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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第3章:謎のご褒美編
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51話 小桜先輩?

小桜さんと一緒の帰り道、松葉杖通学もすっかり慣れて、初登校の慌てっぷりが懐かしいくらいだ。左足の回復も順調で、松葉杖が1本になる日も遠くないだろう。


そして治ったら部活を……と言いたいが、出遅れたから気が進まない。


因みに檜山先輩はバレー部、織田は手芸部、そして小桜さんは帰宅部で、だからこそ一緒の下校である。朝も一緒だし、今後も2人で登下校できるのなら、高校の部活青春は諦めるのもアリだな。何故か美羽ちゃんも俺の部屋で待ってるからね。


「そういえば、もうすぐテストが返ってきますけど、小桜さんは大丈夫ですか? 俺の勉強付きっ切りでしたけど」


コクコク(首を縦に振る)


小桜さんは去年のテストで全部10位以内で、クラスでは寡黙な秀才キャラとして認識されているそうだが、学校では病院以上に寡黙で、2人なら喋るけど3人以上の会話が苦手って人を極限まで強化したのが小桜さんなのである。


そんな癖のある人柄だけど、クラスではそれなりに親しまれ、檜山先輩のヘルプでバレー部の手伝いをした時には「小桜先輩」と呼ばれたりと、何だかんだで上手くやっている様で何よりだけど、


「小桜さん」


そう言ったら、俺の方を振り向いてくれた。じゃあ…



「小桜先輩」



ぴたっ (歩みが止まる)


あっ、硬直しちゃった。しかも不思議そうに俺の顔を見ながら無言で迫って来て、


「いや、今さらですが小桜さんは年上の先輩で、校内で『さん』付けはマズいかなーって」


何事にもケジメがある訳で、ちゃんと確認すべき事だと思うのですが、



「……………………………………………………さん」



「えっ? ……つまり、今まで通り?」


コクコク(首を縦に振る)


何故か力強く念押しな姿勢だったので、とりあえず先生の前とか以外では、今まで通りという事になりました。

タイトル事情も含めて、小桜さんは小桜さんという事で。

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