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小桜さんは義理堅い  作者: 奈瀬 朋樹
第1章:入院生活編
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10話 思春期の葛藤

いやいやいやいやいや!


本能でノートを開きそうになった所で制止、その後に葛藤しつつ、これは勉強だから問題なしって免罪符で突き進もうとした後、小桜さんに知られた場合の想像をして悶絶という無限ループが延々と続いている。


だってこれ、下手なエロ本よりも破壊力ありそうじゃん!!


高校1年生という多感な時期の女の子が書いた保健体育の情報、もしかしたら男の子には知る由もない秘密情報が記載されている可能性が0だと、誰が言いきれるだろうか!


いやでも中学では実技は別だけど、授業は男女一緒で、テスト内容も同じだった筈だ。だから案外、ふっつーの情報しか書いてない可能性もある。てゆーかそうに違いない!


自分が女性経験のない子供だから、こんなアホみたく気が動転しているんだろう。それにいざとなったら見なければいい。そう思ってこのノートを遠ざけようとしたのだが、


「………………手放せ、ないだと!」


このノートを見ないという選択肢が正解なのは分かっている。だが、もし、もしもだ。この情報を得る事で、俺は男として大きく成長できるのではないだろうか? それにいい子ぶって謙虚過ぎる男は、きっと何も得る事はできない! てゆーかこのノートの存在を知ってしまった以上、見ないままぐっすり安眠なんて出来る訳がない!!


リアルJKの保健体育ノート。それは男にとってデスノートよりも価値があるだろう。いや、別に殺したい人はいないし、新世界の神になる気だってサラサラないけどね。


それにきっと内容は普通で、いかがわしい情報なんて何もない。それを確認するだけだ。その事が分かって「俺って馬鹿だなー」って自虐するまでがテンプレだ。それに見なかったら絶対気になって寝不足になるし、明日からの勉強に集中もできない。だからこのノートは見る必要があるんだ! それに小桜さんも見ていいってサイン出てたし、だから見てもいいんだ!!


そんな言い訳を重ね続けて、遂にノートを開く。

そして第1ページ目の最初に書いてあった文字は、



『★特別授業★ 彼氏との付き合い方(15禁)』



もう言い訳は無駄だと悟り、一語一句読み漏らさずに突き進む事を、神に誓った。

下品(キャラ崩壊?)でごめんなさい

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