第7話 なんかカマイタチみたいな能力
なんか後書きでおまけというか、これからもしていく予定の、能力プロフィール紹介というのを書いたので、それも見ていただけると嬉しいです!٩(>ω<*)و
美伽は立ち上がった。すると足首を切った。
「あっ!!」
足がぐらついた。その時鞄のチャックの少し開いた所から、コーラゼロの口の部分が出てきた。
(これだ!!)
「美伽!!」
隆が美伽の腕を掴んだ。すると美伽が鞄からコーラを出した。
「これで!この傷を付けている物を見れるかも!!!!」
「そうか!」
隆が蓋を開けると、中のコーラがどんどん出てきて、小さめだが壁の様な物を作った。すると壁から幾つかの、空間が出てきた。
「これは!」
「まさか敵は真空を作り出し、それを刃物の様にして襲って来ているのか!!」
水の壁を突き抜けて、美伽の腹に当たった。
「うっ!!」
「美伽!まさか!あいつ俺よりも邪魔な美伽を殺す気なのか!だがもう奴の能力は分かった。そして居場所ももう分かっている」
隆は右の塀に手を付けた。
「さぁ。痺れな」
すると手から何百ボルトもの電流を出した。電流は塀を伝って行った。
「ぐぁ!!」
男の叫び声が聞こえた。
「奴はあそこだ」
隆は右を指差した。美伽は隆に聞いた。
「どうして分かったの?」
「普通に奴の声があそこから聞こえたからだ。楽勝な戦いだったぜ」
隆は右を曲がった。すると右手で左手を抑えている男を見つけた。
「はぁはぁはぁ」
「お前か。俺達を襲っていたのは」
「この人が・・・」
「この野郎!!!よくもやってくれたなッ!!」
右手を上へ大きく上げた。しかしコーラに思いっきり殴られた。
「ふんがぁ!!」
男は吹っ飛び、向かいの塀に体をぶつけた。
「させないわよ」
「良くやったな。美伽」
「ひぃ!!」
負けを確信したのか、逃げようとした。すると地面に伝わってきた電流により、体が痺れて、その場で倒れた。
「能力というのには、必ず1つは弱点がある。お前の能力の弱点は1つ1つの力が弱い事だ。だから近付かれたら、お前はもう何も出来ない。というより能力自体には、防御する方法がないから、自分を守れない」
「助けてくれ!!ただ景都に命令されて仕方なく・・・」
男の命乞いを無視して、隆は美伽に
「どうする?こいつ」
と聞いた。美伽はいつもどうしてるの?と聞き返した。隆は笑って
「もう俺達に戦いを挑まねぇよう、体に教え込んでいる」
と答えた。
「まさか・・・。そんな事しねぇよな。もし俺が病院送りになったら慰謝料を払ってもらうぞ!!!」
「ふぅん。そうかい!!」
隆は男の顔面をぶん殴った。男の顔にビリビリと電気が通った。
「ぐはっ!!」
1発KOだった。男は気絶した。
「よぉし」
隆はしゃがみ男と目線を合わせた。男が目を覚ますと
「兄貴の居場所を教えろ」
と言った。しかし男は
「俺は何も知らない」
と答えた。隆は男の胸ぐらを掴んで
「知らねえって事はねぇだろ!!お前は俺達を殺せって命じられたんだよな!!兄貴に!そんならよ!!兄貴が今どこにいるのかとか分かるだろ!!せめて都道府県のどこにいるかとか、広い範囲でも良い!!とにかくどこにいるのかを教えろ!!」
「だから知らねえんだよ。俺たちの様な下っ端の奴らは、景都とかいう奴からは直接話したりはしない!!必ず電話越しか、景都の秘書的な奴が、命令を下すんだよ!!だからどこにいるのかとかは知らねえんだ!!知りたいなら、その秘書的立ち位置の奴を捕まえろ!俺みたいな下っ端を捕まえても意味がねぇぞ!!」
「そうかい」
隆はまた1発殴った。と思ったら胸ぐらから手を離して、何発も連続で男の顔面を殴った。
「ぐぁば!!」
男はそのまま地面にぶっ倒れた。そして再び男の前に立つと
「さてこいつをどうする?」
とまた美伽に聞いた。今度は美伽は
「そうね。さっき隆君が言った通り、もう私達を襲ってこない様に、再起不能にする?」
「あぁ」
隆は頷き、男の顎をぶん殴った。男は気を失った。
「こんな人達と毎日の様に戦ってるの?」
美伽が右腕を左手で抑えて言った。
「あぁ。大変だぜ。毎日突然攻撃してくるんだからな。お前もこの世界に入った以上、こういう事には気を付けた方が良い」
隆はそう言うと、家に帰った。美伽も隆の後を追いかけた。
〜隆の家〜
隆が自分の家に入ると、バッグを玄関に置いて、まずTVを見た。TVで偶に景都の話が出る。
「兄貴について何か言っているかな」
景都の名前は出なかったが、また殺人の話が出てきた。というより殺人事件はニュースでよく見るのだが、この殺人事件は少し違い、もう26年も前から続いている大量殺人である。しかも殺人の対象は、全て能力者反対と言っている人である。この事から能力者が起こしている殺人事件であると分かっている。皆が能力者を嫌う理由は色んな理由があるが、この事件もその理由の内の1つだ。
しかし隆にとってはこんな事件興味無かった。今隆が興味のあるニュースというより、事件は景都に関する事件だけだ。
「兄貴は今日何もしていないみたいだな」
そう言うと、隆は録画していたアニメを見たり、TVゲームをして暇を潰した。
〜美伽の家〜
「これからもあんな人達と戦う事になるなんて・・・。私達これからどうなるのかな・・・」
そう言いながら、窓から隆の家を見ていた。
「でもやるしかないか。隆君をこの能力で守り、隆君達と共に敵を倒していく!それしかない!」
改めて美伽は覚悟を決めた。隆と共に景都を倒す覚悟を
〜能力者プロフィール〜
「どうもー!!水を操る美伽でーす!!」
「火になれる夏子でーす」
「・・・」
「・・・」
「しょーもない始まり方してしまったね」
「はぁ。しようかどうか迷って、結局した結果がこれなのね」
「まぁ仕方ないかな。取り敢えず第1回能力者プロフィールはこの人!!」
「無理矢理始めたわね」
能力名
風間 勇人 18歳
ステータス (10点満点中)
見た目4・頭脳4・攻撃力1・スピード7・器用5
精神2・体力4・忠誠度3・悪の心5・善の心0
能力 真空を作り刃物の様にして飛ばせる能力
弱点 1つ1つの攻撃が弱いので、近寄られると、何も出来ない。
「能力だけ見ると強いんだけど、弱点が決定的よね」
「うん。能力だけだと、隆君と私みたいに何が何なのか分からず、傷だらけになってしまうわ。そしてそのまま傷を付けられると、段々深くなって、そのうち血管、肉、内臓と切られていくわね」
「まぁ私には意味ないけどね」
「・・・うん。火になっちゃったら、幾ら切られても関係ないもんね」
「そうよ」
「良いな・・・その能力・・・。というより、私達の紹介していないのに、何で本編では名前も出ない、雑魚キャラと言っても良い敵キャラを紹介してんだろうね。私達」
「まぁ色々とあったからね。また追々私達の事も紹介してくれるでしょう」
「そうね。待とうかそれまで」
「それじゃあ今回はこれで終わりね」
「それじゃあ!皆!!!これからこの『選ばれ者達と不条理な世界』をよろしくお願いします!!」
「そういうのは、1話とかで言うべきでしょ」