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第13話 キリスト教徒の女の子 その2

「この手は私を守ってくれているの!?」

ガラシャは男を見た。

「くっそお前!俺にこんな事してタダで済むと思うなよ!!必ずこの教会を潰してやる!!」

「嫌!!絶対にそんなことさせません!!」

ガラシャ立ち上がり光った手を握らせて、男を殴らせようとした。だが

「あぁ?」

「あれ?」

反応しない。握るまでは良いのだが、それからは全然動かない。

「どうして!?」

また男が立ち上がり、またナイフで刺そうとした。しかしまた弾かれた。今度は男の影が見えた。

「このクソガキ!!」

男は後ろから銃をバンッ!!っと撃った。

「ガラシャちゃん!」

エリカがガラシャの名前を叫んだ。死んだと思った。が

「これは・・・」

光った手が銃弾を受け止めていた。

「まさか・・・これって・・・」

光った手は、弾をポイっと捨てた。

「私を自動的に守ってくれている!!だけど、これは敵を攻撃する事が出来ない!!」

「もう・・・俺は・・・怒ったぞ!!!貴様!!」

するとエリカを人質にとった。

「今すぐ自分で自殺しろ。タダでさえ俺は能力者が大嫌いなんだ。それでこんなに馬鹿にされたんだ。許さない!!!」

「だからって・・・エリカさんを巻き込むなんて・・・」

「さぁ早くしろ。銃はこれを渡してやる。さぁ!」

銃を投げた。ガラシャはガシッと銃を手に持った。

「早くしろよ!!じゃないとナイフで少しずつこの女を切る」

もう男はナイフでエリカのふくらはぎを切り始めた。

「エリカさん!!!」

ガラシャは自分のこめかみに銃口を当てた。

「ガラシャちゃん!!駄目!私は大丈夫だから!!!」

エリカは慌て始めた。だが男の腕力は凄かった。そしてガラシャは目を閉じて、銃口の引き金を引いた。ドン!と音がなりガラシャは床に倒れた。エリカは足を引きずりガラシャの方へ向かった。

「全く。今日の所は帰ってやるよ。くっそ。腹が立つ。おい帰るぞ」

男達は帰っていった。皆はガラシャの所へ向かった。エリカは体を抱えた。しかし血が出ていない。

「え?」

ガラシャは目を開けてニヤッと笑った。

「良かった・・・騙せた」

むくりと体を起こすと、髪の中から弾が出てきた。皆が不思議そうにガラシャを見る。ガラシャはエリカの血が出ている足を見た。

「あっ!!エリカさん!その足・・・」

「大丈夫よ・・・あなたも無事で良かったわ」

エリカは涙を流していた。ガラシャはエリカの足を心配そうにみていると、またあの光っている手が出てきた。するとエリカの足に向かって、突っ込んでいき、エリカの足を貫通した。

「これは!!」

「ガラシャちゃん!?何を!?」

すると足の痛みがスーッと消えた。ふくらはぎを見ると、切られていた筈の傷も消えていた。他のシスター達もこれには驚いていた。しかしその前に聞きたい事があった。

「ガラシャちゃん。どうして能力者だというのを教えてくれなかったの?」

1人のシスターがそう聞いた。

「私も知らなかったんです・・・。初めてだったんです・・・」

ガラシャは目線を下に下げて、皆の目を見ないようにした。ガラシャはまだ小さな子供だが、大人しい子である為、人には迷惑を掛けたくないと思っていた。しかしこの時代能力者が居るというだけで、周りにいる人達も差別されるような時代なので、近くにいるだけでも迷惑になる。それをガラシャは理解していた。

「皆さん・・・その・・・殴られた怪我は・・・?」

皆は大丈夫と言った。


話しをした結果、ガラシャがここに居るのは色々と危険なので、別の場所へ移る事になった。

「イギリスはもう駄目よね。彼らは不動産などと言った所にも関係があるから、もうガラシャちゃんはイギリスには住めない。というより住めなくはないだろうけど、すぐに能力者だとバレる危険があるわ」

皆が話し合ってくれた。全員ガラシャが赤ちゃんの頃から居た人達で、ガラシャの事はよく知っている。なので、能力者だとしても、皆優しく接してくれている。すると1番よくガラシャの事を知っているエリカが

「私彼女と一緒に日本へ行きます」

と突然言った。

「どうして日本なのかしら?」

「私の知り合いが今日本で暮らしていまして、少しだけですが、私日本語を喋れるんです。そしてガラシャちゃんだけ、外国に行かせるのは心配なので、私も行きます」

「なるほどね」

ガラシャがそんなの悪いですよと言って、エリカを止めようとした。

「ガラシャちゃん。日本語は話せるの?」

「え・・・?それは・・・・・・」

「私が最低限の日本語と私達の様なキリスト教徒が使う日本語を教えてあげるわ」

「でも・・・教えてもらうだけでも良いですよ」

「駄目よ。お金はどうするの?あなたはまだ小さいから、日本では働かせてくれないわよ」

「うぅ・・・」

「大丈夫よ。安心して」

エリカはガラシャの頭を撫でて言った。


〜日本へ行く日〜

「エリカさん大丈夫ですか?」

「大丈夫よ。便の乗り方とかは、教えてもらっているから。それより手を離しちゃ駄目よ。迷子になっちゃうからね」

2人は手を繋いで、日本行きの便を探した。そして要約見つけて飛行機に乗った。

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