表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/33

勝負は潔く

体育は、一、二組合同で、男女に分かれて行うらしい。チームは、一組男子と二組男子に分かれて試合を行う。

サッカーコートの中央の所にボールを置く。


「三上絶対勝とうな。」


そういう御手洗に俺は言った。


「ゴール前にくまいるんですけど。」


 相手のゴールの7割ぐらいを覆うくまごろうが、ゴールキーパーをしていた。ていうか、あいつ雄だったんかい。隣にちゃんと佐上いるし。あ、ひっかかれた。


「あのゴール割るのむずすぎるだろ。」


「安心しろ。俺達には、田中たなか山田やまだがいる。」


「誰だそいつら。」


「「俺たちを呼んだかね。」」


 後ろから、ぱっとしない姿をした二人組が来た。顔、似てんな。


「「俺たちは、サッカー部の【ツインストライカー】、山田、田中だ」」


 なんでこいつら同時にしゃべってんだ。あと、自分の名前と相方の名前を二人で自己紹介してんだ。

 だが、二つ名がついているほどだ。よほど、強いんだろう。……相手くまだけど。


「「俺たちが必ずこのクラスを勝利アガルタへといざなってやるよ」」


 うわぁ。痛い奴らだ。


「頼りにしてるぜ~。二人とも。」


「「合点承知の助」」


 お前ら、江戸っ子か。


「じゃあそろそろ始めるぞー。」


先生のその声で各々始まりに備える。ちなみにはじめは、二年二組、俺たちのボールからだ。


 ピー―――


 先生が試合開始の笛を鳴らす。と同時に御手洗がボールに触る。


「あがれーーーーー。」


 御手洗が号令をする。


「いや待て。」


俺は、言う。


「相手のゴール見てみろ。さっきの笛でくまごろうが興奮しているぞ。」


 相手のディフェンダーが、怖くて離れてるわ。すごく砂煙起きているな。よく見えないが、おそらく佐上君は血まみれだろう。


「「ディフェンダーがいないなら好都合。一対一で勝負できるではないか。ボールを回せ。」」


 いや、目、腐ってんのか。あんな状態のくまに近づくのは、自殺行為だろ。

 ツインストライカーの二人は、御手洗からボールを受け取り、そしてボールを高く蹴り上げる。何をするつもりだ?


「「ふはは、畜生よ、これを食らうがいい。行くぞっ、相棒!」」


 そして、ボールを追うように、二人も高く飛び上がる。多分、田中のほうが山田の下にもぐり、体を反転させる。田中の足と山田の足が重なり、田中を踏み台に山田がさらに飛び上がり、ボールに追いつく。


「「スカイ・オブ・トルネード。」」


 そして、山田がオーバーヘッドシュートを打つ。見たことがあるような技を聞いたことあるような技名でパッとしないやつらが蹴ってる。なんだこれ。

 はなたれた協力そうなシュートは、くまごろうが守る(?)ゴールへと向かっていく。

 しかし、くまごろうは、片手で止める。そして、山田に投げ返す。そして、ボールに当たった山田は、俺たちのほうまで吹き飛ばされてきた。


「やまだーーーーーーーーーーーーー。」


「山田が死んだ。」


「このひとでなしー。」


 いいんだよそのノリ。

 山田が、担架で保健室に運ばれる。あと、着地失敗で足首をくじいた田中もリタイアした。


「おい、どうするんだよ。」


「安心しろプランBがある。」


 プラン何個あるんだよ。

 作戦会議をしていると、相手が攻めてくる。


「くそ、すきを突かれた。」


「ふっ。このサッカー部の【スピードスター】と呼ばれている早杉様はやすぎさまの前で油断するとは。己から負けに言っているようなもんだ。」


 サッカー部は、二つ名を付けるの流行ってんのか。あと自分に様付けするな。

 しかし、実力は本物のようだ。早杉は、どんどん抜いていく。俺たちも戻っているが、間に合わなそうだ。とうとうキーパーと一対一になる。

「キーパー。止めろーーー。」


俺たちのゴールを見ると、小学生みたいに小さい奴が立っている。確か小島だっけ。


「人選ミスってんじゃねーか。」


 くまのインパクトが強くて、相手の陣地の方しか見てなかった。なんであいつにキーパー任せたんだよ。

 早杉が、シュートを放つ。


「よし!真ん中だ。これなら捕れ……」


 言いかけた時、小島は飛んだが、その頭上をボールが通り抜ける。

 ゴー――――――ル。まぁ、わかってたんですけどね。ボール、真ん中でも高いなって思ったし。


「大丈夫だ、取り返してきてやる。」


「取り返すって、あの防御力をどうやって突破するんだ。」


「まず、ボールを相手の陣地までもっていくぞ。」


 ボールをセンターに置き試合再開。チームでパスを回し、相手のペナルティエリア近くにボールを回す。


「いけぇー。」


 御手洗が、角度がないがシュートを打つ。入らないだろと思ったその時、何かが飛び出してきた。


「影沼!」


「試合開始からずっとゴール前でスタンバってました。」


 なんか見当たんねーなと思ったら、あの砂煙に紛れてたんかい。だが、いいところにいる。そこからコースを変えれば、入る。

 影沼がボールに触る。その時。


ピ―――――――。笛が鳴り響く。


「オフサイド」


「「「あっ」」」


 そういえばそんなルールあったな。


「降参だ……」


学校の授業で降参は聞いたことねーよ。

結局俺たちはぼこぼこにされてゲームセットになった。


 忙しくなってきました。。。。。。


 下のほうにある星を押してくれると作者が狂喜乱舞します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ