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醜くても美しくあれ!  作者: 千番 煎次
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0話

誰からも嫌われていた。


僕の顔を見れば、人々は驚愕する。


町を歩けば、人々は避ける。


話しかけようとすれば、人々は叫び、恐怖する。


昔からそうだった。


ただ昔はそれでも諦めきれなくて、必死に足掻いた。


人よりも多くの善行を積み、人を助け、神様にだってお祈りをした。


それが無駄だったことは、つい最近知った。





誰かが僕を殴った。その人は怒った顔をしていた。


その人に呼応するかのように、周りの人々は僕に襲いかかる。


僕を守る人は誰もいない。


友達はいない。生まれてから一度も出来たことがない。


両親はいない。僕を産んだ両親は、どのような顔をしていたのだろう。



僕を守る人は誰もいない。僕さえも


僕は自分を守らなくなった。


誰も守らなくなったこの身体はただ、彼らに痛めつけられるだけの肉となった。


自分の意識が遠くなるのがわかる。


瞼が重くなる。


世界が黒に染まる。


最後に見たのは、僕の身体を痛めつけていた人々の、正義感に満ちた顔だった。











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