夏っぽいって、なんか恥ずかしくて1
某青い鳥で流れてくるエモい夏のイラストは清涼感とか、爽やかさが滲み出てて外の世界とか、森の中とかに素晴らしいものがあるんじゃないかって思えてくるけど、所詮イラスト。
少しでもその場に立ち止まれば揺らめく熱が身体中に汗を吹き出させて、遠くの入道雲は確かに形も良くって夏らしさを感じるけれど太陽のシャシャるから、暑さマシマシでそれどころじゃない。
現在、日陰ですが、頭を上げていられない。
拭っても拭っても汗が止まらなし、このまま身体中の水分が汗となって出ていくんじゃないかと心配になる。
「やっと、電車きたね」
琴音が暑さで上気した顔で私に言う。
頬が真っ赤になってるのは暑さのせいだろうけど、それでいっそう可愛らしさが増すのはどういう原理なのだろうか。
夏休みだからか、いつもなのか知らないけど電車は座る席は無く立っていなくちゃいけなかった。
背中にまで汗をかいて、服が汗を吸って気持ち悪い。これだから外は嫌なのだ。
「電車内は涼しくて良かった。後は乗り換えばっかりだからそんなに暑さは感じないと思うよ」
誠は目的地の事ら辺に詳しい様で、こっから先は家出てすぐの釜茹地獄はないと言う。
かくいう私も電車に乗ってしまえば引き返すのは勿体ないと感じてしまうタチで、ワクワクが蘇ってきてたりもする。
「ねぇ」
「どうした?」
「あのね、ポケセン終わったらでいいんだけど……ううん、やっぱなんでもない」
「嘘だね」
「嘘だな」
2人に頼み事、というかお願いする事が妙に恥ずかしくて、こそばゆくて誤魔化したら、セオリーを無視して詰め寄ってきた。
あれ?こういう感じの時って、何か察しても「そう?」とか、「変な紗奈」って感じてウヤムヤになるのではありませんでしたっけ?




