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第9話 I高校のお嬢様 その2

〜放課後 廊下〜

隆に一目惚れしてしまった杏奈は、隆を追いかけていた。

「いつもあの睦月君の近くにある美伽は、睦月君とどういう関係なのかしら」

ジーッと見て言った。すると美伽が突然後ろを振り向いた。サッと杏奈は近くの壁に隠れた。

「どうした?美伽」

「教室に忘れ物!!先に帰ってて良いからね」

「はいよ」

隆は家に帰って行った。美伽は教室に戻った。

「今がチャンスか」

杏奈は急いで美伽が入った、1年3組に行った。


〜1年3組〜

「どこだ?あったあった!!筆箱!!」

美伽はそう言って、筆箱をバッグに入れた。するとドアから人の気配がしたので、見ると、杏奈が立っていた。

「あのう。そこで何をしてるんですか?杏奈さん」

「いやぁあなたと睦月君の関係を知りたくてね」

「え?」

その時だった美伽は直感ですぐ気が付いた。

「杏奈さん。まさかあなたも能力者・・・?」

「えぇそうよ」

すぐに美伽は構えをとった。すると足に何かが絡み付いてきた。

「え?なにこれ!!」

「見て分からない?」

バランスを崩して、床に倒れた。その時机が倒れ、ガタガタと音を立て、他の周りの机も倒れた。急いで足に絡みついた物を取ろうとした。

「これはツル?」

それを切ろうとした時に触ってようやく気が付いた。

「どういう事?まさかあなたの能力って・・・ツルを操る能力?」

「少し違うわね。私は植物を操る能力。生み出す事だって出来るのよ」

美伽の手もツルで縛った。そして身動きが取れなくなった。

「私はあなたと睦月君の関係を知りたいだけなの。さぁ早く教えなさい。教えてくれたら、解いてあげる。でも教えてくれないのなら」

ツルが首を巻いてきた。

「このまま首を締めて気絶してもらうわよ」

「私と隆君はただの幼馴染・・・うぐっ」

段々と苦しくなってきた。

「本当にそれだけなのかしら?」

杏奈が美伽を締め付けていると、横から何かが飛んできた。

「なっ!」

杏奈は直ぐに体を後ろに動かした。なんとか避けられたが、顔に擦り傷が付いた。しかし気を晒した為、ツルから美伽を解放してしまった。美伽は喉を撫でてゴホゴホと咳をしていた。

「危なかった。死ぬかと思った。お茶を残しておいて良かったわ」

美伽は近くの机に掴まり、ゆっくりと立ち上がった。

「どうして2年生の杏奈さんが、1年生の隆君の事を私に?」

「それは関係がないわ!私はあなたと睦月君の関係が知りたいだけなの!!」

木の太い枝のような物が多数出てきて、それらが絡まり1つになると、思いっきり美伽を突き刺してきた。美伽は急いで水の壁を作ったが、貫通してきた。

「あっ!!!」

右に飛んで危機一髪避けられた。するとまた同じ物が飛んできた。

「壁が貫通するなら!!」

水でその木の枝の塊を弾き返した。

「くっ!」

「助かった・・・」

油断する暇はなかった。間髪入れずにまた攻撃してきた。

「うわ!!」

仰け反りまたかわせた。

「どうして攻撃してくるんですか!!」

「私にとって邪魔な存在は倒す!殺しはしないけど、もう邪魔などしてこないようにコテンパンにしてやるわ」

「・・・」

美伽はジーッと杏奈の目を見た。

「言っても意味がないようですね。このままだと本当に私がやられるかもしれません。だから私も本気でやらせていただきます」

下に木の枝が沢山伸びてきて、まるで結界のように美伽を囲んでいた。

「私の能力が負ける訳ないけどね」

美伽はお茶を幾つもの水玉に分けて、弾丸のように撃った。だが杏奈は

「そんな物で私を倒せるとでも思ったの!」

直ぐに弾き返された。しかし美伽はニヤリと笑った。

「成功したわ。別に私は貴方に向けて撃った訳じゃない。そこの窓の小さな隙間に向けて撃ったのよ」

「何を言って・・・」

振り向くと窓が少しだけ開いていて、その先に水道があった。この高校にはクラスの前には必ず水道がある。水玉は蛇口を捻り、水を出していた。

「国によって飲めないのもあるけど、日本の水道水は基本飲めるから、操れるわ!そしてもう充分。こんだけ水があれば、作れる!」

水の形はどんどん変わっていき、人型になった。そして人型になった水は、窓を開けて、教室内に入ってきた。

「さぁて挟み討ちよ」

「こんなの!!」

床から木を生やし、その木の根っこで水人間を攻撃した。見事にその根っこは水人間を貫いたしかし

「なっ!!」

水人間は根っこを掴んだ。

「それは水なのよ。生き物じゃない。ただ私が能力で動かしているだけのただの水。だからどんなに攻撃しようと、決して効かないの!!」

水人間の手が伸びた、そして水人間の拳が杏奈の頰にヒットした。

「うぐぁ!!」

「形勢逆転よ!!」

周りの植物は段々枯れていき、そのまま消えて行った。

「くっ!」

水人間は美伽の横に立ち、そしてチラリと杏奈を見た。美伽は杏奈を指差して

「まだやろうって言うのなら、私は受けて立ちますよ。しかし実質2対1のこの状況。不利なのはあなたですけどね」

「くっ・・・」

杏奈はゆっくりと立ち上がり、そして美伽を見て改めて聞いた。

「分かった諦める。だけど最後にもう1回聞くわ。あなたと睦月君の関係は?」

「幼馴染よ」

「ふぅん。分かったわ。信じる。だけど本当に普通の幼馴染でそれ以上でもそれ以下でもないのなら、私が睦月君をもらっても良いのよね?」

美伽は慌てて

「なんでそう言う事になるんですか!!」

「ここだけの話。私は睦月君に一目惚れをしたわ。だからあなたが邪魔で攻撃したのだけれど、あなたがただの幼馴染なんだったら、恋人じゃないのなら、それで良いわ」

杏奈は扉を開けて、教室から出て行った。美伽は溜息を吐いて、片付けをして教室を出た。

「筆箱を取りに行っただけなのに、とんでもない事になったわ・・・」

学校から出ると、隆が居た。

「先に帰ってて良いって言ったのに」

「危ないだろ。お前1人だと敵に襲われるかもしれねぇし。というより遅かったな」

「ちょっと探すのに手間取っちゃって」

「そうか。それじゃあ帰るぞ」

2人は家に帰って行った。


〜車〜

「お嬢様。遅かったですね。やはり能力を使って人を襲ったんじゃないんですか?」

「あなたには関係ないでしょう」

「能力乱用してはいけませんよ。もし見つかると、森山家自体が崩壊してしまいますからね」

「あなたは普通の人間なのに、どうして能力者家族だと分かっているのに、森山家の執事をしているの?」

執事は運転しながら笑みを浮かべて

「さぁ。どうしてでしょうね。自分でもわかりません。普通は能力者に対して険悪感を抱くものなんでしょうが、私はそんなのありません」

「あらそう」

杏奈は車の窓から離れていく学校を見た。

〜能力者プロフィール〜

「今回はこの人!!」


能力者名

森山モリヤマ 杏奈アンナ 17歳


能力

植物を生み出したり、操ったり出来る能力


ステータス(10点満点中)

見た目10・頭脳9・攻撃力5・スピード3・器用4

精神3・体力2・友情4・悪の心2・善の心4


弱点

植物なので火に当然弱く、少しでも意識を逸らすと、その瞬間枯れていき、消えていく。


「という事は私だったら簡単に倒せる相手って事よね?」

「うん。まぁそうだね。私は能力水だから、結構キツかったけど、なんとか勝てたわ」

「というより、相手が大人しく降参してくれてよかったわね。そしてあなたのそのなに?水を人型にして、攻撃するっていうやり方。確かに普通の人や、ああいう能力者には、かなり有利になるわよね」

「挟み討ちできるからね」

「というかここは能力者の説明だから話を戻しましょうか。なんかあなたの能力の説明みたいになっているからね」

「そうだね。彼女は森山不動産とか色んな会社を持っている森山家の長女。ルックスがとても良くて、どうやら隆君の事が好きみたい」

「あら恋敵ね」

「ふぁ!?」

「ふふふ。その同様っぷり、やっぱり睦月君の事好きなんでしょう?」

「うぅ・・・」

「まぁ相手は金持ちで、結構な美女で、年上で、頭も良いけど、頑張れ!」

「うぅ・・・頑張れと言われても・・・」

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