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第6話 ハッカー霧矢

取り敢えず美伽も椅子に座った。そして霧矢に質問した。

「霧矢さんの能力って何ですか?」

「ん?あぁ。霧矢で良いぜ。俺の名前を呼ぶ時は。そして能力を教えてもらう時は、普通自分の能力から教えるもんだぜ?まぁ可愛いお前に免じて教えてやるよ」

霧矢はノートパソコンを開けた。美伽は霧矢の背後に周り、ノートパソコンの画面を見た。

「パソコンがどうかしたんですか?」

「まぁ見てろよ」

霧矢がパソコンの画面を触ると、謎のアプリが出て来た。

「これは?」

「ハッキングアプリだ。アプリを出して、パスワードを打つと」

now loadingという文字が出ると、すぐにパソコンのデータ全てが出てきた。

「俺の能力はこういう風に人のパソコン等のコンピュータをハッキング出来る能力なんだ。因みに仕組みを説明すると、俺のこの手に触れると」

スマホを借してみろと言った。言われた通りに霧矢にスマホを渡した。そして画面を触ると、またあのアプリが出てきた。

「凄い」

「だろ?俺の手がこういったコンピュータの画面に触れると、コンピュータの中に一瞬でコンピュータウイルスを送り込み、ハッキングアプリを作り出して、ハッキング出来るようにするんだ」

「なるほど。でも消したい時はどうするんですか?」

「消したい時は普通にアンインストールすれば良いだけだぞ」

霧矢がアプリをアンインストールした。

「ほら。安心しろ。1回アンインストールしたら、また同じ方法でアプリを出さない限り、ハッキング出来ないから」

「相変わらずしょぼい能力ね」

霧矢が夏子に言い返す感じで

「良いんですー。別に弱くても。戦いに向いていなくても。俺の能力は敵の情報とかを知る為の能力みたいな物だからな。俺の能力が無きゃ景都の居場所は絶対に分からないぞ」

「居ても居なくても変わらないと思うけどねー」

「んだとぉ!」

「はぁ」

隆が溜息を吐いた。そして美伽を見て

「お前の能力は?」

と言った。美伽は何か飲み物ありますか?と聞いた。霧矢は冷蔵庫からコーラゼロを出した。

「これでも良いか?」

「大丈夫です」

美伽はコーラの蓋を開けて、コーラをペットボトルから出した。

「ほほぉ」

黒い水玉が机の上に乗った。すると黒い水玉は美伽の肩にピョンとジャンプして乗った。隆がそれを見て

「自分でジャンプさせたのか?」

と聞いてきた。美伽は顔を振って

「ううん。この能力私が何も命じなかったら、勝手についてきたり、さっきみたいに勝手に肩に乗ったりしてくるの」

「へぇ珍しいな」

霧矢が呟いた。

「何が珍しいんですか?」

夏子がその質問に答えた。

「能力はね。能力者の意思だけで動くんだけど、偶に自我を持っていたりする能力もあるの。なぜ能力に自我があるのか。それは・・・」

「完璧に操れていないから」

隆が間に入ってきた。

「恐らくお前はまだしっかりと能力を操りきれていない。だから能力に自我が生まれ、勝手に動くんだ」

隆はそう言った。


〜数時間後〜

皆ゲームしたりして時間を潰していた。すると隆は立ち上がって鞄を持った。美伽も立ち上がった。

「どうしたの?」

「ん?いやもう帰る」

「そうなんだ。じゃあ私も」

「じゃあ私も帰ろうかしらね。こいつと一緒に居たら、襲われるかもしれないし。うわぁ怖い怖い」

「お前な・・・」

霧矢がそんな事絶対にしないと言った。夏子は笑いながら家を出て行った。隆と美伽も家から出た。

「また来いよ」

「はい!ありがとうございました!」

美伽はお辞儀をした。最後に能力を見せる時に使ったコーラゼロを貰っていた。


〜住宅街〜

美伽は隆の横に立って歩いていた。

「良かった」

美伽はそう呟いた。隆が何がだ?と美伽に聞いた。

「だって今まで私の事避けていたのは、私の事が嫌いになったからと思ってたんだもん。でも本当はわたしを巻き込まないために避けていたと知って本当に嬉しいよ。ありがとう」

「ふん。昔から遊んでたり、あの事件の後に泊めさせてもらったりしたのに、嫌う訳ないだろう」

「それもそうだね」

久々に一緒に帰り、話したので、緊張したが、嬉しかった。すると何かピシッと何か横を通った気がした。

「ん?」

「どうかしたか?」

「いや・・・何も」

右頬を触ると赤い血が手に付いた。

「え?」

すると今度は一気に右の前腕、首、左足の膝などから少量だが血が出てきた。

「うっ!!」

「なっ!!」

美伽は思わずその場に倒れてしまった。

「痛・・・。何?深い傷じゃない。というか浅い傷。まるで紙で切った時みたいに、浅い切り口が体中に・・・」

「早速か。全く」

隆はすぐに美伽の前に立った。すると隆の足や手からも血が出てきた。

「ぐっ!!」

「隆君!!」

「ハッハッハッ!!まさか自分から攻撃を食らいにくるとはな!!まぁ良い!!」

男の声が聞こえた。よく聞こえると、前の曲がり十字路から声が聞こえた。

「どこ?前には居ないから、右か左のどちらか・・・」

美伽がそう言った。するとまた頰を切った。

「うっ!!」

「敵の居場所を探すより、まずこの能力がなんなのかを分かってなきゃ駄目だ・・・。例え小さな攻撃でも、何度も食らったら、そのうち肉や頸動脈を切るぞ。むやみに近付くな」

隆が冷静に美伽に言った。

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