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ようこそ愛と恋の夏休みよ  作者: (仮説)
現在
16/30

⑮恐怖症

 

 ◎


「水瀬さんって恐怖症ある?」

「は?」

「いや、あるかなー、って」

「ないけど……まあ、暗いとことか、狭いとことか、高いとこが好きって訳じゃないけど」

「俺、結構先端恐怖症かもしれないんだ」

「知らない。ならシャーペン突き刺そうか?」


 水瀬さんの辛辣な発言に身が縮こまる思いだった。

 だが、恐怖症があるか、なんて問えばきっと誰が彼女のような答えを出すだろう。

 もしかしたら高所恐怖症、閉所恐怖症の人もいるかもしれない。


 恐怖症は簡単には治せない。

 要はトラウマ。

 記憶に結び付いてしまえば、フラッシュバックすることだってある。

 ともかく、厄介な代物である。

 百害あって一利なしとはまさにこのことだ。過剰な恐怖は生きてくことを困難にする。


「いやいや、詰まらない話になってきた……」

「独り言五月蝿いんだけど。言いたいことなあるならさっさと言ってよ」

「…………」


 それは、とある夏の日の桜橋邸での話であった。



 ◎


「じゃあ、留守番よろしくね京都君」

「俺のこともよろしく伝えといてな」

「わかってるわよ」


 八月初旬、姉の楓美は実家に帰省する。

 だが、俺はいかない。とある事情があってとても帰り辛いのだ。会うとしたら多分、親がこちらに来た時だろう。

 それは両親も楓美も既知なので、無理に連れていくなんてことはなかった。


 さてと、姉が家を開けるということで桜橋邸は俺しかいないことになる。

 別に変なことをするつもりはないけれど、何かしたいと思ってしまう。鏡子さんでも連れてこようかなと思ったが、彼女の家から距離があった。

 丁度良い距離と言えば、選択肢は一つに絞られた。

 という訳で、全速前進。

 ボタンに音符が描かれているインターホン。水瀬邸から現れたのはお爺さんの方だった。最近は忙しくてご無沙汰だったから随分と久し振りに思える。


「どうもこんにちは」

「桜橋の弟さんかい。遥は部屋にいると思うぞい」

「……ぞい……じゃあ、ちょっと上がります」


 階段を上って奥の襖を無造作に開ける。ベッドで横になってスマホを見ていた水瀬さんはビクッ、と震えてからこちらを見た。

 瞳から見る限り、怒りもあるだろうが驚きの方が多そうだ。


「な、なっ……」

「おっとスマホ落ちたぞ」


 手から溢れて足下にまで転がってくる。たまたま画面を見ることができた。

 とうやらスマホで漫画を読んでいたらしい。

 田舎村には本屋もないのでこういうこともあるだろう。通販だったとしても送料が高くつくので妥当。


 でも、へぇ。意外とそういうの興味あるんだ、と。可愛い一面を垣間見た。

 いろいろ考えていると、俺のことを見て舌打ちしやがった。スマホを拾いながら水瀬さんが威圧的に言い放つ。


「別にいいでしょ」

「まだ何も言ってないが?」

「っ、うるさいうるさい!」

「そんな恥ずかしがることないだろ――少女漫画読んでたって」

「だから言うなって!」


 漫画ではお世話になっていないが、アニメ化したら見るので抵抗感はない。むしろ、機会があるのなら是非とも読みたいと思っていたくらいだ。

 少年が少女漫画を読んだって、少女が少年漫画を読んだっていい時代だ。


「……俺の家にもいくつかあるよ漫画」

「…………」

「俺は少年向けの漫画ばっかだけど、姉は恋愛を漫画で学んだとか言ってたからあるかも」

「…………」

「よしっ、行くか」

「まだ何も言ってないけど?」


 暇潰しに話でもしよう思ったけれど、漫画読んじゃったら話できないよな。

 ということで、提案をした。


「先に神社行こうぜ」

「まあ、いいけど。暇だから」

「やっぱそうだよな」



 ◎


 彼は――桜橋は、いつも突然やってくる。

 ノックもせず、不躾に襖を開けるのだ。そして、そのタイミングも神がかっている。

 丁度警戒を緩めている時にばかり現れる。

 心臓に悪い、ったらありゃしない。


「少女漫画っていいよな~、基本的にハッピーエンドで終わるし。アニメだと二クールで終わるし」

「……知らないけど」

「まあ、死んじゃうパターンもあって油断できないけど」

「微妙なネタバレしないでよ……」


 アニメとか漫画好きらしいし、意外とオタクなのかもしれない。そういえば都会にいた頃は友達がいなかった、みたいなことを言っていたような気がする。その分浸かっていたのだろうか。

 けれど、その割には饒舌だし、慣れているように思える。

 やはり不思議だった。

 山を登り、神様に挨拶してから目的地へ向かう。


「やっぱここからの景色はいいよなぁ……」


 山の上の神社にある展望崖の柵に身を乗り出しながら彼は言った。快晴の空の下、村を一望できるというのは確かにいいものだ。

 私は二回目だが、彼はちょくちょく来ているらしい。


「何見てんの?」

「湖だよ。鏡子さんでも探そうと思って」

「こんなとこから見える訳ないでしょ」

「そうなんだけどさ……」

「気がついたら目で追ってる、って感じ?」

「少女漫画風に言わんでもよい」


 彼は、湖を見たと思えば山々を眺め、飽きずに小さな村を見下ろして、最終的には青空を見上げていた。

 よくも飽きずにやっていられるものだ。

 付き合ってる私がどんなに暑さを我慢しているかわかっていない顔だ。


「……君って自然とか好きなの?」

「あぁ、そうだな。母親はよく花とか愛でてたから……海とかも二時間くらい眺めてたし」

「へぇ、のんびりやさんなのかな」

「そうかもな」


 返事は意外に淡白なものだった。

 あまり見ない落ち込むような表情だったから、追及することはしなかった。かくいう私も今は両親とは絶縁状態と言っても過言じゃない。

 身内話ほど詰まらないものもない。

 彼もそれなりの過去があるようだ。


「そろそろ降りようよ」

「わかった。神社ならまた来ればいいしな」


 道を戻っていると、すれ違うように前から少女が現れた。

 基本的に引き籠っている私が知っている村民はごく僅か。彼女が誰なのか当然しらない。

 そして、それで結構。

 私は見遣ることなく横を通った。そうしたら背後から桜橋京都の「あ」という声がする。


「霧ヶ峰輪廻」

「そういうあなたは桜橋京都」

「知り合いなの?」

「実はな……」


 ここらでは珍しいことに、あまり清楚な印象を受ける少女だった。

 少女というか美少女。どこかで見た覚えがあるような、ないような顔だ。


「彼女は鏡子さんの親戚だよ」

「あぁ、確かにちょっと似てるかも」

「マジで!?」


 何故か桜橋は驚いていた。親戚なら似ててもおかしくないだろう。印象はだいぶ違うが似ているには似ている。眉の角度とかがそうだ。


「初めましてお姉さん、私は霧ヶ峰輪廻といいます。いつも鏡子がお世話になっています」

「はぁ……水瀬遥です。よろしく」

「はい」


 あどけない笑みなんかは特に似ていると思う。

 にしても、桜橋の交友関係の広さには多少驚く。鏡子さんの親族とも知り合いとは。

 前に好きか訊いたけど、どうなんだろう。


「あなた、鏡子に何か言いました? 最近図に乗っていたので多少痛め付けたのですが」

「うわっ……意外に酷いのな」

「子供扱いされたのですが、入れ知恵しましたか?」

「落ち込んでたみたいだから」

「犯人を発見しました」


 そう言った輪廻は桜橋の腹部に正拳突きを食らわせた。不意討ちの攻撃を受けて彼は膝をつく。

 俯きながら、愕然としている。


「どうして突然バトルが……まさかこれを鏡子さんにも…!? 鬼畜の所業だ」

「これで許してあげますよ」

「あ、あぁ……ありがとう」

「殴られたのに何故お礼を言う……」


 思わず口に出てしまった。実はドMなのか。だとしたら私が痛め付けてやるけど。

 思わず目を細めていると輪廻が問い掛けてきた。


「えっと、水瀬さんはどうして彼とここに?」


 どうして、彼とここに――。

 初対面の、それも年下であろう少女に少女漫画のくだりを話すのは流石に嫌だ。下手に嘘を吐くと、私からではなく桜橋の方からから襤褸を出しそうなので適当に本当のことを話す。


「桜橋がここに行きたいって言うから」

「またですか」

「また?」

「前もここで会ったんですよ。高いところ好きなんですかね」

「自然が好きらしいけど」

「へぇ、仲良いんですね」

「……何その笑い」

「いいえ、別に。水瀬さんは綺麗だな、って思って」


 どうにもお世辞というより、馬鹿にされてる気がした。

 いや、自分の方が可愛いと思っているタイプか? そういう人ともいくらか出会ってきたが。


「無反応ですか。鏡子なら気持ち悪いくらいにやけるのに」

「……悪趣味」

「自覚はしてるんですけどね。虐めたくなっちゃう人がいるんですよ」

「――鏡子さんねぇ……」


 都会なんかに言ったら笑い者にされて、あげくに金づるにされそうだ。性格が理由で、もしかしたら私以上に同性から嫌がらせを受けるかもしれない。男子と抵抗なく話しそうだし。

 それと比べたら霧ヶ峰輪廻の行動はマシではあるが、目に余る。


 私も実際に嫌がらせされたことはあるから、少しは――。


「ほどほどにしなよ。さもなければ私が調教しなくちゃならなくなるわよ」

「ちょ、調教っ……鬼畜のお姉さんだったんですね。大丈夫です。ちゃんと愛でてもいますから」

「そう、それならいいけどね」



 ◎


 小一時間ほど輪廻と展望した後、三人で山を下っていた。さりげなく同行者が増えている。

 桜橋もまったく抵抗しないし、私との約束を忘れているのではないか?


 下りきると――この村では珍しいことに軽トラが前からやって来た。

 ガソリン車と、世代はやはり古く、走るたたびにガタガタと車体を揺らしている。都会なら騒音で注意されるだろう。

 通り過ぎてから歩き出そうと思っていたが、それは目の前に止まった。

 前触れのない襲来に驚いたのか、桜橋は二、三歩後退する。


「あ、酒屋のおじちゃん」

「どっか行くなら乗せてってやろうか、少年少女」


 窓を開けてサムズアップをしてくる壮年の男。タンクトップ姿で、あらわになっている腕の筋肉といったらない。ムキムキなじいさんである。

 輪廻のついでに、車で運んでくれるというので言葉に甘えさせてもらう。

 助手席に輪廻が乗るので、私と桜橋は荷台だが……。


「どうしたの?」

「…………」


 こういう時こぞって前に出てくるタイプではないが、それなりに愛想良く振る舞うであろう彼が気落ち(?)していた。あたかも風邪を引いたように顔色を悪くしてるのだった。さっきのさっきまで満足気だったというのに何なんだ。

 やたら鈍い動きで、荷台に乗って、桜橋は私の隣に座った。

 その衝撃で彼の頬から汗が滴り落ちる。


 エンジンの稼働音。縦揺れだ。身近な手すりに掴む。トラックなので四人乗っていても問題なく走り出した。


 したら突然――桜橋が私の胸に顔を埋めてきた。背中に手を回してしっかり抱き締めてくる。

 薄着なのでお互いの感触が、過剰に伝わっているだろう。

 いや、突然何してるんだよこいつは。

 こんなことをされても私はあくまでも冷静であった。胸をふにふにされていても恥辱そっちのけで罰を下そうとしている。


「――……震えてる……」

「――っっっっっ!」


 桜橋京都は震えていた。

 震えを止めるために懸命に私を抱き締めていた――いや、怖いからだ。怖くて堪らないからこうして抱き着いてきたのだ。

 尋常じゃない精神状態であることはすぐに察せた。私は混乱しながらも抱き締め返した。


「んっ――」


 恐怖を忘れようとしているのか、はちきれんばかりに抱き締めるので体に痛みが走る。

 本来の彼ならば、女の子を苦しませるようなことはしないだろう。鏡子さんがなついてることからもそれはわかる。

 私にだって――紳士的ではないが、優しかったし……。

 そういう人がこんなことになるなんて信じられない、つまり、信じられないことがあったのだろう。


 階段を下っている間か。車が来た瞬間か、それとも――過去か。

 過去、というワードで私は私の過去を反芻する。

 当時、私の受けた嫌がらせは下手したらトラウマになるものだった。心の弱い者は標的になっていたら学校に通えなくなったかもしれない、それくらいの仕打ちだ。

 彼にもそういうことがあったのなら……今の状態を表す言葉はある。


 フラッシュバック?


 車に乗ることが切っ掛けだとすれば、そういう可能性も考えられる。昔、車に轢かれたことがあるとか、誰かが轢かれるのを見たとか。

 いくら考えても答えは出ない。知っているのは彼だけだ。


 でも、それを言わせるのは嫌だと思った。

 可哀そうとかではなく、ただ不運な詰まらない話は知りたくない。それを知ってしまったら私は彼を特別な人間だと思ってしまいそうだから。秘密を共有するのが嫌だから。親密になるのが怖いから。


 だって、背反な気持ちが芽生えていることに気づいてしまったから――。



 ◎


 桜橋邸の前、彼に肩を貸しながら軽トラから降りる。死んだように項垂れていることに関しては寝てしまったという設定だ。


「このガタガタ揺れる車で寝るなんて鈍いんですね」

「こういう人だから」

「ですね」


 割と適当に言ったのに輪廻は納得してくれた。彼女の中でも彼の印象は変わり者といった風なのだろうか。

 軽トラを見送ることなく桜橋邸に足を踏み入れる。鍵は彼のポケットをまさぐったらすぐに見つかった。

 締め切られ熱気の充満したリビングに寝かせる。窓を開けてから、冷たいものを準備する。

 熱中症という訳ではないので冷水程度でいいか。


 既にトラックから降りているというのに、桜橋は肩で息をしている。震えもまったく止まっていない。顔色だってますます悪くなっているように見えた。


「桜橋、落ち着いて」

「ぐっ――」


 胸を押さえながら苦渋の息を漏らす。呼吸することすらできなくなりつつあった。

 想定以上に――ヤバい。これは病気の域だ。下手すれば、心身に大きなダメージがある類い。


「落ち着いて、ゆっくり呼吸して落ち着いて」


 言い聞かせながら彼の手を強く握る。「熱っ」外界の熱気なんて目じゃない熱味を帯びていた。

 私はそのまま、体を重ねる。肩がある位置に丁度顔が来た。


 それから彼の鼓動が落ち着くまでずっと抱き合い、いつの間にか私達は眠りについた。



 ◎


 夜七時半頃、彼は目覚めた。この時間帯ともなると太陽もほとんど沈んでいるが、遠くを見れば辛うじてオレンジ色と青色は見えるだろう。

 今はキッチンに立って料理をしているところだ。

 桜橋よりも早く起きた私は時間を考慮して夕食の準備をしている。彼は病人みたいものだから無理をさせる訳にはいかなかった。

 近くにあったエプロンを勝手に使わせてもらっているが、お姉さんのだろうか。

 調理の合間にチラッ、と彼を見ると目を開けていた。


「やっと起きたね、桜橋」

「……あぁ」

「とりあえず大丈夫そうね」


 不自然な震えは収まっていた。睡眠により、心は休まったようだ。

 一通り料理を作った後、エプロンを外してリビングに戻る。桜橋は今も寝転がったままで、天井を見つめていた。


「水瀬さんって恐怖症ある?」


 彼はここでそう切り出した。

 なので私は、こう答える。


「言いたいことがあるならさっさと言ってよ」



 ◎


「べ、別に言いたいって訳じゃないんだけどね。思わず言いたくなってしまうんだよ」

「……人間ってそういう弱さあるよね」

「相手に同情させたりして共有する、ってやつか……今回ばかりはわかっていてもそんな気分になるよ」


 私が、彼の弱さを垣間見るのはこれば初めてだった。いつも飄々としているイメージなのだが、見る影もない。

 ここまでの弱点は普通の人にはないはずだ――。


「こんなことになった訳だけど知りたいと思わないの?」


 問い掛けてくる桜橋。

 それが普通かもしれない。目の前で事件が起こったのなら思わず写真を撮ってしまうような今時の人は、身を乗り出して聞き入るのだろう。

 それが他人だったらいいのが、近しい人間からどうか。学校の友人で家が近い、だけでも私にとっては至近だ。何か話されても態度を変えるつもりはないが、気は遣うだろう。


 それが煩わしい。どうせ三日経ったら忘れるが、その三日でも過剰な労力を使いたくはない。

 今までに思ったことはあくまでも――私の意見だ。


「私は知りたくない。下手に知ったら面倒な気がするから」

「清々しいほど効率的だな。でもそれならいいや」

「君はそれでいいの?」

「楽しい話じゃないし。本当は言いたくて言いたくて堪らない気分なんだけどね」

「そういうとこ素直だよね。嘘を吐くことを諦めてるというか……大したことじゃなければ嘘吐くのにね」

「それに関しては俺自身もよくわかっていなかったりする」


 言いたきゃ勝手に言えよ、って話だ。気を遣っているのだろうけど、そんな態度されたら逆に落ち着かない。

 こういうところが微妙にダメだ。シリアスモードに慣れてない、って感じがする。


「聞いてあげるから言いなさいよ」

「……いいやつやな水瀬さん。危うく……いや、何でもない」

「そういうのムカつくよね。途中まで言って止めるやつっ」

「すみません。危うく惚れそうと言いかけました」

「なっ」


 思わず転びそうになった。

 そんな台詞を口走りそうになるとは。鏡子さんに可愛い可愛いと連呼していいたことを思い出した。

 そういうのが平気なタイプだったではないか。


「田舎に来てから口から飛び出るようになっちゃったんだよ」

「どんな言い訳よ……って、そんなのはどうでもいいから」

「急かすなよ」


 ようやく彼は起き上がった。頭を掻きながら暗くなった外を眺めている。

 夏、田舎、自然。蝉の声。熱帯夜。汗に濡れた服。電気も付けない部屋。

 空気が沈殿していくのがわかった。

 彼の語りの始まりを世界が告げているようだ。勿論、それは気のせいだろうが彼の仕草が呼び掛ける。


「――全部言わないといけないよな、これは。俺も、我慢の限界だから」

「は?」

「いや、こっちの話だ。とにかく最初から話すよ。俺がここに来た切っ掛けから」


 そして、桜橋京都は語り始める。


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