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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第2章:小桜姉妹編
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31話 アンケート結果

「うわぁ、すっごい餃子の量」


昼食になったけど、メインが餃子で、大皿には規則正しく円盤状に並べられた大量の餃子があり、今も第二弾が焼かれている最中だ。


「とっても美味しそうだけど、何で餃子?」


駄目じゃないけど、来客料理としてはどうだろう? そう疑問に思っていたら、料理を運んできた美羽ちゃんが答えてくれた。


「だってお兄ちゃん、餃子が大好きですよね?」

「うん、そうだけど、何で知ってるの?」

「これにそう書いてありましたから」


そう得意げに差し出してきたのは、小桜さんがお見舞い初日に持ってきたアンケート用紙で、どうやらあのアンケート(01~03話)は美羽ちゃんの要望で、それで小桜さんが駆り出されたらしい。まぁ、助けられた相手がどんな人間なのか、事前に知っておきたいと思うのは当然だろう。


あと姉妹のやり取りを見るに、小桜さんは妹に甘いというか、逆らえないらしい。だからこそあの時、アンケート記入を最優先にして、暴走しちゃったんだろうなぁ。基本的には仲良し姉妹っぽいけど、小桜お姉ちゃんの苦労は堪えない様である。


それから準備が整い、餃子パーティーが始まって、美羽ちゃんお手製の餃子を食べてみると


「美味しい!」


豚ひき肉・キャベツがメインの王道レシピだけど、肉汁はしっかりと閉じ込められ、具も隙間なくみっちりと詰められているから、食べ応えがあって超美味しい! サイズはお店の餃子と同じだけど、具の密度が全然違う。こういうコスト面を気にせずな所が、手作りの強みだ。


「本当ですか? 頑張って作ったから、とっても嬉しいです」

「お世辞じゃないよ。これなら幾らでも食べられるって」

「良かったー。ずーっと練習した甲斐があります」

「ん、ずーっと?」


気になって周りを見てみたら、小桜さんとご両親が苦笑している。どうやら今日に至るまで、餃子祭りだったらしい。なんか、ごめんなさい。責任持って全部食べますので。


「ところで、何でお兄ちゃんは餃子が好きなんですか?」

「それは俺の母さんが餃子名人で、週の半分は餃子が出てくるんだ。しかも変わり種が豊富で、全然飽きなかったから、気付いたら好きになってた」

「変わり種?」


「餃子は豚ひき肉・キャベツが一般的だけど、それ以外の具だよ。我が母はチーズ・エビ・キムチ・トマト等じゃ飽き足らず、ウインナー・手羽先をはみ出た感じに包んだり、シーチキン等の缶詰の中身を入れたり、手当たり次第に詰めるんだ」


「へぇー、そうなんですね」

「うん、餃子はよっぽど変なモノじゃない限り、美味しく食べられるから」

「じゃあ明日から、それも作ってみますね」


   ぴたっ


この提案に、小桜さん・ご両親の3名が固まってしまった。ヤバい、このままじゃ小桜家が餃子エンドレスになっちゃう。


「美羽ちゃん。折角だから、俺の家で一緒に餃子作ってみない?」

「えっ? ゆうお兄ちゃんの家に行っていいんですか?」

「うん、ココと比べたらちっさい家だけど、それでもいいなら」

「勿論です。美羽、狭いのは全然大丈夫ですよ」


ふっ、どうにか小桜家の食卓を守る事ができた。そんなこんなで、餃子パーティは美味しく幕を閉じました。ましたんだけど。



「じゃあ次はプレゼントです」



そう言って美羽ちゃんが用意を始めたけど、いいのかな? 立場上、ここは遠慮せずにご好意を受けるべきなのは分かっているけど、子供にこれ以上たかるのは気が引けるなぁ。


「美羽の気持ち、全部受け取ってね。お兄ちゃん」


うん、この笑顔を裏切ったら男じゃない。だからどんな物を貰っても笑顔で受け取ろうって決心してから、思いのほか巨大な袋を持ってきた美羽ちゃんと対峙した。

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