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ドウゾ―

「ここらへんで、猫を保護している人たちを見ませんでしたか?」


「見てないね。」


 俺は、良子ちゃんが見たっていう怖い人たちについて、聞き込みをしていた。


『こちら、黛。今のところ進捗はない。ドウゾ―』


『こちら、御手洗、影沼ペア。こちらも特にない。ドウゾ―』


「こちら、三上。こっちも収穫なしだ。どうぞ」


 俺たちは、各々散らばって、無線機を使って会話をする。この無線機は、黛が三つ持っていた。なんなんだよあいつ。


『しかし、思ったより集まらないね。思っているより活発に活動していないのか。それとも、もうどこかへ行ってしまっているかだね。ドウゾ―』


『ふむ、一理あるな。ドウゾ―』


「そのようだったら、お手上げだな。まぁ、もう少し聞き込みしてみるか。どうぞ」


『『了解』』


 棒読みなところは気になるが、三人とも真剣にやっているようだ。


「しかし、これほどやって手掛かりなしとは。」


 若干、やる気がそがれてきたが、体に鞭を入れて聞き込みを再開する。すると、おばちゃんから有益な情報を聞いた。


「あぁ、赤い服着てた人かい?たしかに猫をとらえていたね。保護団体って書いてあったから保護してるんだなと思ったよ。」


「いつ、どこで見ましたか?」


「ちょうど一時間くらい前かね。あの山道に入る前の所だよ。」


 一時間前か。まだこの町にいる可能性が高いな。


「どこに向かったか見ましたか?」


 俺は、興奮気味に聞く。


「南の方に向かっていったよ。」


 ここから南か。そっち側は、海に囲まれていて、廃倉庫など使わなくなった建物が多いところだ。なぜそっち側に行ったんだ。ますます、きな臭くなったな。


「ありがとうございます。」


 俺は、おばちゃんに感謝を言い、南に向かう。



「情報を得たからといって、見つかるわけではないか。」


 あの場所から南の場所を探していたが、全く見当たらない。日も傾いてきたし今日はここまでか。


『こちら、黛。三上氏、何か進捗はあったかい?』


「……特にない。」


 悪いな。手柄は、俺の独り占めだ……というのは嘘、ではないんだが。もしもの場合、お前たちをその場にいさせたくないんだよな。俺はそういうのに慣れているからな。あいつらの場合、この件には絶対首を突っ込んでくると思った。勝負とかの方向に行ってしまうと面倒だから、俺から誘った。協力って体にすれば、あいつらの行動を把握しやすいからな。


『……そうか、そろそろ終わりにするか。』『賛成。歩き疲れたー。』


『そうだね。終わりにしようか。』


『んじゃ、お疲れー』


「お疲れー」


 無線を切る。俺も帰るか。と、家へと進路を変える。


 ニャ―


 ん?俺が振り返ると、足を怪我している猫がたたずんでいた。


 ニャ―


「ちょ、待てよ。」


 そういいながら、猫が向かっている方向へ追いかける。曲がり角を曲がると捕獲機の中に入った猫をトラックの荷台に乗せている二人組がいた。赤い服を着て、キャップをかぶっている。あれだな。

 用が済んだのか、トラックが走り去る。


「ちっ」


 舌打ちしながら、全速力で追いかける。十字路を曲がると水たまりがあり、俺は突っ込んでも追跡をやめない。クッソ、水たまりなんて嫌いだ。

 次の十字路を曲がったところで、俺はトラックを見失った。


「くそ、水たまり突っ込み損かよ。」


 自分で言っててどういうフレーズだ、これ。

 次の曲がり角は、一方向しかないので一応出口まで向かってみるか。そして、出口には、廃倉庫の所に出た。


「!」


 俺は、倉庫の周りの塀に張り付く。


「間違いないな、あのトラックだ。」


 その倉庫には、猫を乗せたトラックが止めてあった。猫を下ろしている二人組の会話が聞こえてきた。


「この猫たちは、明後日納品だろ。納品数は、足りてるから明日はゆっくりしようぜ。」


「いいな、明日は居酒屋でヒャッホーするか。」


 ヒャッホーは馬鹿そうに聞こえるぞ。


「あっ、お前らは、見張りだ。さぼるなよ。」


 倉庫の中から、怖そうな男が出てきた。


「「わかりやした……」」


 明らかに消沈した声で答えている。


「俺は、商品の状態を見てくる。ちゃんと仕事しろよ。」


「「YES MA’AM」」


 MA’AMではないだろ。話し終わると男は、倉庫へと入っていった。最低でも三人か……いけるか。まだ動かないようだから、準備していくか。結構は明日だな。


 俺は、家へ帰った。

 濡れた衣服が気持ち悪い。


 こういう感じで大丈夫なんだろうか......

 下のほうにある星を押してくれると作者が狂喜乱舞します。

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