一日目を終えよう
今気づいたんですがまだ一日目が終わってなかったというOrS
新たなモンスターが出なかったことに意気消沈しつつ、徹底的に狩ること二時間。
俺LV4→LV6 フェイLV5→LV7 ゴムレスLV4→LV6 となった。
「そろそろ七時だし、次の層への魔石も見つけたし、帰って飯食ってぐだぐだして寝るか」
「さんせ~い」
「ゴォ――」
「んじゃ<転移>」
【どこに転移しますか?
・家】
「家で」
【転移を開始します】
あたりが光り、転移が終了する。
「ふう。今日は疲れたな」
「ね~」
「金平糖食うか?」
「はい!ください!」
金平糖の袋をポケットから取り出しその中の一つをフェイに渡す。
「うまうま~」
「さて飯作るか」
フェイもゴムレスも飯は食べる必要ないみたいだし、塩結びと焼きおにぎりでいいか。味噌と塩と米はあるしな。
「って、米炊いてねぇ!」
あわてて炊飯器で米を炊く。炊きあがるまでに、フェイにもう一個金平糖を上げたり、ゴムレスに水をかけたり、ほんとに自動で鳥籠が動いていることを確認した。
~♪~♪~~♪
…………え?炊きあがったことを伝える音楽がシューベルトの『魔王』!?今世紀最大の驚き。その選曲にあなたは決して納得しない。
………なんか映画の宣伝みたいになった。
「よ、よし気を取り直して晩飯作るか!」
できあがったおにぎりを食べる。うん普通にうまい。
「でも何でコシヒカリとか有名どころじゃなくてひとめぼれなんだ?」
米のチョイスの仕方を疑問に思いつつ飯を食べ終える。
「ふー、うまかった。ごちそさん。さて自分の部屋に行くか。フェイも来るか?」
「は~い」
フェイを肩に乗せて自室に戻る。っとその前に風呂だけ沸かしておこう。この家の風呂は普通に元の世界にあるやつと似てるのでボタン一つで簡単に沸く。さて今度こそ自室に行きますか。
~自室~
この部屋には三つの本棚とベット、机、その上にパソコンが置いてある。え?パソコンあるのかって?あるけどこれユーチューブとか見れないぞ?これ天使に聞きたいことがある時にしか使えないんだぜ?まあ一種のヘルプみたいなもんだな。本棚には『魔物図鑑』とか『迷宮に潜る際の心得』とか『白菜クン大冒険』とか『変態紳士よ!集え!』とかしかないしな。つまらん。って、え?
「『白菜クン大冒険』?」
なんだこれ?手に取って中をのぞいてみる。
「本当に何だこれ!?」
それは白菜が七本の足を使ってゴブリンを倒したり、キャベツと親交を深めるという話だった。
「………キャベツと白菜って敵対してるのか」
一つ賢くなったところで風呂が沸いたようだ。
~♪~~♪~♪
「ギザギザハート!?今の子わかんねえだろ!?」
この選曲してるやつは絶対おかしい。
さて風呂も入ったしまだ早いけどもう寝るか。目覚ましをセットしてと。
「じゃあお休み」
「ZZZ…」
「もう寝てるし」
フェイも寝ちゃったしさっさと寝るか。明日は新しい出会いがあるといいな。
「ZZZ…」
「ZZZ…」




