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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第3章:謎のご褒美編
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57話 隠れたデートスポット

歩きまくった後の足湯は気持ちイイ!!!!


旅館の外にある、簡素な木造建ての屋根付き建物に足湯があり、結構賑わっている。それに足湯なら手間なく短時間で温泉体験できるから、日帰りなら温泉よりも都合がいいかもしれない。それに……


「カップル多いなぁ」


温泉は基本的に男女別々だけど、足湯なら勿論OK。なので足湯でくつろきながら雑談・リラックス・いちゃつく等、様々な形で愛が育まれている。そして俺はズボンの裾を上げ、怪我の左足も足首までならOKなので足湯に付ける。そして小桜さんは、


ヌギヌギ(靴下を脱ぐ)


足湯の前で腰を下ろしてから膝を曲げ、いそいそと紺色の靴下を脱いでから、黒のレギンスをたくし上げ、小桜さんの素足・膝下があらわになる。


何でこんなにドキドキなの?


服を脱いだ訳じゃなく、露出も殆どないのに艶っぽく見えるのは、俺が思春期だからか? それとも、俺は足フェチだったのか? マニアック過ぎて扱いが難しいな。そんなアホな事を考えてるうちに、小桜さんが俺のすぐ横に座り、両足を足湯につけると。



「………………………………………んっ、あぁ」



エロいよ小桜さん!!


足湯が気持ちイイのは分かるけど、小声で喘がないで下さい!! 実際は自然に出ちゃった声だろうけどさ。


「あ、足湯、気持ちイイですね」


コクコク(首を縦に振る)


とりあえず俺が動揺しているのは気付かれてない様で、まずは落ち着こう。状況を整理しよう。


この鎌倉旅行は俺へのご褒美であり『小桜さんがやってみたい事』だけど、小桜さんは鎌倉にご執心という感じじゃなく、旅行好きって感じでもない。それにこの旅行には意図がある気がする。行先が決まってるみたいで、駆け足観光になっているのが根拠だ。


こんな事なら、最初に謝って内容を聞けばよかった。


そんな後悔に天を仰いだ後、なんとなーく向かい側のカップルを見ていたら、薄着のお姉さんが足湯から上がろうとして


ちらっ (パンチラ)


「おおっ、赤あいたたたたたたたたたたた!!!」


真横から頬を抓られ、小桜さんがご立腹だ。


「いや、見えたのはホント偶然で」


そんな小声での謝罪は撤回され、足湯タイム終了となりました。無念だ。

足の魅力表現は難しいです

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