!」
敵から目を離さずゴムレスが後ろに下がる。そして俺はその空いた隙間にもぐりこんだ。
「やあやあ、我こそは。邪魔!」
斬りかかってきたゴブリンを殴り飛ばす。
「日本国東京都趣都に住みたい男なり!だから邪魔だっての!」
今度は棍棒でたたきつけてきたゴブリンの集団を回し蹴りで倒す。つーか切断出来ちゃったんだけど……。まあいいか!
「名乗りを邪魔するとは武士の風上にも置けぬものよ!今こそ我が打ち取ってやる……すいませんまじめにやります」
隣で戦っていたルナが白い目でこちらを見ていた。すいません。そこからは大変だった。ただひたすらにゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンそしてそれを斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴る斬る殴る蹴るした。
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ終わったか?」
「ゴ、ゴー」
「シュ~」
「おわり~」
「ガゥ…」
燃え尽きたぜ。でもめっちゃ達成感あるなこれ。
【フェイとゴムレスが進化条件を満たしました進化しますか?】
「んん!?」
突然来たな。てか進化ってなんだ?…………あ!あれか?NextL:V25 ってやつか?つまりあれは進化に必要なレベルのことなのか!
「フェイとゴムレス進化できるってよ。するか?」
「する~!」
「ガウ!!!???」
「!?」
なんかルナがめっちゃびっくりしてる。何でだろ?まあいいかさっさと終わらそう。
当時の俺は知らなかったが魔物が進化するには途方もない時間が必要らしい。てか絶対ルナは人語理解できてるだろ。
「進化させますよ」
【進化を開始します】
「にょーーー!」
「ゴー!!!」
「おお!?」
突然二匹の体の下に魔法陣が浮かび上がり、そして体が光り始めた。やばい眩しすぎる!
「ん?……………おお!!」
つぶっていた目を開けるとそこには以前よりもがっちりし、体がレンガで構成された巨人がいた。ゴムレスだ。体も大きくなっており、見た感じ防御力がかなり上がったような気がする。
「すごいな!」
「ゴォ!」
「ぼくもいるの~」
「ん?おお!………あ??」
フェイの声がしたので振り返るとそこにはいつもと何も変わってないフェイの姿が…。いやまて!眼鏡をして本と杖を持ってる!…………進化なのか?
「すごいでしょ~」
「そう…だな」
くっ、目を合わせられない!
「よし!じゃあステータスを確認するか!」
「うん!」
「ゴー!」
ちなみにゴムレスはド〇クエのゴーレムみたいになりました。




