救い
男の人が2人私の逃げ場を奪う様に近づいてくる。その度にジリジリと後ずさるんですけどね。
男の人の方が当たり前だが背が高く威圧感と圧迫感を感じて、思わず縮こまる。
あれ?今の私客観的に嗜虐心とか、庇護欲そそるなあ。
チラリと男の方を向けばそれはもう鼻息荒くブヒブヒ言ってますわ。
まーじで、キモイ。鳥肌が止まんないし、吐き気もする。それでも近づいてくる。まって、まって、マジで嫌。でも怖くて声が出ない。
鳥肌止まらない!変な汗ぶわって背中にめっちゃかく!
クラスメイトですら緊張とか色々しちゃって話せないのにゴブリンみたいなやつに喋るとかもっと無理!って、思ってたら横に吹っ飛んだ。
えっ?
願いが通じた……訳ではなくて誠の飛び蹴りが炸裂しただけだった。いや、かっこいいな。これは惚れますわ。いや、惚れないけどね。
ゴブリンも同じ様に驚いて吹っ飛んだ相方をみる。
「気持ち悪ぃ面して紗奈にちかづいてんじゃねぇ!」
「ま、誠〜」
「私の嫁に金輪際近づくな!」
えっ、て顔でこっち見てくるから全力で首を横に降っておく。
誠は首を傾げて、呆然としてるゴブリンを睨みつけ。
「おい、なんでまだ居るんだ?失せろ」
おおう、ゾクッてきた。カッコよすぎだろ、やっぱ惚れそうだわ。
ゴブリン二匹が立ち去ったと同時に琴音が遅れて合流した。琴音も息を切らしてるから相当無茶させたっぽい。悪い事したなぁ。やっぱり私は足を引っ張って、迷惑かけてばかりだ。
「おー、遅かったね」
「ごめん、責任取って結婚するね」
「はぁ?私の嫁だって言ってるでしょー」
「いや、違うからね?結婚しないよ?」
露骨に残念そうな顔をする2人に思わず笑ってしまう。
そんな私を見てポカンとして、つられて笑う。
シュンと落ち込んだ私の肩に手を置いてニッと笑ってくれる琴音。
じんわり涙が出そうになった。




