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「坊さんが溺れる甘い罠」  作者: ジェシカ.love
4/6

珍賢の冒険

初体験、坊さんだよ!



家の親父はろくでもないバカ野郎と



俺は思っていたが満更(まんざら)じゃないな…と、納得をした。




普通は息子が悪さをして警察に呼ばれたりするもんだがなあ。




俺は高校には行かないが



俺の人生で一番ホットでハッピーな経験ができると



高校なんかどうでも良いわい。



中学の家庭科で習った性教育を復習を兼ねて実習になるようなら




俺は一つの学習を学んだ事になる。


俺には光明が見えてきた。




勝手に考えられるからこれが幸せなんだなあ。




葵ちゃんって、どんな可愛い娘なのかな?



俺より一つ上かあ。


ならば上に乗せれば……ウヒッ!



夕方になってきたな。




吊り鐘を鳴らしている。



あの孝かな?



『ゴォーン、ゴォーン』




うるさいなあ。


これも修行なのかな?




俺は山根ばあさんに言われた離れに行った。




おかみさんが持って来た着物は、使用人の孝が着ているのと同じような甚平(じんべえ)だった。



待てよ!



着物の間から紙が落ちた。




あれ?




『珍賢さん、住職のいない時にいらしてね。ウフンよ。読経も習いなさい。なんなら口移しがいいかしら?珍賢さんが来てくれて、寺は若返りますよ。


またね、美穂りんより』




美穂りんだあ。



俺はマジに坊さんになろうかな。



美穂りんと葵の間を渡り歩く、一匹のサムライ……


なーんちゃってね。



てがみわよこすのは



俺を意識してるからだなあ。




意識とはすなわちラブだなあ。




ラブはイコール、家庭科で学習した性教育だなあ。



あれなくして人類はいない。




誰か有名な哲学者の言葉かな?




いや、いや、ちがうよ。




俺が勝手に言ったんだなあ。




甚平に着替えて手紙は障子に挟んだ。




山根コイイばあさんが



「あらあ、甚平を着た姿は坊さんだよ。早く、お風呂に入り綺麗にアチコチと洗うんだよ、裏側もだよ。なんなら洗うの手伝うか?」




えーっ?



見られたくないす!



「あの〜、実は出べそだから恥ずかしいす。一人で洗います」




「ふうん。葵ちゃんが洗うと言ったら?」




えーっ?



「そりゃ〜もう、話が違いますよ。出べそだって、脱腸だって洗ってもらいますよ。光さす、混浴かな!!」



山根ばあさんは頭にきて




「とっとと、入れよ。葵には夜、会わせてやるよ。おかみさんが、住職とほにゃららしてる時によ」




えーっ?



住職とほにゃららしてる時って …



分かるのかな?



葵ちゃんに夜、会うために綺麗に洗うか。



「出たら、夕飯だよ。おかみさんと住職さんのは使用人のアイツが毎回、運ぶんだ。じゃあな!」




「はーい、幸せだなあ!」




俺は一番風呂に入りながら




お寺に来た幸せに(ひた)っていた。




どんな事が待ち構えていようが考えい。




そこが珍賢らしき所でもあった。



春の今宵は若者を



幸せな気分にさせていた。






俺の幸せは俺の手中に?


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