パズルのかけら
ばらばらのパズル。
元は美しい何かだったそれは、今は見る影もない。
私はそのパズルのかけらを拾いあげて、組み立てていく。
きっと時間がかかるだろうけれど、完成させなければならない。
途中で集中力が何度も途切れそうになる。
けれど、成し遂げなければならなかった。
それが私の使命だから。
長い時間がかかった。
けれど、手伝いをしてくれる者達もいたから、無事にやり遂げる事ができた。
私は、汗をぬぐい部屋を出た。
「先生、お疲れ様です。どうでしたか?」
そしてそこで待っていた人達に安心させるように笑いかけた。
「もう大丈夫ですよ。手術は無事に成功しました」