知らぬ間の
「後半、ってより最初以外私自分の買ってないのにどんどん服が増えてるんです」
私は知っている。タダより怖いものは無いと。そして既に言い方悪いけど貢がれているという事に!嗚呼、夏休み前は普通だっ……変わんないな。
いつもこんなんだったわ。お下がりとかいって値札の着いた服押し付けたり、私は面倒で絶対つけないアクセサリーをダブったとか言って置いていったりしてるわ。ネットに疎い君達がどうしたら店頭でダブるんですかね。
「紗奈は服買わないからね、とは言いつつもママさんから頼まれてたから」
何それ初耳。よ、余計なお節介じゃい。……結局私のお金じゃねと思ったが、まあいいや。他に使う当ても無かったし2人が楽しそうでなによりですわー。私超絶疲れるけどね。なんでそんなに体力あるん?こちとら足貼ってるんですが。
子供の体力についていけない大人の気持ちがすごい分かる。
「でもこんなにもいらないと思うんだ」
基本的にジャージが正装な私にとって可愛い服はそもそも着方がわからない。
それに想像しても誠や琴子が可愛いのであって私は服に着られるだけな気もする。そう思って言ったのに帰ってきた言葉は想定外なものだった。
「え?山登りにキャンプ夏祭りは1回は浴衣としてもあと2~3個いくでしょ」
な、なんだって?私はクーラーガンガンの部屋でゲーマーとして生きようとしているのになんだこのアグレッシブの具現化した存在は。
どれもパリピのイメージしかないっ!完全アウェイな場所ばかりなんですが。そのうちナイトプールとか言い出しそう。
「それにフェス行かない?最高に楽しいんだよ!」
誠がキラキラした顔してる。カッコイイ。
いつもクール系なのに好きな事になると少年のように振る舞うのずるいと思います。そういうギャップに人は弱いんです。
「いいねー!あ、海も行こうね。あ、水着要るじゃん。やらかしたー」
水着、だと?えっと、セパレートだったりビキニの名称ですよね。うわぁ!恥ずい!これはいかん!
「学校指定の水着で……あ、はい。無しですね、すいません」
物凄い形相で御二方から睨まれた。ぐすん。
それにしても残念な子と言わんばかりに「これだから無自覚は」「自分の価値がわかってない」と、好き勝手言われたい放題だった。
しかし、自分の矜恃の為にも水着だけは地味な物にせねば!……行かないっていうのは無理だと知ってのるでせめて自分の要望を通さねばらなぬのですだ!




