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「坊さんが溺れる甘い罠」  作者: ジェシカ.love
2/6

おかみさんの色気に珍賢は……

えーっ娘がか!


珍賢は部屋にはいると



住職の奥さんの美穂が猫と戯れていた。



美穂のうなじのしろさと少し見えた足の白さに



〝ゴックン″


と、(つば)を飲みながら



珍賢は見ていた。


「俺がその猫になりたいす!良いなあ。猫はどこを()めてました?あそこら辺りかな?ウフッ!猫はオスですよね?」




美穂は着物の(すそ)を直しながら



「これはメスよ、可愛いでしょ。名前はまだないの。何が良いかしら?」



猫はメスかあ。


女とメスの愛は凄いなあ。



「名前は、何かな?うーん?模様が色々だから『マダラ』

なんて?呼ぶ時は『まーちゃん』だよ」




「珍賢はさすがね、この部屋は空いていたから時々、まーちゃんにナメナメしてもらいあそんでいるの」




「そうかあ。俺はさ『おかみさん』と、呼ぶからね。俺の夢が叶いそうだ。嬉しいなあ!」



「えーっ?夢は坊さんなの?うちの旦那は…いや、住職とは相性が合わないのよ。なんて言うのかしら?一緒に寝たくないの。あの巨体でイビキはうるさいし、欲は弱いし……私は満たされずに、いつも妄想をしているの。だってこのボディよ。まだまだ……ウフンよね」




「何さ?旦那はダメなの?」




「ダメではないけど……もの足りないわ。やっぱりね、結婚には一番大切な事よ。珍賢さんは訓練しなさいな」




訓練って?



手が疲れるなあ。


「そうですか。その悩みは俺が訓練をしてから解決してあげますよ。ウフツ」



「珍賢は所で何故(なぜ)に、この寺に来たの?」




「住職さんから聞いてないですか?」




「聞いていたような、いないような……あの人は念仏を唱えるのが商売だからね、いつも念仏を言ってるように聞こえるのよ」



「念仏かあ。嫌いだなあ、漢字が嫌いだからなあ。俺は父親のやらかした事の後始末屋で無理矢理来ました。バカな親を持つと子供は不幸ですよ。


所が所がだよ。美穂りんと会えたもんね――」



おかみさんは立ち上がり



「美穂りんって?誰ですの?」




「決まり金ですよ。おかみさんは美穂さんでしょ。美穂りんはおかみさんですよ!」




「あらあ〜そんなに気に入られたの?嬉しいわあ。後で、住職がいない時にお手並みを拝見したいわ!」




やっとその気になりましたか?



「お手並みですね。何ですか?アレだよね?」




「そうよ!念仏のお勉強をして結果を拝聴するわ、ウフン」




なあんだあ。



「うちにはね、住職の前の奥さんの子供がいるのよ。私にはなつかない、憎らしい娘がね」




えーっ



早く言ってくださいよ。



「いくつですか?名前は?まだ無いとか?」




「あの娘が10歳の時に私がここに来たから反抗されてね。今は、洋館風の離れに住んでいるわ。高校も行けないバカな娘よ。歳は16歳よ」




俺は又々、むずむずと体全体がしてきた。



「16歳は良いですね!名前は?」




「珍賢さんも追求しますね。娘は(あおい)って、いうの。(まかな)いのカネさんが面倒をみているの。私を母親だとは受け入れないのよ」



そうかあ。



又、楽しみが増えたなあ。



葵かあ。



おかみさんとファースで



セカンドに葵かあ。



おれも妄想の世界に入り込んだな。



「珍賢さん、またね。住職がうるさいから行くわね、ウフン」




おかみさんはまーを抱いて俺の部屋から出て行った。



おかみさんが座っていた辺りには


縮れた毛が沢山落ちていた。



あれかな?




俺は憎らしい父親に



再び感謝していた。


(ハーレムかあ)






意外に幸せは直ぐそばにあったりして。

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