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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第3章:謎のご褒美編
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47話 小桜さんの意地

「はい、はい、そうです。……………すみません。……………はい、更に遅れる様ならまた電話しますので」


携帯で高校に連絡して、事情が事情なので遅刻は大目に見てもらえて、校門前で保険室の養護教諭が待機してくれる事になりました。


「とりあえず、色々大丈夫になりました」


ほっ  (安堵の表情)


「だから小桜さん、先に1人で学校に行って下さい。次の急行に乗って走れば、ギリギリ間に合うかも」


フルフル(首を横に振る)


ぐっ、こういう時の小桜さんは強情だ。今は駅ホームの先頭付近にいて、俺が乗ろうとしている電車は急行後に来る各駅停車だ。駅員さんの助言で「可能な限り人混みを避けて移動した方がいい。時間がかかるけど、その方が嫌な思いをしなくて済むから」だそうだ。


それから説得を続けたんだけど、小桜さんは譲らず、急行電車が来ても見向きもしない有様だ。


「分かりました。じゃあせめて遅刻するって連絡して下さい」


この要請には頷いてくれたんだけど、小桜さんが携帯を出した後に硬直、いや葛藤かな? とても難しい顔で携帯を眺め続けていて、それから恐る恐る高校の電話番号を選択、あとは発信を押すだけだが、指先がプルプルしっぱなしで、押そうとしては躊躇、また押そうとして…


「すみません。無茶な事を言いました。俺が電話しますね」


改めて高校に連絡した後、各駅停車の電車が到着。駅員さんに見守られながらの乗車となった。



   ~高校最寄駅到着~ 



到着と同時に血相を変えた数人の生徒達が猛ダッシュで階段を駆け上がり、走ればギリギリ間に合うかもって方々だが、小桜さんは一切動じず俺にベッタリで、清々しい程にブレないなぁ。


それからエレベーターを使って駅から出れたけど、高校は徒歩20分という距離で、気が滅入るなぁと思っていたのだが、俺は小桜さんを過小評価していたらしい。或はここまでのグダグダっぷりに責任を感じていたのかもしれない。駅前道路に出た途端、小桜さんは迷わずタクシー乗り場に移動して挙手、体力を一切使わずに高速移動ができる扉が開いたのだ。


「えぇ……、コレってアリなの?」


コクコク(首を縦に振る)


超庶民なので、タクシーというブルジョア移動は想像すらできなかった。確かに俺は怪我人で遅刻間際だからセーフっぽいけど、初登校がタクシーってどうなの?


そうしてタクシーに乗ると、運転手さんも遅刻寸前という状況を察して急加速、駅ホームで猛ダッシュをした生徒達をぶち抜き、あっという間に高校前に到着しちゃいました。今までの苦労は何だったんだと思いたくなる程に。


それから小桜さんは校門で待っていた養護教諭に頭を下げてからクラスに向かい、時間的にテストはギリギリで間に合うだろう。因みに俺は汗だく・無理な移動で体が軋みまくりだったので保健室に行く事となり、更に1年教室は3階でエレベーターもない校舎なので、特例として保健室でテストをする事になり、クラスメイトとは誰一人会えませんでした。


「なんだこの初登校」

改訂に時間をかけ過ぎたせいか、またテンポが悪くなってしまった気がする。反省です。やっと学校に到着できたので、そろそろ登場人物を増やさないとです。

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