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自分のの名前は、犬井 良 。
年齢は18歳、勉強もスポーツもできず、姿形は醜いことこの上ない。それはもう自分でも自覚している。ついたあだ名は「モンスター」「化け物」「怪物」など、とても人間に与えられる名前じゃない。
こんなことを子供が言われているのに、両親は黙っているのか?と思われる人もいるかもしれないが、両親は自分が物心つく頃には、どこかへ消えてしまったらしい。
何か事情があったのか、はたまた自分の外見が醜すぎて捨てたのかはわからないが、とにかく自分には肉親という最後の味方すらいない人生を歩んできた。
もう何もかもが嫌になって、いっそ自殺してしまおうかと考えていた時に、突然謎の集団にリンチされてしまった。
自分は抵抗できず、そのまま息絶えていった・・・
せめて来世の自分はふつうであることを願って
「・・・んっ?」
目を開けるとそこは森の中だった。