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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第4章:仲直り編
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80話 告白

「ちっ、気付いちまったか」

「小桜さんと一緒に食事する機会があって、料理をしたがらないって情報も掴んでいましたから」


昼休みのアレは違和感があったので授業中に情報整理をしていたら1つの仮説に辿り着き、小桜さんには先に帰ってもらった後、檜山先輩のバレー部が終わるまで待ち続けて、今は一緒に下校しながら話している所だが、檜山先輩の機嫌はすこぶる悪く、無駄に凄んでくるけど、こっちも引く事はできない。


「もう終わった事だ」

「でも解決はまだですよね? 小桜さん、妹から一緒に料理しようって誘いだけは、頑なに断っているそうですよ」


最初は料理下手だからと思ったけど、小桜さんの食事は淡白というか、無関心と評するのが正しい。つまり料理を、食事を楽しめない理由があるのだ。


「事情を知ってどうする気だ?」

「俺がやれる事を見つけます。この左足が治るまで、小桜さんには助けられっぱなしでしたから」


恩を受ける事は恥じゃない。

受けた恩を返さないのが恥なんだ。


これは偉人の名言ではなく、何処かの本か何かでポロッと出た他愛もないフレーズだけど、正にその通りだと感じて、忘れられない言葉になっている。


そして檜山先輩が俺を睨み付けながら尋ねてくる。


「お前、小桜に告白したか?」

「いえ、まだです」

「ふーん、じゃあ駄目だ」


こう言って鼻で笑われた後、更に付け足してくる。


「勘違いするなよ。これは意地悪じゃなく、ペラペラ話していい事じゃねーって意味だ。恋人でもねー他人野郎に話す気はない」


「…………………………分かりました」



「だったら今すぐ小桜さん家に直行して、告白してきます」

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