帰還と新人
56、転んだ先は
数瞬後に来るその衝撃に耐えるため、そっと目を閉じた時。
体が暖かい光に包まれ、リデルはHPを1のみ残して生きていた。
「えっ」
…まさか、耐えスキル?
そう思って、ステータスを確認。
そこには、自分にピッタリの、自分にしか使えないスキル達があった。
『運命への挑戦者』
概要 HPが完全に削られた時、1%の確率で、HPを1にして生き返る。また、LUK値によって確率が上下する。
取得条件 LUKが100以上でボスを倒す。
『運比べ』
概要 敵と自分、どちらかLUKの低い方を死亡させる。
取得条件 LUKが200以上でボスを倒す。
『運に全てを』
概要 自分に関わること全てをランダムにする。LUK値によって確率が上下する。
取得条件 LUK以外のステータスが全て0の時にボスを倒す。
「じゃあ、帰るか」
と、帰ろうとしたが、ふと思い返す。
それは、メッセージの内容。
「…すぐに帰ったらアレだからなぁ…金でも稼いでくるか。…確か今装備代とかで350万とか借金してたっけ…ああああ…」
すっかりいつも通りなリデルだった。
57、リアル勧誘
数日後、現実にて。
「ねー!お願い、歩人!一緒にやろうよ!」
「えー、vrmmoでしょ?」
「すっごく面白いんだよ!それに、今すごく強いギルドに入ってるんだ!」
今、サニーこと赤石光莉は、友達の西村歩人に『wonder and wonder』を激推ししている所だった。
「今ね、零も一緒にやってて、それぞれ攻撃力極振りと防御力極振りなの!」
「え、零もやってるの?」
零とは、光莉の弟である、レインこと赤石零だ。
「それでさ!2人じゃ機動力が0で!歩人に起動力担当をやってほしくて!!」
「あー、うるさいうるさい。零、ちょっとこの姉ちゃん回収してくんね?」
「わかった」
いつの間にか後ろにいた零に引きずられていく。
何とかして持っていたソフトをぶん投げて叫んだ。
「とりあえずやってみて!渡しとくから!」
そうして、光莉は退場した。
「…アイツ、俺に勧めるために自費で買ってきたのかよ…!」
58、吉報
「あー、もう!なんで邪魔したのよ!」
放課後、家にて。
通算16回目のこのセリフ。
零はうんざりした顔をしているが、あたしは知らない。
「歩人が困ってた」
「でもさぁ〜」
ピロン
「ん?」
なんと、歩人からメッセージが来ている。
しかも『wonder and wonder』のことについて。
興味を持ってくれた!?
『初期設定、どうやってやんの?』
「うおー!きたー!」
「姉ちゃんうるさい」
零をガン無視して、返信をした。
やっぱり!
やっぱり歩人ならやってくれると信じてた!
「え、ちょ、姉ちゃん?今ここでやんの?ここ僕の部屋!それ僕のベッド!」
何か言ってるけど、あたししーらない!
59、1名追加ー
「おー、歩人!」
「…光莉?」
「そうそう!ゲーム内では身バレ防止でサニーって呼んでねー」
「俺はユアトにした」
「ユアトってあれ?歩人のアナグラム?」
「そうだ」
「おー!」
と、後ろからレインが駆けてくる。
「姉ちゃん…と、歩人?」
「そう!ユアト!」
「フレンド登録しておこう。僕はレイン。番号は3952485」
「あたしは3952484!」
「…ほい。1個違いか」
「ほぼ同時に始めたからね!」
「…無理矢理」
フレンド登録をし合っていると、後ろから声をかけられる。
「あれ、サニーとレインと…誰?」
そう!
我らがギルマス、ルラ!
「学校の友達!AGI極振り!」
「ユアトです」
「ギルド入れていいー?」
「おー!いいよー!よろしくー!…ん?AGI極振り??」
「STR、VIT、AGIの3つ巴!」
「8分の5が極振りになりました」
「…そんなにいるんですか」
「いや、でも立派な戦力になるし!極振り大歓迎だよ!」
さすがギルマス!
太っ腹〜!
「じゃあ、ギルドホームに行こう!ちょうどこの前1人増えたし、自己紹介タイムで!」
「おー!」
60、数日ぶり
「ただいまー!1人追加ー!」
「…今度はどこで拾ってきたのかしら?」
「さすがギルマス。この人も異常な気がする」
「ご察しの通り。この方、ユアトはAGI極振りで、サニーとレインの学校の友達だそうでございます」
「よ、よろしくお願いします、ユアトさん」
「こちらこそよろしくお願いします」
「まあまあ、固くなりすぎないでー」
「姉ちゃん、ここは年上ばかりのギルドだよ」
で、全員で自己紹介タイム!
っていきたかったんけど…
「…まだ、リデルは帰ってきてないわ」
「…そうだよね〜」
そう。
リデルが数日前にあのメッセージを残してから、帰ってきてないのだ。
「じゃあ、もう自己紹介しちゃって、帰ってきてから紹介する感じで?」
「分かったわ」
「じゃあ、ヨミちゃんから」
「は、はい」
ヨミが、1歩前にでて話始めようとする。
その時。
「ただいま」
「あ」
噂をすれば何とやら?
リデルが帰ってきた!
「…なんか知らねえやつ2人いるんだけど。え、ここオレ達のギルドで合ってるよな」
「自己紹介するところよ。座りなさ…なんかあったのかしら?その顔は」
「あー、まあな。嬉しい方で」
「…そう。よかったわね」
装備を壊してないのは珍しいな、と思っていたライムだった。
save12
ネーム ルラ
レベル 56
職業 ナイト
武器 白雪の剣
頭 流星の髪飾り
服 純白の大天使
靴 羽の靴
アクセサリー 一匹狼 『召喚』
盾 ホワイトパール
STR 115(+80)
VIT 60(+100)
INT 10
MND 10
AGI 60(+45)
DEX 10
LUK 10
スキル
『チャージ』『受け流し』『身躱し』『斬撃波』『武器破壊』『急所狙い』『急所外し』『死神の宣告』『察知』『不意打ち』『峰打ち』『完全炎属性耐性』『炎の化身』『窮地の高揚』『爪痕』『独』
ネーム ハティー
レベル 52
スキル
『爪痕』『独』『威嚇』『突進』




