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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第1章:入院生活編
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19話 謎の準備

休日のお見舞い時間は平日よりも早く、13時からになっている。そして今日は両親が来たけど、程なくして小桜さんも到着してしまい、鉢合わせになってしまった。


小桜さんはしきりに頭を下げ、そんな態度に俺の両親は「気にしなくていい」「毎日お見舞いありがとう」「むしろ勉強まで教えてくれて、感謝するのはこっちよ」「そもそもゆうが鈍臭いせいでこの様なんだから」という、あんまりなお出迎えである。


しかも「これからも宜しくね」という言葉に、小桜さんがコクコクと頭を下げ、2人して ( ・ㅂ・)و ̑̑ ポーズで去っていったのがすっげー腹立つ!!


「すみません。能天気な親共で」


フルフル(首を横にふる)


「それと両親にも伝えましたが、回復は順調、あと一週間でベッド生活からおさらばです。その後に松葉杖の練習して、問題なければ予定通りGW前に退院、5月から高校復帰です」


小桜さんがお見舞いに来てから1週間弱、早かったけど、楽しかった。もし来てくれなかったら、きっと退屈な入院生活だっただろう。怪我は不幸だけど、小桜さんの妹を助けた事で、こんな縁に巡り合えたんだし、”災い転じて福と為す”って所だな。


「そういえば、小桜さんの妹ってどうしてます?」


元気らしいけど、全く情報がない。てゆーかあの時は咄嗟で、顔すら朧気おぼろげなんですけど。そんな今更な疑問をしてみたら。


「…………………………………」(首を傾げる)


んん? 今までにない反応だ。元々小桜さんは常に困った感じだけど、今回は特にどう答えるべきだろう?ってお悩みな様子だ。


「いや、別に妹さんもお見舞いに~って催促じゃないので。どんな子かな~とか、今何してるかな~とか」


「………………………………………準備、してる」


「準備?」


予想外の言葉が出てきたと思ったら、小桜さんが焦った感じでブンブン首を横に振ってきて、どうやらこれ以上はNGらしい。まぁ、準備中?って事はいずれ会えそうだし、それでいっか。そう納得してから、恒例の勉強会スタートとなった。

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