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彼は彼女  作者: 櫻井
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告白7

本当に今日が終わってしまう。



ベットに入りながら、寂しさを感じていた。



今日という特別な日を終わらせたくないのに、今日はいつもより眠い。あんなに泣いたし、感情があっちに行ったりこっちに行ったり、結構疲れたんだな―



ポンッ



ん、通知音?半分寝てた。何だろこんな時間に。



せっ先輩だ!



『今日はありがとう。これからよろしくね。おやすみ。』



自分で連絡先聞いといて、連絡するって選択肢がなかった。そっか、これからはおやすみとかおはようとか言い合えるんだ。



たった三文が私の心を躍らせる。



返信しなきゃ。えーっと、



『こちらこそありがとうございました。


『こちらこそあ


『こ


『ご迷惑おかけしてすみ


『ご迷惑


...



ゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。どうしよう。なんて返そう。



先輩はなんでもスマートに出来ちゃうのに、私は何にもうまくできない。



『ありがとうございました。こちらこそ、よろしくお願いします。おやすみなさい。』



結局、先輩の言葉を敬語にしただけ…。うん、そんなものだよね。送信っと。



送ってしまった。大丈夫かな。大丈夫だよ、きっと。平気平気…でも



ポンッ



返信早っ!



『いい夢見てね。』



カッカッコいい。キザだ。



『先輩も。』



送ってしまった。何の悩みのなく、躊躇もなく…。



できるじゃん、私。



先輩と付き合ってるんだ。幸せ。



体がポカポカしてきた。内側からあったまってくる。



おやすみなさい、先輩。

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