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嘘は内緒の始まり  作者: 凪野海里
11月
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2話 朝のB組

行の空け方難しすぎます……。

 学校に行くと、すでに小野塚先生の話は知れ渡っていて、教室じゅうがざわめいていた。




 みんなして、これは事件だから警察が学校にも来るんじゃとか、お通夜はどうするべきかとか。でも先生は一度自分たちを殺そうとしたし、今さら行くのも……。




 僕は頭をおさえる。

 ずきずきとした痛みが走り続けている。




「私は行くわ」




 そう言ったのは戸田さんだった。




「い、行くって……お通夜?」




 林道くんの質問に戸田さんは「当たり前でしょ」と腕組みをしながらそう言った。




「もちろん林道、あなたも行くのよ?」




「え、なんで!?」




「あなたもこのクラスの委員長でしょ? 委員長だったら行くのよ」




「えぇぇ…………」




 林道くんは心底嫌そうに顔をゆがめた。




「雪はどうする?」




 朝イチでいつもなら、「使う文房具どれがいいかな」と聞いてくる篠田が全く違う質問を僕にしてくる。

 僕だって、どうしたらいいかわからない。




 視線を教室にめぐらせると、後ろの席にいる海さんが目に留まった。

 腕を組んだまま何か考え込んでいる様子だ。




 僕はすぐにそちらへ向かって「おはよう」と話しかけてみた。考え事の最中に話しかけるのは悪い気がしたけれど、なんだかものすごく今、彼女と話したくなったのだ。

 しかし海さんから反応はなかった。




「海さん?」




 体を軽く揺すると、彼女の体がびくんと過剰な反応した。

 こっちを向いた彼女の顔は青ざめている。




「ど、どうしたの? 海さん」




「な、なんでもない!」




 彼女はそう叫ぶと、急いで立ち上がって自分の鞄を持って教室を飛び出した。




「海さん!」




 僕は慌ててその背中を追いかけようとすると、海さんは教室からでてすぐの場所で立ち止まっていた。

 勢い飛び出した僕は危うくぶつかりそうになって、慌ててブレーキをかけた。




「わたし、今日早退する……」




「え?」




 唐突すぎて僕はちょっと理解が追い付かなかった。




「理由はテキトーでいい。そうだな、インフルエンザ治りきってなかったかも、とか」




 って、インフルエンザにかかったのは2週間前じゃなかったっけ?




 思わずそう言いそうになった。




 海さんは駆け出す。




「海さん!」




 名前を呼ぶけれど彼女は振り返らなかった。




 やがて近くの階段を駆け降りる音が廊下まで響いてきた。

毎回、スマホで書いていたりパソコンで書いていたりと、気分によってバラバラでしたが、スマホ投稿に統一しようと思います。さぞ読みづらかったように思います。


これからもよろしくお願い致します。

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