11層に進もう
「久しぶりの迷宮だ!」
「わ~い!」
いや~久しぶりに来たな迷宮!一昨日はドロップ品整理してたし、昨日は本棚の本全部読破とかやってたから迷宮に来れなかったんだよね!でも知識も増えたしいいことずくめだな!
「それについに10層に転移できるようになったからな」
「べんり~」
そう10層に転移できるようになったのだ。とてつもなく便利だ。感覚としては7階建ての学校にエレベーターができた感じ。毎日通うからこそわかるこの便利さ…すばらしい。
「よしどんどん敵を倒してくぞ!」
「お~!」
まあ便利になっても使わなきゃ意味ないからな。どんどん活用してこう。あ、第一村人発見!
青大将
下級━4
LV13
牙術Ⅲ・水魔法初級
弾丸兎
下級━5
LV12
体術Ⅲ・気配察知Ⅱ・牙術Ⅱ
「ウォンバットは兎じゃねえだろ!!」
っは!しまったつい突っ込んでしまった!これは罠だ。俺に突っ込みをさせて近ずいたところを……殺られる。これは一番先に動いた奴が死ぬ、漫画でよくあるあれだ。こいつはそれに気がつかなかった奴から殺していくんだ。攻略者は他の魔物を警戒して早くこいつを倒さなくちゃならないが、こいつはいつまでも待てる。そういう作戦だな。
(先に動いたほうが…死ぬ!)
そしてお互いの間にすさまじい緊張感が生まれる…………
前にウォンバットが突っ込んできた。
「お前が突っ込むのかよ!!」
俺は冷静に意味のない考察を延々と考えさせられたことに恥ずかしさを覚えつつ、居合の形をとった。
そして斜め上から下に向かってウォンバットの首に刀を振り落とした。
「ウサッ!!??」
「!?」
俺の刀はウォンバットの首にきれいにあたり、その頭を斬り落とした。でも俺はそれどころではなかった。
「なんで…なんで……」
俺は自分の中に眠っているとてつもない怒りを感じていた。こんな怒りを覚えるのは本当にひさしぶりだ。
「なんで『ウサッ』なんだよ!!ウォンバットはコアラとかカンガルーと同じ有袋類だろうが!!っていうか兎もそんな鳴き声じゃねえよ!!殺すぞ!!」
ガチでこの魔物作ったやつは殺す。絶対にだ。
「セイジ~、こっちおわったよ~」
ん?ああ、ブルースネークのほうね。完璧に忘れてた。
「しかし時間かかったな」
「かいふくされた~」
「ああ、把握」
そうだった水魔法には回復する呪文もあるんだった。そりゃ時間もかかるか。
「でもこのレベルならいくらでも狩れるな。どんどん行くか」
「おー」
「ゴー!」
「シュ!」
「ガウ!」
その後ブルースネークとも戦ってみたが大した強さではなかった。首を切り取って終了。
「楽勝だな」
そんなことを言って歩いていると餌の匂いに誘われた大きな蛇が現れた。
青大将 大将
下級━10
LV15
牙術Ⅳ・水魔法Ⅳ・毒術Ⅲ
「でかくね?」
「おおき~」
いやいやいや。でかい、鎌首持ちあげたら二メートル近くもあるじゃねえか!
「しかたねえ、殺るぞ」
ちなみに下級━1が下級━2に勝つには+3LVが必要です




