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彼は彼女  作者: 櫻井
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告白4

何を言い出すかと思えば。



「ずるいです、先輩は。本気ですか?」



「本気。」


「そんなふうにいわれたら、好きでいていい気がしちゃうじゃないですか―。」


私、何言ってるんだろう。冗談だと笑いたい。気づかないふりをしたい。でも、どうしてもこれが私の飾らない本音だと分かってしまう。


「いいよ、好きでいて。というか、好きでいてほしい。」


真剣な顔で真っ直ぐこっちを見てくれる。なんでだろ、涙がー


先輩の手が頭に触れる。動かさないで。涙、我慢できない。


「泣いていいよ。」


先輩のあたたかい手と優しい声が、私を安心させる。もう、涙を止める気も無くなってしまった。先輩なら、なんでも受け止めてくれる、そう感じたから。


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