14話 ご褒美は羞恥プレイ?
サンタクロースのプレゼントは何だろう? それが分からないけど、胸がワクワクして毎晩眠れない子供が昔の自分だった。なので具体的に設定するより、不明確な何かで期待する方がやる気がでる。
例えるなら、綺麗な人が『これができたら、いいことしてあげる』って誘ってくるアレである。因みに、この話を中学友達にしたら『おまえ変態だな』って失笑されちゃいました。
そしてこの要求に、小桜さんが固まっている。それから俺の要求が理解し終わったのか、自分で鍵をした棚を開けようとして、でも鍵は俺にもう渡しちゃったので困った感じになっている。
「あれ? 世界一周とか、無理っぽい事ですか?」
フルフル(首を横にふる)
「一緒じゃ出来ない事ですか?」
フルフル(首を横にふる)
「ならいいじゃないですか。ささやかな願いでも全然OKですけど」
そう言ったけど、小桜さんはワタワタしたままで、てゆーか照れてる? 何か恥ずかしそうにも見えるし……、あれ? そんな気は全くなかったけど、もしかして羞恥プレイ要求みたく「ぐへへ」展開になってる!?
「すみませんでした。じゃあこの案はボ…
ボツにしようと思ったのに、ワタワタしていた小桜さんが意を決した表情になってから、首を縦に振ってきた。
「えっ? でも、今のはパッと思い付いた案で、却下でも全然構いませんけど、いいの?」
コクコク(首を縦にふる)
「いやでも、無理してません? 本当に大丈夫?」
コクコク(首を縦にふる)
ううーん、これ以上の遠慮は拗れそうだし、きっと羞恥プレイ云々は考え過ぎだろう。元々は俺からの提案だし。
「じゃあご褒美、楽しみにしてます」
この言葉に小桜さんが頷いてくれたけど、よーく見てみると、やっぱり照れた感じで小さくモジモジしてて、本当に変な要求じゃないんだよね?




